東京モーターショー2013

マツダ、「走る歓び」をブーステーマとして「Mazda3 SKYACTIV-CNGコンセプト」などを展示

2016年3月までに5車種のニューモデルを投入するとアナウンス

SKYACTIV-Dを搭載したアクセラをバックに、フォトセッションを行うマツダ 代表取締役社長兼CEOの小飼雅道氏
東京ビッグサイト 東5ホール

会期:11月20日~12月1日(一般公開日:11月23日~12月1日、プレビューナイト:11月22日17時30分~)

 マツダは、11月20日11時15分から東京ビッグサイト 東5ホールの自社ブースで東京モーターショーのプレスブリーフィングを行い、出品内容を発表した。

ステージ上には2台のアクセラが鎮座。右側がSKYACTIV-Dを搭載したハッチバック。左側がSKYACTIV-HYBRIDを搭載したセダン
スピーチを行うマツダの代表取締役社長兼CEOの小飼雅道氏。アクセラの国内予約販売が、月販目標の3000台をはるかに上回る1万台に達したこともアナウンスされた

 今回の出品テーマは「Be a driver~マツダは『走る歓び』で世界へ挑む」。マツダの代表取締役社長兼CEOの小飼雅道氏は冒頭のスピーチで、現在展開している「Be a driver」広告について「走る歓びを世界に伝えていくドライバーになりたい。そしてマツダ車がお客様の人生を豊かにする」と説明。「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術、「魂動(こどう)」デザイン、独自の安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY(マツダ・プロアクティブ・セーフティ)」、新世代カーコネクティビティシステム「MAZDA CONNECT(マツダコネクト)」という4本の柱をベースとし、走る歓びを感じるクルマづくりに取り組んでいくと発表した。

 展示車両は21日から販売開始となる新型「アクセラ」を中心に、「アテンザ」「CX-5」というマツダの新世代3車種で、合計13台(参考出品車を含む)。すべて同一のボディーカラー(ソウルレッド)という斬新な演出も会場で話題となった。アクセラはSKYACTIV-G(1.5&2.0リッター)、SKYACTIV-D(2.2リッター)、SKY-ACTIVE-HYBRID(2.0リッター)というすべてのエンジン搭載車を展示。アテンザはワゴン、セダン各1台ずつ、CX-5は特別限定車「2013 ANNIVERSARY」を含む2台をそれぞれ展示している。

ステージ上での3人のダンサーによる激しいダンスパフォーマンスでプレスブリーフィングがスタート

 今回の展示車両で異色なのが、ガソリン/CNG(圧縮天然ガス)のデュアル燃料方式を搭載した「Mazda3 SKYACTIV-CNGコンセプト」(参考出品車)。エネルギーの多様化に対応するためのマツダの提案として、2.0リッターのSKYACTIV-Gをベースに、ガソリン/CNGどちらでも走行ができるように開発。走る歓びと優れた環境性能を両立した。今後実用化を進めていくということなので、“第4のSKYACTIV”として今後注目したい。

 近未来を予感させる派手なコンセプトカーはなかったが、その分、市販車をしっかり磨き込んでいる印象を受けたマツダ。2016年3月までに5車種のニューモデルを投入することもアナウンスされ、SKYACTIVを軸とするマツダの攻勢はまだまだ続きそうだ。

ステージ正面に向かって左側はアクセラ、アテンザを展示。真ん中にエンジン単体の展示エリアを挟み、右側にはアクセラ、CX-5を展示

Mazda3 SKYACTIV-CNGコンセプト

75Lの容量を持つトランク内のCNGタンクから配管を伝わり、エンジンルームの専用インジェクター(4本)にCNGを供給。インテークマニホールド内にCNGを吹くことによって、エンジンが燃焼する。エンジンルームに向かって左側に給ガス口がある。CNGはオクタン価が高く、圧縮比の高いSKYACTIVエンジンと相性がよいという。ガソリン/CNGの切り替えスイッチはシフトレバー前方にあり、走行中の切り替えも可能。現在はイラストだが、CNGの残量計も兼ねている

アクセラ SKYACTIV-G 1.5

新開発の1.5リッターSKYACTIV-Gは111PS/6000rpmと14.7kgm/3500rpmのトルクを発生。注目の燃費は、2WDのハッチバック(6速AT)が19.4km/L(JC08モード)
ステアリングとメーターが、ドライバーの中心と同軸になるようにレイアウトされたコクピット。ドライバーは運転に集中でき、パッセンジャーは開放感を感じることができる。センターディスプレイを操作するためのコマンダーコントロールは扱いやすい

アクセラ SKYACTIV-G 2.0

2.0リッターのSKYACTIV-Gは155PS/6000rpmのパワーと20.0kgm/4000rpmのトルクを発生。アテンザやCX-5と同スペックだが、JC08モード燃費は19.0km/Lと2台を上回る

アクセラ SKYACTIV-D 2.2

強大なトルクが話題になった2.2リッターのSKYACTIV-D。パワーは175PS/4500rpm、トルクは42.8kgm/2000rpmとCX-5やアクセラと同スペック。6速AT車のJC08モード燃費は19.6km/L(6速MTは認可取得前)
メーターの目盛りがガソリン車とは異なるコクピット。センターディスプレイの大きさは7インチ。MAZDA CONNECT機能を使う際に各種情報を表示する。ディスプレイの操作はコマンダーコントロールを使用する

アクセラ SKYACTIV-HYBRID

マツダ初のハイブリッド車。ハイブリッドシステムにあわせて専用開発したSKYACTIV-G 2.0と組み合わせることで、高い燃費性能を実現。エンジン出力は99PS/5200rpm、モーターは82PSで、システム合計の出力は136PSとなる。JC08モード燃費は30.8km/L
システムの走行状態を表す表示部分が左側に。トランスミッションは電気式無段変速機。シフトポジションはメーター内に表示される。シフトレバーは長さが短いタイプ

アテンザ ASV-5

アテンザに搭載されている先進安全技術「i-ACTIVSENSE」に加え、ITS(高度道路交通システム)技術とマツダ独自のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)がプラスされた最新の先進安全自動車「アテンザASV-5」(参考出品車)
フロントバンパーのミリ波レーダーや、ドアミラー付け根のサイドカメラ、GPSアンテナなどで、ドライバーから見えない個所の認知をサポート。他車や路側インフラ、歩行者との通信も行う。自車の走行状況はヘッドアップディスプレイに表示される

アテンザ

アテンザワゴン 25S Lパッケージ
アテンザセダン XD Lパッケージ

CX-5

CX-5の展示車は、999台の限定車である2013 ANNIVERSARYと25S のLパッケージ。2013 ANNIVERSARYは、インテリアを中心に特別な装備が施されている

MAZDA CONNECT

MAZDA CONNECTを体感するための特別なディスプレイ。実際にシートに座って、操作系の使い勝手を確認できる

奥野大志