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スバル、燃費・排出ガスデータ不正書き換えの社内調査で新事実。再調査を実施

「走行速度のトレースエラー」903台、「測定室内の湿度エラー」31台

2018年6月5日 発表

4月27日に行なわれた記者会見で説明を行なう株式会社SUBARU 代表取締役社長 吉永泰之氏

 スバルは6月5日、2017年10月に発覚した「完成検査に関わる不適切な取り扱い」の社内調査により、新たに燃費・排出ガスの抜き取り検査に関して不適切な測定手続が行なわれていたと判明したことから、国土交通省に現時点で把握している内容を報告したと発表した。新たに判明した不正行為は以下の2点。

(1)JC08モードで定められた運転方法により燃費・排出ガス測定試験を行なう際、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等(以下「細目告示等」)に規定されている速度からの逸脱時間が細目告示等において許容されている範囲を超えた運転(トレースエラー)となったにもかかわらず、有効な測定として処理した事案が存在する。

(2)燃費・排出ガス測定時には、試験室内の湿度が30~75%までの範囲でなければならないと細目告示等に定められているところ、試験室内の湿度が上記範囲外の測定環境(湿度エラー)であったにもかかわらず、有効な測定として処理した事案が存在する。

 このうち、トレースエラーとなっていながら有効な測定として処理した台数が903台、湿度エラーとなっていながら有効な測定として処理した台数が31台で、重複は7台としている。

 スバルでは、国交省に報告書を提出した社内調査で2点の不正行為について把握できなかったことを「極めて遺憾であり、重く受け止めております」としており、現時点では問題について、行為の実態、原因や背景、動機などについて十分に究明しておらず、社外専門家の手で早急に徹底した再調査を行なう予定としている。また、国交省から事実関係の調査を行ない、報告することなどの指示を受けているとしている。

新たに判明した不正データ書き換えの対象台数