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UDトラックス、大型トラックのレベル4自動運転デモ初公開。2020年までに実用化を目指す
2018年12月12日 20:53
- 2018年12月12日 開催
UDトラックスは12月12日、大型トラックによるレベル4の自動運転デモンストレーションを実施。埼玉県上尾市にある本社敷地内の「UDエクスペリエンスセンター」に同社のビジネスパートナーや報道関係者などを招いてデモ走行を初公開した。
同社では、大型の自動運転トラックについては、2020年までに特定用途での実用化を目指しており、今回のデモ走行は、港湾内、工場構内、物流施設、建設現場などの限定領域を想定。それらの環境に自動運転を導入することで、ビジネスの効率、安全性、生産性を向上させることを目指している。
デモ走行した車両には、GPS(全地球測位システム)やレーダー、LiDAR(ライダー)、車載カメラ、自動運転のソフトウェアなどを搭載して、5段階の自動運転レベルにおけるレベル4(特定条件下における完全自動運転)走行を実現。デモンストレーションでは、テストコースでの発進、停止、Uターン、旋回、バック走行などを披露した。
会場では、UDトラックス 開発部門統括責任者 ダグラス・ナカノ氏、UDトラックス プロセス&ソリューション部門統括責任者 サティシュ・ラジュクマール氏、ボルボ・グループ 車両自動化部門統括責任者 ヘンリック・ファーンスタンド氏、流通経済大学 流通情報学部 矢野裕児氏が登壇。
会場には同社のビジネスパートナーが招待され、自動運転のデモに加えてUDトラックスの自動運転技術やコネクティビティ、ボルボ・グループの実証実験の紹介、自動運転により物流の生産・効率性をどのように高めていくのかについてのプレゼンテーションやトークセッションが行なわれた。
その中で、UDトラックスでは4月に次世代技術ロードマップ「Fujin&Raijin(風神雷神)-ビジョン 2030」を発表しており、このロードマップでは物流業界が世界中で直面している排出ガス、電子商取引の増大、ドライバー不足などの課題の解決に貢献することを目指して、自動化の取り組みをロードマップの柱の1つとして位置付けて開発を行なっていることが紹介された。
現在、同社では大型の自動運転トラックと電動トラックのプロトタイプの開発を進めており、2019年の東京モーターショーへ向けてビジネスパートナーと実証運行の実施を目指している。また、2020年までには特定用途での実用化を行ない、2030年までに完全自動運転トラックと大型フル電動トラックの量産化を目指すとしている。
今回の大型トラックによるレベル4自動運転のデモ走行成功に、UDトラックス 開発部門統括責任者 ダグラス・ナカノ氏は「このたび日本で初めて一般公開できたことは、2020年の自動運転トラック実用化に向けた大きな一歩になります。昨年発売した大型トラック『クオン』は高度な車両制御システムを採用しており、高精度な自動化を実現するための技術的な土台となっています」と述べ、加えて「UDトラックスはこの新型車両をベースに自動運転精度をさらに高め、私たちのビジョンである時代が求める商品・サービスをお客さまに提供していきます。本日の公開デモがビジネスパートナーとの話し合いの場につながり、物流業界やサプライチェーン、社会に貢献していきたいと思います」とコメントしている。