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【スーパーフォーミュラ最終戦 JAF鈴鹿グランプリ】シリーズチャンピオン 石浦宏明選手の記者会見
「2回でやめるつもりはない。3度目のタイトルを狙う」
2017年10月21日 21:30
- 2017年10月21日 予選
- 2017年10月22日 決勝は中止
10月21日、「第16回JAFグランプリ 2017年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦」は、雨天と接近が懸念される台風の影響を考慮して、22日に行なわれる予定だった決勝はレース1、レース2ともにキャンセルされることになった。この結果、21日に実施された予選Q1の結果をもってシリーズランキングが確定。2017年のシリーズチャンピオンには石浦宏明選手(2号車 P.MU/CERUMO・INGING/TOYOTA RI4A)が輝いた。
石浦選手は、2015年以来2度目のチャンピオン。所属チームのP.MU/CERUMO・INGINGは3年連続のチームチャンピオンとなった。ここでは石浦選手の会見の内容をお伝えする。
チャンピオンを獲得した石浦宏明選手のコメント
本当についさっき(チャンピオンが決まったことを)聞いたばかりで、まだ全然実感がなくてびっくりしています。明日レースがないかもしれないと思うと集中できなくなるので、全力でやるつもりで、さっきまでどう戦おうかと考えていたところでした。
こういう結果になってもチャンピオンを獲得できたのは素直にうれしいですし、今シーズン1戦1戦しっかり戦えたことがこの結果につながったと思います。才能あるドライバー達と戦えたのが、自分にとってもいい経験になったし自信にもつながりました。
チームは毎レースいいクルマを準備してくれて、時には僕がたくさん要求することもありましたけど、常に万全の状態で、今回も最善の準備をしてくれました。そういう小さな積み重ねがチャンピオンシップ(獲得)につながったのだと思います。
チームにとっては3年連続のタイトルであり、すごく強いなという印象です。チームタイトル、ドライバーズタイトルを毎年獲れるのはめったにできることではない。ただ、複数回獲っているというのは、チームも自分もしっかり実力がついてきていることだと思うので、うれしいです。
僕にとってのレース初優勝は、2年前の岡山。あのときはあれよあれよという間にチャンピオンシップ争いに巻き込まれました。あの5月のタイミングでは誰も僕がチャンピオンを争うとは思っていなかったと思います。
あのときは今よりはるかに緊張していたのを覚えています。自身のレースキャリアにとって、1回(チャンピオンを)獲る獲らないは大きな違いだと思っていたので、身体が動かないみたいな感覚がありました。今は自信を持てているので、そこまで緊張していませんでした。とにかく自分の力とチームの力とで、一緒にクルマを作り上げればいい戦いになると思っていました。
(年間ランキング2位の)ピエール選手がとても才能があって速いのは誰もが知っていることです。チャンピオンを獲ろうが獲るまいが、実力があるのは分かっているし、リスペクトしています。ただこういう(ウェット)コンディションになって、どっちが(チャンピオンを)獲ってもおかしくない、ちょっと特殊なレースになってしまったのは仕方がないこと。
(0.5ポイント差の勝利は何が決め手になったか、という問いに)もてぎ(第4戦)じゃないですか。(2015年の)前回と違うのは2スペック制が導入されてソフトタイヤがあったこと。今シーズンはファンにとっても見応えがあったでしょう。ぼくらにとっては難しくもあり、戦略の幅が広くもあり。
あのレースでは19番手まで下がってから3位が目の前という状況でゴールしましたけど、諦めずにいけたこと(が収穫で)、決勝レースで強いクルマをエンジニアが作ってくれた。今シーズン、ポールは1回だと思うんですけど、前回チャンピオンを獲ったときはもっと予選が速かった。そこで悩んでいたところはあったんですけど、逆に(今年は)決勝はすごく強いレースができたかなと思います。
ほかのレースでも、いったん下位に沈んでも這い上がっていけた。正直2015年はオーバーテイクした記憶がないんですけど、今シーズンはけっこうオーバーテイクした記憶があるので、そいういう意味では自分のなかで課題としていたことにチャレンジできた1年だったと思います。
(3回目の優勝も視野に入っているか、という問いに)今日トークショーで、同い年のアンドレ(・ロッテラー選手)が、おじいちゃんになるまで乗ると言っていたので(僕も同じ気持ち)。僕も速いクルマに乗っているのはすごく楽しいし、特にSF14は気に入っています。F3時代もダラーラのクルマに乗っていましたけど、乗っていて楽しくて、攻めがいもある。
まだまだ2回(のチャンピオン)でやめるつもりはないので、3度目のタイトルを狙いたい。新しいクルマ(SF19)のスケッチも見ましたが、今後も今のように強いチームでしっかり戦えるよう僕も貢献していきたいという気持ちです。