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ランドローバー、新型「イヴォーク」世界初公開。48Vマイルドハイブリッド、PHEVもラインアップ

AIでドライバーの好みや行動パターンを学習する「スマート・セッティング」初採用

2018年11月22日(現地時間)公開

英国ロンドンのイーストエンドで世界初公開された新型「レンジローバー イヴォーク」

 英ランドローバーは11月22日(現地時間)、英国で新型「レンジローバー イヴォーク」を世界初公開した。

 新型イヴォークでは、新型プレミアム・トランスバース・アーキテクチャーを採用して全長を4370mmと従来モデルと同等としつつ、ホイールベースを長く、リアシートのスペースを20mm広くするとともに、小物などの収納スペースを拡大。広くなったグローブボックスやセンターコンソールボックスにはタブレットやハンドバッグ、ペットボトルなどを収納できるようにした。ラゲッジスペースは従来から10%増の591Lになり、折り畳んだベビーカーやゴルフセットの出し入れも簡単に行なえるという。また、40:20:40分割可倒式リアシートを倒すことで、総容量を1383Lまで拡大可能とした。

 パワートレーンは4気筒INGENIUMディーゼルエンジンとガソリンエンジンをラインアップするが、新型プレミアム・トランスバース・アーキテクチャーはEV(電気自動車)にも対応するといい、まずは48VのMHEV(マイルドハイブリッド)システムを組み合わせて市場投入するとともに、約1年後にPHEV(プラグインハイブリッド)モデルを登場させることも予告。

 MHEVモデルではエンジンに搭載されたベルト・インテグレーテッド・スターター・ジェネレーターがエネルギーをフロア下のバッテリーに蓄え、ドライバーがブレーキを操作して車速が17km/h以下になるとエンジンを停止させ、発車時には蓄えられたエネルギーを再び利用。これにより渋滞の多いエリアでも静かで効率のよい走行ができ、燃費にも貢献するという。

新型イヴォークの発表会の様子。イヴォークは世界販売台数77万2096台以上を記録した、ラグジュアリーコンパクトSUV市場のパイオニア的存在

 駆動方式は4WDとなり、ドライブライン・ディスコネクトを搭載した第2世代のアクティブ・ドライブラインを採用するとともに、フラグシップモデル「レンジローバー」で初採用したテクノロジーである「テレイン・レスポンス2」も備え、走行中の路面状況を自動的に検知し、状況に応じてサスペンション、トランスミッション、トラクションを最適化。走行可能な渡河水深は従来モデルの500mmから600mmに向上したという。

 エクステリアでは個性的なデザインを継承しつつ、特徴的なクーペスタイルのシルエットをより洗練化。独特の傾斜したルーフラインやリアに向かって上昇するウエストラインが特徴になっている。また、超薄型マトリックスLEDヘッドライトやリアランプのグラフィックによってより上品さを高め、格納式のフラッシュ・ドアハンドルも採用した。

新型イヴォークでは新型プレミアム・トランスバース・アーキテクチャーを採用し、全長を4370mmと従来モデルと同等としながらホイールベースを長くするなど、車内空間を広く取っているのが特徴の1つ
超薄型マトリックスLEDヘッドライトや格納式のフラッシュ・ドアハンドルを採用
渡河水深は従来モデルの500mmから600mmに向上

 インテリアでは、すっきりとしたサーフェスや最高級のマテリアルで仕上げたシンプルなラインを組み合わせ、インテリアの素材には従来のレザーに加えてKvadratのウール混紡やDinamica スエードクロス、ユーカリ・テキスタイル、Ultrafabricsといったオプションを設定。高速化した最新ソフトウエアを搭載するデュアルタッチスクリーン・インフォテインメント・システム「Touch Pro Duo」をはじめ、電動16ウェイシートやイオン空気清浄テクノロジーを備えて快適性を向上させている。

 そのほか装備面では、車両前方下部に設置したカメラで路面を撮影し、その映像をタッチスクリーン上に映し出すことで、まるでボンネットがないかのようにフロント下180度の視角を確保する「クリアサイト・グラウンドビュー」を世界初搭載。また、車体後方のカメラで撮影した映像をルームミラーに映し出す「クリアサイト・リアビューミラー」をジャガー・ランドローバーとして初採用したほか、AI(人工知能)アルゴリズムを駆使してドライバーの好みや行動パターンを学習し、ドライバーをサポートする「スマート・セッティング」をランドローバーとして初めて採用。シートポジション、音楽、温度設定に加えてステアリングコラムの設定も制御でき、快適性を最大限に高めているという。

新型イヴォークのインテリア。AI(人工知能)アルゴリズムによりドライバーの好みや行動パターンを学習し、ドライバーをサポートする「スマート・セッティング」をランドローバーとして初採用