イベントレポート 東京オートサロン 2024
トムス、レストア事業への参入を発表 第1弾として「80スープラ」公開
2024年1月12日 15:07
- 2024年1月12日~14日 開催
トムスは1月12日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「東京オートサロン 2024」で、新たなコンプリートカーを発表するとともに、レストア事業に参入することを明らかにした。会場ではレストア車両の第1弾として「80スープラ」をお披露目している。
レストア事業第1弾は「80スープラ」、将来的にAE86なども
創業50年を迎えるトムスでは、これまでのレース活動やコンプリートカー開発などを通じて得られたノウハウをもとに、レストア事業にも新たに参入する。
オートサロンの同社ブースでは、その第1弾として「80スープラ」をアンベール。これは1993年から販売されたスープラをベースにレストアし、モディファイを施したモデルで、レストアとモディファイを掛け合わせた「レストモッド車両」と位置付けている。かつてTRDが同様にコンプリートカーとして世に送り出した「TRD 3000GT」を彷彿とさせるものだ。
今後はトヨタ系のスポーツカーをメインに、「セリカ(TA22)」「レビン・トレノ(AE86)」「ソアラ(GZ20)」「MR2(SW20)」といった車両のレストアサービスを展開していくとしている。
レストアサービスのラインアップは以下のとおり。
レストア
上質の中古車を選定し、独自の基準により車両状態に合わせリフレッシュレベルからライトレストア、フルレストア施工にて修復するサービス。例えばボティ、内外装の修復(交換・板金・全塗装・状態によりホワイトボディ化)、またエンジン含む機能パーツについても状態に合わせて機能を修復。ベース車両のパーツは新品交換また十分に使用可能な場合はメンテナンス後再使用し、旧車でも安心して走行できるコンプリートカーとして販売。
レストモッド(「レストア」と「モディファイ」を合わせた造語)
レストアの施工に加え、現代の法規対応や技術を用いて安全性の向上と機能パーツのクレードアップとしてコンプリートカー専用パーツ(エアロパーツ、足まわり、マフラー、ブレーキなど)のトムスブランドでカスタマイズし、パフォーマンスを向上させた特別なコンプリートカーとして販売。
パートレストア&ヘリテージパーツ
エンジンのオーバーホールに加え、パート別の補修や再生、専用パーツの復刻販売を行なうサービス。トヨタ車でのレース経験&ノウハウを最大限に活かすレストアプラン。
極上の車室空間を演出するレクサス LMなどのコンプリートカー
加えて同社は4種のコンプリートカーも発表した。なかでもレクサス LMをベースにした車両では、後部座席の内装に日本の伝統工芸を取り入れ、山形の老舗絨毯ブランドである山形緞通の絨毯を自動車用マットとして初めて採用した。従来の一般的な自動車用マットにない厚みのある絨毯で、極上の踏み心地を提供するという。
さらに天井の照明付近には木曽檜を用い、組み木細工を模したあしらいを施した。座席に備えるエアコンのルーバーにも木曽檜を採用し、和の雰囲気をかもし出している。
同じミニバンカテゴリーのコンプリ—カーとしては、アルファードをベースにした車両も発表。メッキ加飾したサイドガーニッシュ、サイドスポイラー、リアアンダースポイラーでラグジュアリー感を演出するとともに、レクサス LMと同じくボディカラーをツートンでまとめている。
GRカローラをベースにした「TOM'S GRカローラ Type TK」は、FIA世界ラリー選手権のドライバーとして知られる勝田貴元選手プロデュースのコンプリートカー。同選手のこだわりを詰め込み、WRCマシンのようなスタイリングを実現した。
新型プリウスベースのコンプリートカーでは、フロントスポイラーやリアアンダースポイラー、サイドステップなどを独自設計。レーシングカーのイメージを付加したうえで、整流効果やダウンフォースの向上を狙い、よりスポーティな走りを可能にしたとしている。
レクサス IS500ベースのコンプリートカーでは、ウェットカーボン製のエアロに加えて、後部の4本出しマフラーに焼き色の鮮やかなトムスバレルを装着。上質感と存在感をさらに高めたとしている。