イベントレポート 東京オートサロン 2025

マルカサービス、オーダーメイド制カーボンホイール「エレメント シックス」初公開 1本100万円から

2025年1月10日~12日 開催

リムがカーボン、ディクスが鍛造アルミの2ピース最高級ホイール「エレメント シックス」が初公開された

 多彩な自動車用ホイールを製造するMID(Maruka Intelligent Design)ホイール。自動車用品の企画開発などを行なうマルカサービスが約10年前に立ち上げたホイールブランドだ。

 日本は年間1100万本のアフターホイールが流通する市場だが、その95%が海外で生産されており、低価格化は達成されたものの、「すべてが本当に安全なものなのか?」という疑問符が付く商品もなくはないという。

東京オートサロン2025に出展しているMIDブース

 また、日本はJWLやVIAなど第3者機関による安全基準が設けられているとはいえ、やはり日本の厳格な環境で全製品をリテストしたい、それが日本のホイールサプライヤーであるMIDがたどり着いた結論であり、「安全は自分たちで守る」という強いこだわりを持った企業だ。

マルカサービス株式会社 代表取締役社長 福野直樹氏

 東京オートサロン2025の会場では、福野直樹社長が登壇。「バッテリEVのテスラやBYD用のホイールが大阪モビリティショーで好評だった昨年に続き、今回はカーボンを使用した最上位モデルの『エレメント シックス(ELEMENT SIKTH)』を新開発しました。カーボンリムと削り出し鍛造アルミを組み合わせた2ピースの多彩なデザイン、カラーと共にさらなる軽量化を達成したモデルです。今回の新製品を通して、新しいモビリティに新しい提案をすることを継続していきたい」とあいさつ。

 福野社長が紹介した新型ホイールのミッド・エクスクルーシブ「エレメント シックス」の名称は、使用した材料のカーボン(炭素)が6つ目の元素であることから引用したという。あらゆる物質に含まれるこの元素は、この世に不可欠な元素である、という意味合いもあるという。

最新2ピースカーボンホイール「エレメント シックス」

 当然ながら炭素はアルミよりも軽く、鉄より強い性質を持っている。つまりホイールにとって理想的な素材で、今回のエレメント シックスではリムにカーボン素材を使用することで、ホイールに不可欠な軽さと強さを獲得したそうだ。

 さらに炭素が様々な形態や性質で存在するように、デザイン・カラー・サイズなどのカスタマイズも可能になるという。エレメント シックスは、サイズが20~23インチ、リム幅が8.5J~12.0J、鍛造のディスクカラーは好みで選べる。さらにカーボンのリム部分は「ブルーカーボン」「レッドカーボン」「グリーンカーボン」「フォージドカーボン」の4色から選択可能。

 価格は1本100万円からというから簡単には手が出しにくいものだが、デザインまで好みで自由自在というから、他の人と違うエクステリアを訴求するカスタマイズ好きのオーナーには、最適の選択となる。現状では受注生産のため納期は未定で、生産数も今後のオーダー次第という。

 会場にはホワイトのメルセデス・ベンツGクラスが置かれていて、左右それぞれに異なる23インチのエレメント シックスを装着して、来場者にアピールしていた。

最新2ピースカーボンホイール「エレメント シックス」を装着したデモカーのGクラス

 MIDでは、このほかオフロード向けの「ウシャリントバリ」や、フォーミュラドリフトジャパン用のホイールを開発しており、それらも展示。さらに巨大な階段状になった展示スペースでは、箱根駅伝のTV放送で放送したCMを再現。MIDホイールとともにダンスする3人の子供たちが可愛らしいダンスを披露した。

MIDホイールを装着したテスラ「モデル3」
MIDホイールを装着したジムニー「5ドア」
フォーミュラドリフトジャパンにもMIDホイールが採用されている
MIDのテレビCMに登場した子供たちが会場でダンスを披露してくれた
原 アキラ