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国交省、日産とスバルに道路運送車両法違反で過料適用へ

2018年12月19日 発表

 国土交通省は12月19日、日産自動車とスバルにおける抜取検査の不適切事案に関して、完成検査の一部未実施であるとして道路運送車両法違反による過料適用のため、地方裁判所に通知を行なったと発表した。

 同日、国交省は過料が適用されるよう、日産については横浜地方裁判所に、スバルについては東京地方裁判所に、それぞれ通知を行なった。

 過料が適用されるのは、同省からの調査指示の日から完成検査の成績の記録義務が課されている期間(乗用車では3年9か月)を遡った日までの事案に関してとなり、日産では454台、スバルでは278台が違反にあたるとしている。

 違反内容は排出ガスの抜取検査における試験条件を逸脱した上にその測定値を書き換えた事案(結果作出事案を含む)で日産が393台、スバルが278台。その他の抜取検査(騒音等)における結果作出で日産の61台。

 同省は過料適用について、これまでの各社からの完成検査の不適切事案に係る報告書及び立入検査の結果を精査した結果、日産とスバルにおける不適切な抜取検査のうち、試験条件を逸脱した上にその測定値を書き換えたものおよび検査結果の作出がなされたものは、とりわけ重大な完成検査の一部未実施事案(道路運送車両法第75条第4項違反)であることからとしている。

 なお、同省は、日産に対して先ごろ判明した全数検査の不適切事案等を踏まえて、確実な完成検査の確保のために業務改善について文書による指導を同日に行ない、改めて先の大臣指示を徹底して、引き続き再発防止策の実施状況などを、四半期ごとに報告するよう指導した。