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【JAF鈴鹿グランプリ 2018】SF最終戦、山本尚貴選手がポールポジション獲得。Q1、Q2、Q3でトップタイム
キャシディ選手は4位、石浦選手は11位。チャンピオン争いは山本選手が優位に
2018年10月27日 14:52
- 2018年10月26日~28日 開催
「2018年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦 第17回JAF鈴鹿グランプリ」が10月26日~10月28日の3日間、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット 国際レーシングコースで開催されている。10月27日は予選が行なわれ、山本尚貴選手(16号車 TEAM MUGEN SF14)がポールポジションを獲得した。
山本選手はこれで1ポイントを加えて、ランキング2位だった石浦宏明選手(1号車 JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)を抜きランキング2位に浮上した。ランキングトップのニック・キャシディ選手(3号車 ORIENTALBIO KONDO SF14)は予選4位、石浦選手は予選11位に沈み、明日のチャンピオン争いは山本選手が大きく有利になった。
関口雄飛選手がまさかのQ1落ち、山本選手が絶好調のトップタイム
12時35分から始まった予選1回目(Q1)は開始から5分が経過し、1回目のアタックが始まった。その中で山本尚貴選手(16号車 TEAM MUGEN SF14)が1分38秒477という、Q1で利用するミディアムタイヤとしてはかなり速いタイムをマークする。その直後、野尻智紀選手(5号車 DOCOMO DANDELION M5S SF14)のリアからオイルが漏れ、ピットレーンの入口あたりで出火するというトラブルが発生。火はすぐに消されたものの、野尻選手は走行不能になり、Q1敗退が決定した。
野尻選手は安全な場所で停止していたのだが、ピットレーンとコース上にオイルが巻かれていることが確認されたため、この時点で赤旗が出され、予選は中断となった。
15分程度の中断後開始されたが、すでにタイムを出していた山本選手が出ていかない中、チャンピオンを争う石浦宏明選手(1号車 JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)、ニック・キャシディ選手(3号車 ORIENTALBIO KONDO SF14)はQ1を突破しているのに十分なタイムを出しておらず、山本選手に比べて追い込まれた状態でタイムアタックすることになり、いずれもギリギリの中でのアタックになった。その中でも両選手は石浦選手が11位、キャシディ選手が8位でQ1を通過した。
チャンピオンの可能性があるドライバーの1人だった関口雄飛選手が17位でまさかのQ1落ちとなってしまい、チャンピオン争いではかなり不利な状況に追い込まれた。
Q2でも山本選手がトップタイム、石浦選手がまさかのQ2落ちで11位
Q2はソフトタイヤに全車交換して交換した。セッションは全車問題なくアタックが行なわれたが、トップタイムをマークしたのは、Q1と同じく山本尚貴選手。山本選手は他のドライバーが2周のウォームアップをしてからタイムアタックをしたのに対して、山本選手は1周のウォームアップで、2周目にタイムを出した。このため、セクター1ではタイヤが暖まり切っていなくてタイムを出せなかったのだが、セクター2、セクター3で上手くまとめることに成功して、トップタイムをマークした。
このQ2での波乱はランキング2位の石浦宏明選手が11位に終わり、Q2で脱落してしまった。石浦選手はQ2で、2周のウォームアップを行ないタイムアタックをする作戦に出たのだが、それが裏目にでた形だ。同じように2周のウォームアップを行なったニック・キャシディ選手は7位でQ2を突破してQ3へ進むことになった。他にも国本雄資選手(2号車 JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)もQ2で脱落しており、有力チームのセルモ・インギングは2台ともQ2落ちとなってしまった。
Q1、Q2、Q3すべてでトップタイムをマークした山本選手がポール獲得、明日のチャンピオン争いも優位に
Q3でも、ドライバーによってウォームアップ2周か1周かで選択が分かれる結果となった。その中で一発のタイムをマークしたのは、山本尚貴選手。1分37秒909というこの予選の中で最も速いタイムをマークし、2位にぶっちぎりでポールポジションを獲得した。これでポールポジションに与えられる1ポイントをマークし、ランキング2位だった石浦宏明選手を抜き、同点ながら2位に浮上した。山本選手は今回の予選では、Q1、Q2、Q3すべてでトップタイムをマークしており、その好調さは際立っている。
予選2位は山下健太選手(4号車 ORIENTALBIO KONDO SF14)、予選3位には中嶋一貴選手(36号車 VANTELIN KOWA TOM’S SF14)となった。
ランキングトップのニック・キャシディ選手は4番になり、明日のレースでポールをとった山本選手を追いかけることになる。山本選手が優勝した場合には、キャシティ選手は2位ではチャンピオンになることができないため、明日のレースでは山本選手の前にでる必要がある。予選終了時点で4点差であるため、チームメイトとなる山下選手が山本選手を抜きトップに立ち、山本選手が2位の場合にはキャシディ選手が5位以下である必要があるため、今度はキャシディ選手が優位に立つ。その意味では、明日のスタートが大きな意味を持つだろう。チャンピオン争いには何も絡んでいないが、キャシディ選手のチームメイトである山下選手が2番手スタートというのは大きな意味があり、スタートで山下選手がどんな動きをするかによって、明日のレース、そしてチャンピオン争いは大きな変動があるかもしれない。
予選結果表
順位 | カーナンバー | ドライバー | 車両 | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM MUGEN SF14 | 1分38秒477 | 1分38秒008 | 1分37秒909 |
2 | 4 | 山下 健太 | ORIENTALBIO KONDO SF14 | 1分39秒460 | 1分38秒286 | 1分38秒193 |
3 | 36 | 中嶋 一貴 | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | 1分38秒826 | 1分38秒095 | 1分38秒300 |
4 | 3 | ニック・キャシディ | ORIENTALBIO KONDO SF14 | 1分39秒068 | 1分38秒511 | 1分38秒435 |
5 | 17 | 塚越 広大 | REAL SF14 | 1分38秒575 | 1分38秒180 | 1分38秒524 |
6 | 20 | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | 1分39秒185 | 1分38秒323 | 1分38秒553 |
7 | 18 | 小林 可夢偉 | KCMG Elyse SF14 | 1分39秒022 | 1分38秒454 | 1分42秒751 |
8 | 64 | ナレイン・カーティケヤン | TCS NAKAJIMA RACING SF14 | 1分38秒715 | 1分38秒570 | 1分58秒156 |
9 | 2 | 国本 雄資 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 1分38秒941 | 1分38秒597 | - |
10 | 6 | 松下 信治 | DOCOMO DANDELION M6Y SF14 | 1分38秒853 | 1分38秒680 | - |
11 | 1 | 石浦 宏明 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 1分39秒407 | 1分38秒761 | - |
12 | 8 | 大嶋 和也 | UOMO SUNOCO SF14 | 1分39秒467 | 1分38秒786 | - |
13 | 15 | 福住 仁嶺 | TEAM MUGEN SF14 | 1分39秒082 | 1分38秒888 | - |
14 | 37 | ジェームス・ロシター | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 | 1分39秒479 | 1分39秒220 | - |
15 | 7 | トム・ディルマン | UOMO SUNOCO SF14 | 1分39秒492 | - | - |
16 | 65 | 伊沢 拓也 | TCS NAKAJIMA RACING SF14 | 1分39秒654 | - | - |
17 | 19 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 | 1分39秒717 | - | - |
18 | 50 | 千代 勝正 | B-Max Racing SF14 | 1分39秒717 | - | - |
- | 5 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M5S SF14 | 2分04秒858 | - | - |