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プジョー、新型「3008」を日本初披露した「PEUGEOT LION MEETING 2016」レポート

ラリーカーの「208 R2」展示や「プジョースタイルコンテスト」も実施

2016年11月19日 開催

渚園(静岡県浜松市)

会場で日本初披露した新型「3008 GT BlueHDi」(右)。後方にはプジョーのラインアップ車の展示

 プジョー(プジョー・シトロエン・ジャポン)は、プジョーブランドとしては2回目の開催となるファンミーティング「PEUGEOT LION MEETING 2016」を11月19日に開催した。当日はプジョー車のフルラインアップ展示のほか、ユーザー参加のカスタムコンテスト、トークショーやライブ、グッズプレゼントなどが催された。

 会場となった「渚園」は、静岡県浜松市の浜名湖に浮かぶように存在している正方形の島で、オートキャンプが可能な広大な芝の広場がある。この広場を会場として使っているため、イベント会場と来場者の駐車場が離れておらず、気軽に行き来しながらユーザー同士で親睦を深められるスタイルとなっていた。当日は残念ながら天候に恵まれず、ときおり雨が強く降って足下のわるいなかでの開催となってしまった。

会場内にはステージが作られている。ステージ前にはベールのかかった車両の姿も
ときおり雨が激しく降るなかでの開催となった。悪天候にかかわらず多くの人が来場
会場となった渚園は、浜名湖のなかにある島
プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社 マーケティング部長 ジャン・ミッシェル・オモン氏が開会を宣言
会場にはたくさんのプジョー車が来場。今回は入場パスに車種が書かれ、ある程度車種別に分類して並べるという試みがされていた

 会場には、現行プジョー車のフルラインアップが、ステージを中央に2カ所に分割して展示されていた。新しいディーゼルエンジンのBlueHDi搭載車やクロスオーバーSUV、308のスポーツモデル「PEUGEOT SPORT」などが目についた。

ステージ左側に大きめの「508」「308」やSUV系モデルを展示
508 GT BlueHDi
508 SW GT BlueHDi
308 SW GT BlueHDi
308 GT BlueHDi
2008 GT Line
2008 Allure
逆サイドには「208」「308」といったハッチバック系車種とともに全日本ラリー参戦車などを展示
308 GTi 270 by PEUGEOT SPORT
308 GTi 250 by PEUGEOT SPORT
308 SW GT Line
208 GT Line-ICE EDITION(限定240台)
208 Allure Cielo Package
208 Style
308 Allure
プジョーのモータースポーツ部門「PEUGEOT SPORTS」のノボリ

 車両展示のなかには、販売しているラインアップ車に混じってプジョー・シトロエン・ジャポンがサポートする「ラリープラス・クスコレーシング・ラリーチーム(サンクレーシング)」から2016年 JAF 全日本ラリー選手権 JN-5クラス(排気量1500cc超~3000cc以下)に参戦する「YHクスコラリープラス208 R2」のラリーカーの実車も展示されていた。

 チームはシーズン最終戦となる第9戦「新城ラリー2016」でJN5クラスの3位でフィニッシュ。ドライバーの柳澤宏至選手、コ・ドライバーの中原祥雅選手ともに年間チャンピオンを獲得している。

ラリーカーのYHクスコラリープラス208 R2
208 R2の車内
208 R2のボンネット内
208 R2のリアハッチ内

 ステージで行なわれた「PEUGEOT WORKSHOP」では、NAVI CARS編集長でボイス・パブリケーション 代表取締役の河西啓介さん、モータージャーナリストの嶋田智之さんと今井優杏さんが登場。プジョー各モデルの魅力を、並べられたクルマのあいだをユーザーと一緒にまわりながら伝えていた。

 また、JAF 全日本ラリー選手権 JN-5クラスにYHクスコラリープラス208 R2で参戦する柳沢宏至さんも登場。河西さんとともに展示されていたラリーカー208 R2の細かな解説を行なったり、308 GTiを見ながらマニュアルシフトでのスポーツドライビングの楽しみについて熱く語った。

