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英マクラーレン、オープントップモデル「570S スパイダー」をアジア初公開

「マクラーレンの多彩なドライビングの世界をより多くのお客様に提供する」と正本嘉宏日本支社代表

2017年9月22日 開催

2898万8000円

「570S スパイダー」の発表会を大さん橋ホールで開催

 英マクラーレン・オートモーティブは9月22日、横浜港大さん橋国際客船ターミナル内にある大さん橋ホールで、「570S」のオープントップモデル「570S スパイダー」の発表会を開催した。同モデルの日本での販売価格は2898万8000円。

 6月29日~7月2日(現地時間)に英国で開かれた「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で世界初公開された570S スパイダーは、同社のスポーツシリーズにおいてクーペ、GTに続く第3のボディスタイルを持つ。「650S スパイダー」「675LT スパイダー」でも採用されるリトラクタブル・ハードトップを装備し、ルーフの開閉に必要な時間は15秒としており、40km/hまで操作を行なうことができる。

 パワートレーンは570S クーペと共通で、最高出力419kW(570PS)/7500rpm、最大トルク600Nm/5000-6500rpmを発生するV型8気筒3.8リッターツインターボエンジンを搭載し、7速SSGトランスミッションが組み合わされる。0-100km/h加速は3.2秒、0-200km/h加速は9.6秒。ルーフを付けた状態での最高速は570S クーペと同じ328km/h(ルーフを開けた状態で315km/h)というスペックを備えた。

 サスペンションも570S クーペと共通となるレーシングカースタイルのダブルウィッシュボーン式とし、スチール製スプリング、ツインバルブのアダプティブダンパーを採用。走行モードとして「ノーマル」「スポーツ」「トラック」の3モードを設定し、サスペンションの硬さを自分好みにセッティングできることから、570S スパイダーは日常使いからサーキット走行まで適しているという。

 また、エクステリアではダーク・パラディアム・グレー仕上げのリアスポイラーが採用され、570S クーペから12mm高いセッティングになった。これによりダウンフォースが増加し、570S クーペに匹敵する空力性能を得ているという。

リトラクタブル・ハードトップを装備する570S スパイダー。ボディサイズは4530×1930×1202mm(全長×全幅×全高。全幅はミラー取り外し時)、ホイールベースは2670mm。乾燥重量は1359kg
エクステリアではダーク・パラディアム・グレー仕上げのリアスポイラーが採用され、570S クーペから12mm高いセッティングとなった。エンジンは最高出力419kW(570PS)/7500rpm、最大トルク600Nm/5000-6500rpmを発生するV型8気筒3.8リッターツインターボを搭載
ルーフの開閉に必要な時間は15秒。40km/hまで操作を行なうことができる
最上級のナッパレザーを採用するインテリア

 9月22日に行なわれた発表会には、英マクラーレン・オートモーティブ デザイン・オペレーションズ ヘッドのマーク・ロバーツ氏、マクラーレン・オートモーティブ・アジア マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグス氏とともに、8月1日付けでマクラーレン・オートモーティブ・アジアの日本支社代表に就任した正本嘉宏氏が登壇して570S スパイダーの紹介などを行なった。

マクラーレン・オートモーティブ・アジア マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグス氏
マクラーレン・オートモーティブ・アジア 日本支社代表の正本嘉宏氏
英マクラーレン・オートモーティブ デザイン・オペレーションズ ヘッドのマーク・ロバーツ氏

 はじめに登壇したジョージ・ビッグス氏は、9月6日に発売されたマクラーレンの創設者であるブルース・マクラーレン氏を描いたドキュメンタリー映画「マクラーレン」の紹介を行なうとともに、2016年に発表した6カ年計画のビジネスプラン「Track22」について説明。このビジネスプランでは、2022年までに10億ポンドを新車開発に投資し、15台の新型または派生モデルが発表される予定になっている。また、次世代のハイブリッドカーを6カ年計画の後半に発表するとしており、2022年までにはマクラーレンモデルの少なくとも50%にハイブリット技術を搭載する見通しを立てていることを説明した。

ドキュメンタリー映画「マクラーレン」の紹介
2016年に発表した6カ年計画のビジネスプラン「Track22」について

 次に登壇した正本嘉宏氏ははじめにスポーツシリーズについて紹介を行ない、「スポーツシリーズの特徴は大きく3点あり、サーキットでの卓越したパフォーマンス、マクラーレン史上もっとも快適で洗練されたオンロード性能、さらに日常での実用性をバランスよく兼ね備えているシリーズになります。その第1弾として導入したのが570S クーペですが、これはドライバーのためのピュアスポーツカー。スポーツドライビングを楽しむためにデザインされ、オンロードやトラックといった相反するシチュエーションで素晴らしい性能を発揮するスーパーカーなのです。そして2016年に導入した第2弾の570 GTは、洗練された乗り心地やファストバックスタイルが実現したラゲッジスペースの拡大、さらにはパノラミックガラスルーフの採用により、オンロードでのロングドライブの快適性、そして実用性を兼ね備えた、まさにエレガントなグランドツアラーです」とコメントするとともに、570S スパイダーについては「多くのお客様の期待に応えるべく、ついに登場する同シリーズ初のコンバーチブルになります。クーペ、GTに続く第3のボディスタイルを持ち、これの登場によりマクラーレンのさらに多彩なドライビングの世界をより多くのお客様にご提供すべく、導入を図ってまいります」と説明を行なった。

車両を交えながら570S スパイダーの紹介を行なうマーク・ロバーツ氏

 最後に登壇したマーク・ロバーツ氏は、今回導入した570S スパイダーは570S クーペのデザインを踏襲したものと紹介するとともに、「570S スパイダーはラップタイムを追求するモデルではなく、人とクルマ、道路の一体感を感じていただけるようデザインしました。今回の570S スパイダーではリアスポイラーを12mm高く設定することで、クーペ、GT、スパイダーのすべてが同じ空力性能を発揮することを実現しました。またカーボンシェルの採用により、ボディへの補強材を一切使用していません」と述べるとともに、570S スパイダーの登場に合わせてキュラソー・ブルー、ベガ・ブルー、シシリアン・イエローという3色を新色として追加したことなどが紹介された。