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トヨタ、WRC復帰2戦目となるラリー・スウェーデンで復帰後初優勝!

ヤリ-マティ・ラトバラ選手が2位に29.2秒差をつけて総合優勝

2017年2月12日(現地時間)開催

WRC第2戦ラリー・スウェーデンで初優勝を果たしたヤリスWRC

 トヨタ自動車のモータースポーツ部門「TOYOTA GAZOO Racing(TGR)」のラリーチームとなるTOYOTA GAZOO Racing WRTは、世界ラリー選手権(WRC)の第2戦ラリー・スウェーデンにおいて、同チームのエースクルーとなるヤリ-マティ・ラトバラ選手/ミーカ・アンティラ選手組が総合優勝を果たした。トヨタは今年からWRCに復帰しており、今回のラリー・スウェーデンは復帰2戦目で、誰も予想していなかった短期間で復帰後の初優勝を実現した。

 トヨタがWRCで優勝したのは、1999年の中国ラリーで勝ったカローラWRC(ディディエ・オリオール選手)以来となる。この結果により、開幕戦で2位、第2戦で優勝したラトバラ選手はドライバー選手権のポイントリーダーへと浮上することになる。

復帰2戦目にして誰も予想していなかったWRC優勝

 トヨタのWRC活動は、4度のWRCチャンピオンに輝いたトミ・マキネン氏をチーム代表として構成されているTOYOTA GAZOO Racing WRTにより運営されている。TOYOTA GAZOO Racing WRTは、マキネン氏の故国でもあるフィンランドにファクトリーを構え、ヤリ-マティ・ラトバラ選手/ミーカ・アンティラ選手組(10号車)、ユホ・ハンニネン選手/カイ・リンドストローム選手(11号車)という2台体制で今シーズンに臨んでいる。このプロジェクトは、トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏の直轄プロジェクトとされており、豊田氏はTOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム総代表に就任するなど力が入ったプロジェクトとされてきた。

 マシンとなるヤリスWRCは、トヨタがドイツに持つモータースポーツ拠点のTMGで開発された1.6リッター直噴ターボエンジン「GI4A」を搭載し、マシンそのものはフィンランドのTOYOTA GAZOO Racing WRTで開発されてきた。今シーズンの後半には戦闘力を発揮してトップ争いに加わることが予想されていたが、その期待をよい意味で裏切り、開幕戦となるラリー・モンテカルロでラトバラ選手の10号車が2位となり、幸先のよいスタートを切ったばかりだった。

ヤリ-マティ・ラトバラ選手

 今回のラリー・スウェーデンでもその好調さは続き、初日をトップで終えたラトバラ選手は、2日目こそヒュンダイのティエリー・ヌービル選手にトップを奪われたものの、3日目にヌービル選手がクラッシュして交代すると、2位になったM-Sport(フォード)のオットー・タンク選手にわずか3秒差でトップに浮上した。最終日となる2月12日(現地時間)も、ラトバラ選手は3つのSSすべてでトップに立ち、最終的に2位のタンク選手に29.2秒の差をつけて優勝した。3位は同じくM-Sport(フォード)の開幕戦の覇者、セバスチャン・オジェ選手。

ラリー・スウェーデン暫定結果
順位カーナンバードライバーチーム時間
110ヤリ-マティ・ラトバラTOYOTA GAZOO Racing WRT2:36:04
22オットー・タンクM-Sport World Rally Team2:36:33
31セバスチャン・オジェM-Sport World Rally Team2:37:03
46ダニエル・ソルドHyundai Motorsport2:38:15
58クレイグ・ブリーンCitroen Total Abu Dhabi WRT2:38:55

 トヨタがWRCで優勝したのは、1999年の第11戦中国ラリーでディディエ・オリオール選手がカローラWRCで優勝して以来となる。なお、この1999年はトヨタ(当時はトヨタ・チーム・ヨーロッパ、現在のTMGの前身)がマニファクチャラーズ・タイトルを獲得した年で、ドライバー選手権は当時三菱自動車工業から参戦していた、現在のTOYOTA GAZOO Racing WRTの代表であるトミ・マキネン氏が獲得している。

 今回ラトバラ選手が優勝したことにより、ラトバラ選手はドライバー選手権でトップに浮上することになる。なお、第3戦ラリー・メキシコは3月9日~12日(現地時間)の日程でメキシコで行なわれる予定だ。