NAVI CARS編集長でボイス・パブリケーション 代表取締役の河西啓介さん
208 Styleの横で車両について解説する河西さん
モータージャーナリストの嶋田智之さん
ドライバーの柳澤宏至選手も登場
ラリーカーの横でラリーについて語る柳澤選手と河西さん
308 GTi 270 by PEUGEOT SPORTの横でスポーツドライビングについて語る柳澤選手と河西さん
パワフルなディーゼルエンジンのBlueHDiについて語る嶋田さんと柳澤選手

新型「3008」を日本初披露

3008 GT BlueHDiのアンベール

 PEUGEOT WORKSHOPのなかでは、ステージ前でベールをかぶっていた新型「3008 GT BlueHDi」のアンベールも実施された。新しい3008は9月に開催されたパリモーターショー 2016で世界初公開されたモデル。前モデルから一新された外観デザインと、メーターパネル全面がデジタルディスプレイになる第2世代の「i-Cockpit」を採用。プジョーでは小径ステアリングホイールの上からメーターパネルを見るタイプを「i-Cockpit」と呼んでおり、表示内容はすべて日本語対応となっていた。メーターパネル部の12.3インチスクリーンは、メーター表示以外にもクルマの各種インフォメーションなど、さまざまな内容にアニメーションで切り替わる様子を見ることもできた。インパネ中央の8インチディスプレイはタッチパネルで、さまざまな機能を指先で操作できる。

3008 GT BlueHDi

 エンジンなど日本向けの細かなスペックはまだ発表されていない。今回の日本初披露は、あくまでプジョーファンに向けて先駆けて公開するというサービス。なお、欧州仕様のパワートレーンでは、2.0リッターディーゼルエンジン「BlueHDi 180 S&S」に6速ATを組み合わせている。

3008 GT BlueHDi
リアゲートを開けた荷室スペース。後席の背もたれは分割可倒式で、中央には長尺物を通す穴も用意されている
荷室の下にはスペアタイヤが収まる
ヘッドライト点灯状態
ウインカーの点灯。薄いライン状
ドアミラーのウインカー点灯シーン
フォグランプを装備している
フロントグリルとエンブレム
フロントロアグリルにレーダーセンサーが見える
タイヤサイズは225/55 R18。Continental conticross Contact LX2を履いているが、タイヤの銘柄は変わる可能性も高い
リアのバンパー周り。デュアルエキゾーストは薄くスクエアな形状となっている
リアコンビネーションランプの点灯
リアウインカーの点灯状態
ルーフレール
3008のエンブレム。「00」が「∞」となったデザイン
3008 GT BlueHDiのインパネ
8インチのタッチパネルとメーターパネルの12.3インチのスクリーン
メーターパネルはさまざまな表示に切り替わる
モータージャーナリストの今井優杏さん(右)と嶋田さんが新しい3008を解説
ドアミラー下にライトでプジョーのエンブレムを路上に映し出す
プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社 代表取締役社長 クリストフ・プレヴォ氏(中央)も駆けつけた

 会場では、前回同様に「プジョースタイルコンテスト」と題する、事前に申し込んだ30台のプジョーオーナーが愛車のカスタムやグッズなどで自身の“プジョースタイル”を競うコンテストも開催。来場者がエントリーカーを見学し、投票ボードにシールを貼って最優秀賞を決めるという形式だった。

プジョースタイルコンテストにエントリーした車両
エントリーしたクルマを見た来場者が、エントリーナンバーの一覧にシールを貼って投票するスタイル
2016年のプジョースタイルコンテストで最優秀賞を受賞したRCZ
オーナーにはプレヴォ社長から記念品が渡された
NAVI CARS 編集長の河西さんが選ぶNAVI CARS賞を受賞した206
河西さんから雑誌NAVI CARS1年分といった記念品が手渡される

