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横浜ゴム、カーエアコンシステムの冷却効率を高める「2重管型内部熱交換器」開発

現行のジープ「ラングラー」「コンパス」に採用

2018年8月8日 発表

2重管構造の内部熱交換器を採用したカーエアコンシステムのイメージ

 横浜ゴムは8月8日、カーエアコンシステムの冷却効率を向上させる「2重管型内部熱交換器(IHX:Internal Heat Exchanger)」を開発したと発表した。すでに現行型のジープ「ラングラー」「コンパス」が採用しており、今後は北米を中心に販売を強化するとともに、採用拡大に向けて高性能仕様の開発を行なっていくとのこと。

 現在、カーエアコンの冷媒として広く使用されているHFC-134aは、GWP(地球温暖化係数)が1430と高いため、地球温暖化防止を目的として同係数が低いHFO-1234yf(GWP=4)への切り替えが進みつつある段階。

 一方、HFO-1234yfはHFC-134aと比較して冷却効率が低下するものの、今回の2重管型内部熱交換器によって冷却効率低下をカバーできるという。これは、従来は別々に構成されていた2本の冷媒配管の一部を一体化して2重管として構成したもので、高温冷媒と低温冷媒の温度差を利用して内部熱交換することで、エアコンシステム全体の冷却効率が向上するという。

 なお、カーエアコンシステムはエンジンルーム内の狭い空間に配管されていることから、そのエンジンルーム内のレイアウトに応じて配管設計を行なう必要があるが、内部にフィンを配置することで曲げても冷媒の流路が潰れないため、従来のエアコンシステム配管と同様に自由に配管設計が行なえる。