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UDトラックス、チームの連携で優勝を目指す技能コンテスト「現場チャレンジ2018」

世界各地から12チームが参加

2018年11月6日 開催

 UDトラックスは11月6日、世界各地のサービス部門で働く従業員がチームとして参加する技能コンテスト「UDトラックス現場チャレンジ2018」の最終戦を埼玉県上尾市のUDエクスペリエンスセンターで開催した。

 UDトラックス現場チャレンジ2018は、サービスの現場で活躍する従業員が参加する技能コンテストとして、全2回のオンライン学科競技に世界各地から347チームが参加。最終戦にはアジアやアフリカ、中東地域など世界各地から12チームが進出し、日本からは最多となる5チームが参加した。

日本から5チーム、タイ、香港、マレーシア、インドネシア、カタールからそれぞれ1チーム、南アフリカからは2チームが参加
現場チャレンジ2018 プロジェクトマネージャーのテレーズ・パルムクイスト氏の挨拶で開幕
競技の説明などが行なわれた開会式

 最終戦の会場となったUDエクスペリエンスセンターには、新型「クオン」といった実車やエンジンも用意され、エンジン、電装、トランスミッション、サスペンション、営業対応といった項目で課題が用意され、参加者は実際の現場で求められる各種目についての技能を競った。

エンジンや実車が並ぶ競技会場の様子

 競技ではサービス部門で働くメカニックや部品担当、フロント担当者が1つのチームとして参加。エンジン部品の組み付けに関する課題では、必要となる部品の検索、作業手順書をもとに実際に作業するメカニック、各部の締め付けトルクの確認など、それぞれの役割分担により作業が進められ、チームの連携が求められる。

エンジン部品の組み付けに取り組むチーム
電装として配線図を見て適切な部品を配置する課題に挑戦するチーム
デフロックの不具合を解消する課題に取り組むチーム
サスペンションの不具合を解消する課題に取り組むチーム。診断機を使いながら実際に部品をチェックして、不具合を特定していく
営業対応として、車両ごとの利用状況を踏まえて、エンジンオイルなどの消耗品の交換スケジュールの策定に取り組むチーム

 UDトラックス現場チャレンジは2014年に初開催され、今回で3回目の開催。同大会はサービスの現場で働くスタッフの能力、チーム精神、誇りを高めることを目的にしているという。

UDトラックス株式会社 国内販売 アップタイム&リテール バイスプレジデントのマーティン・ジェレサンド氏

 同会場で行なわれた記者会見で、UDトラックス 国内販売 アップタイム&リテール バイスプレジデントのマーティン・ジェレサンド氏は、技術コンテスト開催の狙いを話し、トラック業界や物流業界においては整備士不足やドライバー不足など業界を超えて人材不足が深刻となる一方で、小口配送の増加など物流に対するニーズが増えており「物流の効率化(スマートロジスティクス)」が求められていると強調した。

 ジェレサンド氏は「そうしたニーズに、われわれは品質の高い製品によってそれを満たしていくが、製品のライフサイクルにおいてお客さまにサービスを提供するのは現場の人たちです。コネクティビティ技術により車両の稼働状態が見えるようになり、診断ツールも進化しています。車両の稼動率を上げ物流の効率化に貢献するには、整備士の能力向上がカギとなります」との考えを述べ、こうした技能コンテストにチームで取り組むことで個人の能力向上に加えて、整備工場での滞留時間を短縮してトラックの稼働率引き上げを目指すという。

UDトラックス現場チャレンジの狙いを示すスライド

 そうした背景をもとに、同社ではメカニックとして、専門学校、高等学校、外国人メカニックを対象に採用を拡大していく方針。同会場には、来春からメカニックとして入社予定の内定者に現場を体験してもらおうと「ジュニア現場チャレンジ」と題して技能競技を実施。計測機器など使いながら各種の課題に取り組んでいた。

UDトラックスのメカニックとして入社予定の内定者が参加。サービスの現場を体験した

 なお、「UDトラックス現場チャレンジ2018」の結果については後日、同社より発表される予定。