ジュネーブショー 2017
【ジュネーブショー 2017】“新生”三菱自動車の第1弾モデル・コンパクトSUV「エクリプス クロス」デビュー
「プレミアムなSUVとEVメーカーとしての立ち位置を確立できるよう進んでいく」と益子社長
2017年3月10日 06:00
- 2017年3月7日(現地時間)発表
三菱自動車工業は、ジュネーブショーで新型コンパクトSUV「エクリプス クロス」を発表した。
プレスカンファレンスでスピーチを行なった代表取締役社長兼CEOの益子修氏は、「グローバルでSUVの需要は年々増加しています。アメリカでは半数のオーナーがSUVを選び、中国でもブームとなっています。いまSUVの市場は想像以上に成長しています。三菱自動車は、オフロードラリーでもアウトランダーのPHEVを走らせるなど長年に渡ってSUVを扱ってきました。これからも三菱自動車としては、プレミアムなSUVと電気自動車のメーカーとしての立ち位置を確立できるよう進んでいきます」というように、長年に渡って扱ってきたSUVにより注力していくことを語った。
初公開されたエクリプス クロスは、2013年の東京モーターショーで初公開された「Concept XR-PHEV」がベースとなっていて、2015年ジュネーブショーではより実車に近づいた「Concept XR PHEV II」が公開されている。コンセプトカーのクーペルックとコンパクトSUVという出で立ちを踏襲し、カラーリングも当時の赤と変わらない姿でエクリプス クロスはジュネーブショーの舞台に現れた。
ただ、コンセプトカーと異なっていたのは、プラグインハイブリッドではなく新規に開発を行なったコンベンショナルなディーゼルエンジンとガソリンエンジンを搭載すること。スペックは明らかになっていないが、2.2リッターのクリーンディーゼルターボエンジンまたは1.5リッターのダウンサイジング直噴ターボエンジンの2タイプが採用される。組み合わせるトランスミッションは、ディーゼルエンジンが8速ATでガソリンエンジンが8速スポーツモード付きCVT。駆動方式はS-AWC(Super All Wheel Control)を採用する。
新開発のエンジンと三菱自動車のヘリテージとなっている4輪制御技術によって、エクリプス クロスはどのような走行状況でも安心して楽しめるドライビングフィールを生み出しているという。S-AWCは、路面状況や走行状況によって最適なトルクを後輪に伝え、これにAYC(Active Yaw Control)ブレーキ制御を加えたシステムとなる。シャシーはひと回り大きなアウトランダーと共用になるが、オーバーハングを削っているためボディサイズは4405×1805×1685mm(全長×全幅×全高)と、アウトランダーより全長が190mm短くなる。
再起を賭ける三菱自動車の第1弾モデルとなるエクリプス クロスは、年内中に欧州で発売が開始され、2018年には日本をはじめ北米やオセアニアなどグローバルに展開される予定だ。