イベントレポート
KDDI、空からクマの追跡なども可能な遠隔で監視・制御するドローン、自動運転車など展示
2025年10月31日 20:33
- 2025年10月31日~11月9日 開催(一般公開日)
「ジャパンモビリティショー 2025」(プレスデー:10月29日~30日/一般公開日:10月31日~11月9日)が東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている。KDDIは10年後の人とモビリティの生活を描く展示「Tokyo Future Tour 2035」にKDDIブースを設け、AIドローンと自動運転モビリティを展示した。
ドックの扉が開いて飛び立つドローン
AIドローンはKDDIが出資するSkydio, Inc製の「Skydio Dock for X10」を使い、離発着するためのドックと合わせ、遠隔制御でドローンを飛ばすソリューションを展示した。全国1000拠点に配備できれば、どこでも10分以内にAIドローンが遠隔操作で駆けつけることが可能になる。
離発着できるドックはコンビニエンスストアや公共施設に設置。ドックは離発着機能や充電機能のほか、ドローンを収納して雨風から守る機能もある。ドローンが飛び立つときは光などで周囲に警告を発する機能も持っている。
AIドローンの飛行は通常時と非常時があり、非常時では捜索活動や避難誘導などの災害対応ができるほか、通常時は物資輸送やインフラ点検、街の見守りなどもできる。たとえばクマが出没したような場合にドローンが空からクマを追跡すれば、警戒すべきエリアの判断をより正確にでき、地域をより安心・安全にすることもできるという。
現在、石川県能登地域の輪島市、七尾市の公共施設などの4か所にAIドローンを常設している。KDDIでは遠隔運航を含めて担当しており、ドローンの操作は現地ではなく、東京と北海道から遠隔で行ない、通信会社としてドローンを遅延なく操作できることを確認したという。
遠隔監視し、円滑な自動運転だけでなく異常があればサポート
展示のクルマはKDDIが出資するティアフォー製の自動運転モビリティ。ティアフォーが開発したオープンソース自動運転ソフトウエア「Autoware」を紹介するとともに、遠隔のオペレーターが車両から映像データを監視するKDDI開発の遠隔監視システムも展示した。
自動運転モビリティはクルマの前後左右に向けてセンサーを張り巡らせているほか、室内にはステアリングホイールがない完全自動運転仕様のクルマになっている。
また、遠隔監視の実演として、現在、KDDIの高輪本社前にある自動運転車のカメラ映像をリアルタイムで表示するデモも行なっていた。
今回の展示では、KDDIは自動運転モビリティの実用化に向けて通信インフラや遠隔監視技術を公開した。今後も自動運転の実用化のための検討を進めていくという。
















