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【鈴鹿8耐 2018】21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAMが4連覇達成

FIM世界耐久選手権シリーズ年間総合チャンピオンは5号車F.C.C. TSR Honda France

2018年7月26日~29日 開催

優勝カップを掲げるYAMAHA FACTORY RACING TEAMの3人

 7月29日、鈴鹿サーキットで開催された「2018 FIM世界耐久選手権シリーズ最終戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第41回大会」の決勝レースは21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAMが4年連続となる優勝を飾った。10年ぶりにホンダワークス体制で挑んだ33号車Red Bull Honda with 日本郵便は2位、3位は11号車Kawasaki Team GREENだった。

4連覇を果たした21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAM
シャンパンをあおるパフォーマンスも

雨に足下をすくわれた11号車と、盤石の走りを見せた21号車

 決勝スタート後4時間45分経過時点で降り始めた雨は、セーフティーカーが先導している間にも断続的に降り続く。メインストレートで隊列の中のマシン1台がクラッシュし、さらに最終コーナーでも転倒があったことから、セーフティカー導入が長引くことに。

 たまらずトップの21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAMをはじめ数チームがレインタイヤへ交換するなか、ついには11号車Kawasaki Team GREENのジョナサン・レイ選手までが痛恨のスリップダウン。すぐさまピットインして修理を行ない、この日初めて走る渡辺一馬選手に交代して復帰するも、すでにセーフティカーが解除された後。5時間30分経過時点で1ラップ以上差の3番手と、優勝から遠ざかってしまう。

セーフティーカー導入中にスリップダウンしてしまった11号車Kawasaki Team GREENのジョナサン・レイ選手
その後、渡辺一馬選手に交代

 33号車Red Bull Honda with 日本郵便の方は、21号車と再三の接近。ウェット路面のため慎重なライディングながらコンマ数秒のギャップでトップ争いをしていたところ、コース清掃が入ることになり5時間40分経過時に再びセーフティカーが介入する。30分以上もの間ペースカーが先導しているうちに雨は上がり、ハーフウェットでレースが再開した。

 ペースを上げにくいコンディションでバックマーカーのパスに手間取るシーンも見られ、しかもリードする21号車マイケル・ファン・デル・マーク選手と33号車パトリック・ジェイコブセン選手のペースが大きく違ったこともあり、その差は周回を重ねるごとに2〜3秒ずつ広がっていく。

2番手を引き離しにかかる21号車のマイケル・ファン・デル・マーク選手
33号車Red Bull Honda with 日本郵便のパトリック・ジェイコブセン選手は難しいコンディションに苦戦していたように見えた
日没後、グランドスタンドの観戦者が各メーカーチームカラーのライトを振って応援

 レース終盤の残り1時間余り、各チーム続々と最終と思われるピット作業に向かう。このピットストップ明けには、21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAMと33号車Red Bull Honda with 日本郵便のギャップはおよそ1分以上にまで開いていた。最後までこの差は埋まることなく、安定してトータル199周を走りきった21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAMがチェッカー。2015年から4年連続となる優勝を果たした。

日没を迎え、トップを走るのは21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAM
終始安定した走りを見せた21号車のアレックス・ローズ選手
負傷した中須賀選手は決勝で出番はなかったものの、チェッカー後には元気そうな姿を見せた
33号車Red Bull Honda with 日本郵便は中上貴晶選手らの健闘及ばず2位

 一方、FIM世界耐久選手権シリーズの年間総合チャンピオン争いは5位に入った5号車F.C.C. TSR Honda Franceに軍配。残り1時間のところで94号車GMT94 YAMAHAが5号車をかわすシーンも見られたものの、最後はピットストップ回数を少なく抑えた5号車の戦略勝ち。94号車は5号車に続く6位でレースを終えた。

年間総合チャンピオンは5号車F.C.C. TSR Honda Franceが獲得
ポディウムで喜びを爆発させるF.C.C. TSR Honda Franceチーム

決勝レース最終結果(上位10チーム)

順位:チーム(選手、マシン、タイヤ)

1位:21号車YAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀克行/アレックス・ローズ/マイケル・ファン・デル・マーク選手、YAMAHA YZF-R1、BS)

2位:33号車Red Bull Honda with 日本郵便(高橋 巧/中上貴晶/パトリック・ジェイコブセン選手、Honda CBR1000RR SP2、BS)

3位:11号車Kawasaki Team GREEN(渡辺一馬/ジョナサン・レイ/レオン・ハスラム選手、Kawasaki ZX-10RR、BS)

4位:95号車S-PULSE DREAM RACING-IAI(生形秀之/トミー・ブライドウェル/渡辺一樹選手、SUZUKI GSX−R1000、BS)

5位:5号車F.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック/フレディ・フォレイ/アラン・テシェ選手、Honda CBR1000RR SP2、BS)

6位:94号車GMT94 YAMAHA(デビッド・チェカ/ニッコロ・カネパ/マイク・デ・ミリオ選手、YAMAHA YZF-R1、DL)

7位:22号車Honda Asia-Dream Racing(ザクワン・ザイディ/トロイ・ハーフォス/アンディ・ファリド・イズディハール選手、Honda CBR1000RR SP2、BS)

8位:19号車KYB MORIWAKI MOTUL RACING(清成龍一/高橋裕紀/ラタパー・ウィライロー選手、Honda CBR1000RR SP2、PI)

9位:111号車HONDA ENDURANCE RACING(エルワン・ニゴン/セバスチャン・ギンバート/ヨニー・ヘルナンデス選手、Honda CBR1000RR SP2、DL)

10位:12号車ヨシムラ スズキ MOTUL(津田拓也/シルバン・ギュントーリ/ブラッドリー・レイ選手、SUZUKI GSX−R1000、BS)