イベントレポート

メルセデス・ベンツ「コンセプトEQG」日本初公開 2024年の市販化に「いち早く日本導入できるよう全力で準備を進めている」とメルセデス・ベンツ日本の上野社長

プレスデー:10月25日~26日

特別招待日:10月27日

一般公開日:10月28日~11月5日

入場料:1500円~4000円

プレスブリーフィングで登壇したメルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏(左)と独メルセデス・ベンツ Gクラス プロダクトマネージャー トニ・メンテル氏(右)

「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開日:2023年10月28日~11月5日、場所:東京ビッグサイト)に出展しているメルセデス・ベンツ日本は、プレスデー初日となる10月25日に東展示棟1~3ホール・EP13の同社ブースでプレスブリーフィングを実施した。

 同社はこの会場で、Gクラスを電動化したコンセプトカー「Concept EQG」、ハイパフォーマンスセダン「メルセデスAMG C 63 S E PERFORMANCE」の2台をジャパンプレミア。このほか、「メルセデスAMG S 63 E PERFORMANCE」「EQS 450+ Edition1」「EQE 350 4MATIC SUV Launch Edition」を合わせた計5台の車両を展示している。

東展示棟1~3ホール・EP13にあるメルセデス・ベンツブース

コンセプトカー「Concept EQG」(ジャパンプレミア)

「Concept EQG」

「メルセデスAMG C 63 S E PERFORMANCE」(ジャパンプレミア)

「メルセデスAMG C 63 S E PERFORMANCE」

「“電動化されたGクラス”は2024年にドイツで発売予定。いち早く日本導入できるよう全力で準備を進めている」と上野社長

メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏

 プレスブリーフィングで登壇したメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏は、自動車はやはり実際に見て、体験してもらうことが大事であるとの考えから今回のジャパンモビリティショーに出展したと説明。メルセデス・ベンツグループでは2030年までに、市場の環境が許す限り販売する乗用車をBEV(バッテリ電気自動車)にしていくべく準備を進めていると述べ、ブース内に展示した5台の車両がすべて電動化されたモデルになっていると紹介。日本市場でも7車種、12モデルのBEVをラインアップし、2021年に約1000台だった販売台数が2022年には倍の2000台まで増加。多くの人にメルセデス・ベンツのBEVライフを楽しんでもらえるようになっており、2023年はさらに倍増以上の販売になるとの予測を示した。

 また、BEV以外にもメルセデス・ベンツではエンジンスタート時に利用する小規模なシステムからエンジンパワーをアシストする力強い機構などさまざまなモデルがあり、これらがバッテリに蓄えた電力だけで航続距離1000kmを実現する「VISION EQXX」といった次世代BEV開発を推進しているという。この会場で日本初公開したConcept EQGの市販モデルとなる“電動化されたGクラス”は2024年にドイツ本国で発売予定となっており、メルセデス・ベンツ日本でもいち早く日本導入できるよう全力で準備を進めているとのこと。

 同じく日本初公開となったメルセデスAMG C 63 S E PERFORMANCEはF1マシン由来の技術を多数採用。476馬力を発生する直列4気筒2.0リッターターボエンジンとリアアクスルに配置されたモーターを組み合わせ、システム最高出力680馬力、最大トルク1020Nmを手に入れ、0-100km/h加速は3.4秒となっている。日常の快適なドライブからサーキットでのスポーツ走行まで1台で楽しめるクルマとなっており、車両価格は1660万円で同日発売されると明かされた。

独メルセデス・ベンツ Gクラス プロダクトマネージャー トニ・メンテル氏

 Concept EQGの日本初公開にあたって来日した独メルセデス・ベンツ Gクラス プロダクトマネージャー トニ・メンテル氏もステージに上がり、解説を行なった。

 独・ミュンヘンで開催された「IAA MOBILITY 2021」でConcept EQGを世界初公開したことは、メルセデス・ベンツがあらゆるセグメントで一貫して電動化を推進していることを示すものだと説明。Concept EQGはまぎれもなく“真のGクラス”であると同時に、オール電化されたモデルであることを細部に渡ってアピールしていると述べ、それはデザイナーによってスクラークルパターンと名付けられたフロントグリルや照明を内蔵したサイドガード、洗練されたルーフラックなどのディテールに表われているという。

 電動化されたGクラスでもこれまでのGクラスで培ってきた伝統的なオフロード性能を実現していると語り、技術的な核となるのは、各ホイールごとを担当する計4個のモーターを使う「オールエレクトリックパワートレーン」になるという。まったく新しく開発されたこの技術では、4つのモーターを個別に制御可能としており、タイヤごとに極端にグリップ力が異なる状況で機能する「トルクベクタリング」や、回転半径の最小化が可能であると説明。登壇中に紹介された動画では、Concept EQGはその場でクルクルと回転するシーンも紹介された。

 最後にメンテル氏は、技術的に妥協することなく開発された新しい電動化されたGクラスは、メルセデス・ベンツの象徴の1つである“Gのサクセスストーリー”と40年以上に渡って築き上げてきた歴史を受け継ぎ、まったく新しい世界を切り拓いていくモデルになると締めくくった。

「メルセデスAMG S 63 E PERFORMANCE」

「メルセデスAMG S 63 E PERFORMANCE」

「EQS 450+ Edition1」

「EQS 450+ Edition1」

「EQE 350 4MATIC SUV Launch Edition」

「EQE 350 4MATIC SUV Launch Edition」
佐久間 秀