プジョースタイルコンテストのエントリーカー

 このほかにもステージでは、FM放送の公開録音やライブ演奏などに加え、くじ引きで車種を選び、当たった車種のオーナー全員へのプレゼントや、○×クイズなども行なわれていて、悪天候ながら参加者は盛り上がっていた。

 公道を使った試乗は20台と豊富に試乗車が用意されていた。30分ごとに9枠が設けられ、試乗車は抽選で決められる。驚いたことに、308 GTi 270 by PEUGEOT SPORTや208 GTi by PEUGEOT SPORTの試乗車も用意されていた。試乗の人気が高く、参加枠は常に埋まっている状態だった。

TOKYO FMの公開録音。この収録内容は12月4日19時からオンエアーされる。ゲストはミュージシャンのKeishi Tanakaさん
Keishi Tanakaさんのライブ
モータージャーナリストの今井優杏さんもトークに登場
車種別のくじ引きをして、当選した車種のオーナーはプレゼントが貰える抽選会
プジョーのグッズ販売のコーナー。キーホルダーなどが多数並ぶ
ライオンのぬいぐるみやソフトなボールなども販売
プジョー車のミニカー販売コーナー
LION MEETING 2016のオリジナルポロシャツも販売されていた
地元浜松からの出店もある。宏和製菓の手焼きせんべい
三ヶ日みかんと柿
加藤醤油のしょうゆと味噌
飲食系のケータリングカーが集まったコーナー
「MOSAIC PHOTO」のコーナー。ハッシュタグを付けて投稿された写真を元に1枚のアートを作る
最後に完成したアート。新型3008がモチーフとなっていた
近くで見ると小さな写真で構成されていることが分かる
ハッシュタグ「#PLM2016」を付けてInstagramに投稿すると写真が印刷される。写真は自由に持ち帰ることができる
閉会の挨拶をするプジョー・シトロエン・ジャポン株式会社 代表取締役社長 クリストフ・プレヴォ氏

 終盤にさしかかると急速に天候が回復し、あっという間に快晴となった。イベントの最後にはプジョー・シトロエン・ジャポン 代表取締役社長 クリストフ・プレヴォ氏がステージに立ち、「フランスは日本から1万kmほど離れていますが、この離れた地にこれほど多くのプジョーファンがいることを知ってとても嬉しく思います。300台を超えるプジョー車が集まってくれました。拍手を贈りたいと思います。プジョーが始まって200年が経ちます。プジョーの魅力は最新テクノロジーとデザインのよいバランスです。本日紹介した『3008』は、革新的な技術を搭載し、デザインのよいすばらしいクルマに仕上がっています。フランスでは予想をはるかに超える受注を頂きました」。

「この夏、BlueHDiというディーゼルエンジンを発表し、日本に合わせた成長サイクルをより加速させていくつもりです。デジタル化が著しいですが、やはり人との直接のふれあいが重要かと思います。今日のようなファンとの交流の場を作ることが重要と考えていますので、今後も続けていければと考えています。プジョーファンのみなさんの口コミはとても心強いものです。日本人は兆しを重視すると聞いています。あれだけの悪天候が最後に急に晴れたのも、未来のよい兆しかも知れません。最後にみなさんで『プジョー万歳!』と声をあげましょう」と、締めくくりの挨拶をして閉会した。

 2回目となったPEUGEOT LION MEETING。今年は悪天候にたたられたが、最終的には晴れわたり、来場者は和やかな雰囲気のなかで帰路についた。来年の開催も期待したい。なお、入場はプジョー車オーナーでなくてもとくに問題ない。さまざまなプジョー車や文化に存分に触れることができるよい機会なので、プジョー車に興味がある人は、次回はぜひ会場に足を運んでほしい。

イベント終了間際はそれまでの悪天候が嘘のように突然の快晴
最後はスタッフ総出で来場者をお見送り