ニュース
残り5分での大逆転劇、今年のル・マン24時間はポルシェ 919ハイブリッドが総合優勝
2位はトヨタ TS050 ハイブリッド（6号車）、3位はアウディ R18（8号車）
2016年6月20日 09:24
- 2016年6月18日～19日（現地時間）開催
6月18日15時（現地時間）にスタートした「FIA世界耐久選手権（WEC）第3戦 ル・マン24時間レース」の決勝。直前にかなりの量の通り雨があり、スタート時刻にも雨脚が残ったことからレースは5周のペースカーラップ、約50分を費やした後に始まった。
まずレースをリードしたのは最前列の2台のポルシェ 919ハイブリッドだったが、予選3番手だったマイク・コンウェイが操るトヨタの6号車（ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ/小林可夢偉）がスピードにものを言わせてリーダーの座を奪取。アウディ R18はトヨタとポルシェのスピードに付いていけず、さらにポルシェとアウディは早々に1台ずつがトラブルで後退。レースは実質的に2台のトヨタ TS050 ハイブリッドとポルシェ 919ハイブリッド（2号車）の対決模様に絞られていった。
深夜までレースをリードしたのはトヨタ 6号車だったが、アクシデント時のセーフティカー導入のタイミングにより、トヨタ 5号車（アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴）とポルシェ 2号車（ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マーク・リーブ）がトップ争いをする展開に。
同ラップでの両車の争いはピットタイミングで順位が入れ替わる接近したものだったが、わずかにレーシングスピードで勝るトヨタ 5号車がトップの座を堅持する体制を固め、2番手のポルシェ 2号車をトヨタ 6号車が追う流れとなり、これでレース順位は決着するかに見えた。
しかし、レースも残すところ5分というところで、首位を走行していたトヨタ 5号車にパワートレーン系のトラブルが発生し、コース上で一時ストップ。代わってトップに立ったポルシェ 2号車が、2016年のル・マン24時間のウィナーとしてチェッカーを受けた。
トヨタ 5号車はそこから6分以内（レース規定）にチェッカーを受けることができず、まさかの失格判定となり、あわや優勝というところからレースを失うまさかの結末をたどることになった。これにより、2位はトヨタ 6号車、3位は粘り強く走ったアウディ R18の8号車（ルーカス・デ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス）がそれぞれ獲得した。
23台の参加により最激戦区となったLMP2は、シグナテックニッサン（36号車）とG-Driveレーシング（26号車）の争いとなり、わずか1ラップ差でシグナテックニッサンが逃げ切った。
また、フォードの復帰で注目を浴びたLMGTE PROは、予選結果どおりにフォード GT対フェラーリ 488 GTEの戦いとなり、数で勝るフォードがクラス1、3、4位を占めたが、2位フェラーリ（82号車）は優勝したフォード GT（68号車）と同ラップの40秒差と非常に接近した戦いとなり、ワークスとしてハイレベルなバトルを見せてくれた。
