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ホンダ、自動運転のAI技術で中国のSenseTimeと5年間の共同研究開発

SenseTimeの移動体認識技術とホンダのAIアルゴリズムを融合

2017年12月7日 発表

 本田技研工業の研究開発子会社である本田技術研究所は、自動運転のAI技術に関する5年間に渡る共同研究開発について中国のSenseTimeと契約を締結した。

 SenseTimeは、AIの最先端技術の1つであるディープラーニングを用いた画像認識、とくに移動体を認識する技術を得意としており、スタンフォード大学など複数の大学で共同開催している画像認識技術の競技会「ImageNet」で2015年度と2016年度に優勝するなど高い評価を受けている企業。

 共同研究開発では、SenseTimeの「移動体認識技術」とホンダの「シーン理解」「リスク予測」「行動計画」といった分野のAIアルゴリズムを融合させ、より高度な自動運転技術を開発。市街地の複雑な交通状況でも自動運転を可能にする。

 具体的な共同研究開発の領域としては、自動運転システムに適用するAIアルゴリズムとして、「シーン理解」(走行環境と歩行者や車両の振る舞い・意図を推定)、「リスク予測」(走行環境と意図推定結果に基づく歩行者・車両の将来位置を予測)、「行動計画」(リスク予測に基づき、停止・発進・回避などの自車の行動判断と走行軌道を生成)の3点を設定するほか、AIアルゴリズムを学習するための大規模計算技術、AIプログラムを車載コントローラーに実装する技術などを挙げている。

 また、この共同研究開発は自動運転だけに止まらず、今後はロボティクスの領域にも拡大させる予定としている。