ジュネーブショー 2017

【ジュネーブショー 2017】独フォルクスワーゲン、エレガントな新型5ドアグランツーリズモ「アルテオン」世界初公開

6月中旬からドイツで納車開始。「R-Line」「Elegance」の2グレードを展示

2017年3月7日(現地時間)発表

「アルテオン」をジュネーブモーターショーでワールドプレミア

 独フォルクスワーゲンは、新型5ドアグランツーリズモ「アルテオン」をジュネーブモーターショーでワールドプレミアした。同モデルの生産はドイツのエムデン工場で行なわれ、6月中旬からドイツで納車を開始する。

「パサート」よりも上位に位置付けられる今回のアルテオンは、ロングホイールベース、クーペのようなファストバックデザイン、大型リアハッチという特徴を備えた5ドアモデルで、会場では「R-Line」「Elegance」の2グレードが展示された。

アルテオン R-Line
アルテオン Elegance

 4862×1871×1427mm(全長×全幅×全高)という体躯を備えるエクステリアでは、フロントに加え左右のホイールアーチまで覆う大型のボンネット、左右に大きく広がるフロントグリル、デイタイムランニングライトを備えたLEDヘッドライト、フロントグリルからテールランプまで貫くサイドのキャラクターライン、フレームレスのサイドウィンドウ、大きく張り出したリアセクションのショルダー部、クーペのようなルーフラインとリアゲートのガラス面などが特徴となる。

 パワートレーンは、いずれも4気筒直噴ターボとなる6バリエーションを設定。ガソリン(TSI)とディーゼル(TDI)のいずれもベース仕様と中間仕様は最高出力が同一で、それぞれ110kW(150PS)と140kW(190PS)を発生。もっともパワフルなTSIの最高出力は206kW(280PS)、TDIは176kW(240PS)となる。トランスミッションはDSG(本国仕様でMTの設定もある)。

アルテオンのボディサイズは4862×1871×1427mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2841mm。写真のボディカラーは明るい陽射しをイメージした新色のクルクマイエロー。このほかアトランティックブルー、チリレッドなども設定される
インテリアカラーはブラック、ダークグレー、ダーク&ライトグレーのコンビネーションの3種類を設定
テールゲートはこのように開く

 インテリアでは、純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」に9.2インチディスプレイを採用してジェスチャーコントロールを可能にしたほか、エンジンを横置きしたことに加え、フロントの車軸を前方に移すことで広々とした室内空間を実現。リアシートのレッグスペースは1016mmを確保するとともに、リアの頭上空間も十分な空間を確保したという。2列目シートは3名乗車用のベンチシートとなるが、左右の窓側席は独立シートと同等の座り心地を実現。また、ラゲッジスペースは563~1557Lとして十分な容量を確保している。

 インテリアカラーはブラック、ダークグレー、ダーク&ライトグレーのコンビネーションの3種類を設定。クロス、アルカンターラ、レザーという異なる素材とカラーを組み合わせることでエレガントかつスポーティな空間を作り上げた。会場で展示された「R-Line」「Elegance」については、センターパネルにアルカンターラを、サイドボルスターにレザーを用いることで洗練さを表現したという。

アルテオン Elegance。タイヤはR-Lineも含めピレリ「P ZERO」(タイヤサイズ:245/35 R20)を装着

 そのほか先進の安全装備については、ACC(アダプティブクルーズコントロール)に制限速度やルート情報などのデータを取り込み、それに応じて自動的に車速を制御する機能が追加されたほか、カーナビのGPS機能と道路データを活用してコーナーへの接近を検知し、ドライバーが実際にコーナーに向かってハンドルを操作する前に進行方向を予測して路面を照らすプレディクティブ(予測)ビーム付きの新しいダイナミックコーナリングライト、ドライバーに何かしらの理由による緊急事態が発生して車両を制御できなくなると、システムの制御範囲内で車速を低下させることに加え、後方の交通状況が許すかぎり車両を低速車線に移動させるというエマージェンシーアシストシステムを搭載している。

編集部:小林 隆