2013年にデビューした、アストンマーティンの2ドアラグジュアリークーペ「ヴァンキッシュ」の2015年モデル。加速性能を向上させ0-60mph(96km/h)加速は従来の4.1秒から3.8秒に短縮、燃費と排出ガス性能を改善するとともに、CO2排出量を平均で10%削減していることが特徴になっている。
ヴァンキッシュに搭載するV型12気筒6.0リッター「AM29」エンジンは、最高出力568HP(576PS)/6650rpm、最大トルク630Nm/5500rpmを発生。トランスアクスルレイアウトとして後方に搭載するトランスミッションは新搭載のTouchtronic III ZF 8速オートマチックトランスミッション。従来の6速に対してギヤを追加しつつ3%軽量化し、同じスペースに収めることができた。これにより、今までにない滑らかな変速と加速を体感できるという。
ボディーは押出成形アルミニウムとカーボンファイバーを接着固定する「VH(バーティカル・ホリゾンタル)ボディ・アーキテクチャー」を採用し、カーボンファイバーのボディーパネルや鋳造マグネシウム・ドア構造など、各所で軽量化が図られている。
エクステリアではフロントスポイラーやドアミラー、ルーフなどでカーボンファイバー模様がむき出しとなっており、カーボンを多用していることを主張。インテリアはレザーを中心としたものだが、センターコンソールなどにカーボンパネルを採用している。
ヴァンキッシュの2015年モデル。ボディーサイズは4728×2067×1294mm(全長×全幅×全高。ドアミラー部含む)で、ホイールベースは2740mm。重量は1739kg。車両価格は3285万円 フロントスポイラーはカーボンファイバー製であることを主張する アストンマーティンのエンブレムは上品で控えめなサイズ。スカラベ(黄金虫)の羽はエンジンフードの先端中央に位置する ヘッドライトはバイキセノンタイプ。その内側にLEDによるスモールライト兼ターンシグナルランプがあり、必要に応じて白や橙に点灯する フェンダーのエアダクトもカーボンファイバーをそのまま表現。バーの中にもLEDのターンシグナルランプを搭載する 20インチの鍛造アルミホイールにピレリ「P-Zero」を組み合わせる フューエルリッドを開くと、アルミ製のずっしりと重いキャップが顔を出す トランクルームは奥行きはないものの、必要にして十分なスペースを持っている トランクリッドも裏側を覗くとカーボンファイバー製であることが分かる アストンマーティンのエンブレムが入ったアンブレラを備え付けている V型12気筒6.0リッター「AM29」エンジンをフロントにマウント。スペースいっぱいに収まっている ボンネットもカーボンファイバーで、吸音材もしっかり入っている インテリアは十分にデザインされたもので、突出したレバー類もなく現代的。センターコンソール上部の液晶ディスプレイは格納式 ペダルは金属製をベースにすべり止めのゴムがマウントされた表面となっている メーターは物理的な4連メーターの中央に小型のドットマトリクスディスプレイを3つ用意し、オドメーターやスピードのデジタル表示やシフトボジション、走行モードが電子的に表示される。タコメーターは反時計まわり ヘッドライトのスイッチ。スイッチのつまみもアルミ製で丁寧に仕上げられたもの。触り心地からも高級感が感じられる センターコンソールの操作ボタン類。上から空調の吹き出し、シフトレバーとキー、空調の操作、ナビゲーション等の操作ダイヤル、ハザードなどのスイッチが並ぶ エンジンキーを中央に押しこむとエンジンがスタート。そのまわりのボタンでシフトセレクトする 左右が空調の操作ダイヤルやボタンで、下のダイヤルがナビゲーションをはじめとしたシステムの操作ダイヤル オーディオやナビゲーションの切り替えボタンと、その下側にハザードなどそのほかの操作ボタンが並ぶ センターコンソールにはカップホルダーも装備。パワーシートの操作スイッチがセンターコンソールの側面に見える ナビゲーションなどを表示する液晶ディスプレイはコンソール最上部にある リアビューカメラも装備し、ステアリング操作に合わせてガイドも表示する インテリアはさまざまパターンから選べるが、撮影車はカラーレザーインテリア。パドルシフトレバーにもインテリアカラーと同じオレンジの挿し色が入る ドアの内側。ドアオープナーのレバーはブラックアウトされ、目立たないデザイン パーキングブレーキは運転席のドア側に装備。一度引いてリリース、もう一度引いてロックとなり、普段はこの状態で収まっている