飯田裕子のCar Life Diary
91th パイクス・ピーク ヒルクライムレース
(2013/6/30 10:49)
パイクス・ピーク・インターナショナル・ヒルクライムレース2013(以後パイクス)が今年も始まりました。このレースは富士山よりも高い標高4300mのパイクス・ピーク(コロラド)という山を舞台に行われるタイムアタックレース。1916年から始まり、アメリカではインディ500に次いで歴史のあるレースとしても有名です。コースはゴールとなる標高4300m地点の山頂までの約20㎞。
「パイクスピーク・フリーウェイ」という観光道路をこのレースのために封鎖するのは決勝日の日曜日だけ。4日間に渡って行われる練習&予選は、すべてこの道路のゲートが一般観光客向けにオープンになる前の早朝3時半~9時。空気の薄い高地での朝練はかなり過酷。そんなレースに、今年も157台ものバイクやクルマが国内外からエントリーしています。
日本人が9名も参加しているというのも今年の注目ポイント。日本からEVクラスに3台と、北米のD1などで活躍する日本男子が乗るFR-S(86)やBRZ、さらにバイクが1台、サイドカーがパイクスに挑みます。
中でもEVクラスは昨年から熱い。パイクス優勝常連のモンスター田嶋が昨年からEVに転向し、EVでも総合優勝を目指すなか、三菱自動車工業も昨年から参戦。今年も強力なパワーを持つEVを新たに開発し、増岡浩選手、グレッグ・トレーシー選手の2台体制でモンスター田嶋とライバル争いを繰り広げています。さらに2009年から参戦を開始しているチームヨコハマEVチャレンジの塙郁夫選手は、EVマシンにエコタイヤ「ブルー・アース・エース」を装着して自己ベストを更新中。今年は間もなく発売を開始するマイナーチェンジ版を一足先に装着し、記録更新に挑みます。
さらにさらに、アンリミテッドクラスではWRCの天才ドライバーとしても世界で知られるセバスチャン・ローブ選手がプジョー208 T16でいきなりパイクスの総合優勝記録を塗り替えようとしています。それを阻むドライバーはいるのか?
そして6月24日、91回目を迎えたパイクスがスタートしました。初日はドライバーのエントリー確認や車検、翌25日はレースコースとなる山頂までの20㎞を半分に分け、2輪/4輪がそれぞれ練習走行を行いました。この練習は今回が初めて。
26日(水)からは例年通り3日間の練習&予選が行われます。この3日間は参加車(バイク)を3グループに分け、「ボトム」「ミドル」「トップ」に3分割した1部分ずつを走り、予選は毎日「ボトム」を走るグループが行うという仕組みです。決勝までフルコースを走れるチャンスはありません。
この原稿を書いているのは27日(木)。つまり練習走行が2日間終了しました。今回はどんなクラスにどんなクルマや人が参加しているのか、今年の注目ドライバーやマシンと個人的に目に留まったマシンなどを紹介します。決勝は今週末、30日(日)です!
ちなみにもっとパイクス・ピークについて知りたい方は、昨年のパイクス・ピークについて紹介した「パイクスピーク2012 飯田裕子のパーフェクトガイド」(https://www.youtube.com/watch?v=pT81nrQ3iNA)がYouTubeにアップされていますので、お時間のある方はぜひ見ていただけると幸いです。
Electic Class
●Electic Class予選結果
順位 | カーナンバー | ドライバー | 予選タイム |
---|---|---|---|
1 | 34 | Greg Tracy | 3分56秒287 |
2 | 32 | Hiroshi Masuoka | 3分57秒777 |
3 | 1 | Nobuhiro Tajima | 3分58秒189 |
4 | 76 | Rod Millen | 4分4秒331 |
5 | 100 | Janis Horeliks | 4分19秒488 |
6 | 8 | Ikuo Hanawa | 4分46秒789 |
7 | 24 | Roy Richards | 5分28秒018 |
Unlimited Class
ボトムセクションで行われた予選ではセバスチャン・ローブ選手が3分26秒153で2位のロメイン・デュマ選手の3分43秒556とタイムをかなり引き離し、セバスチャン・ローブ選手がクラス1位でした