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ホンダ、誕生60周年を祝って歴代「CB」を振り返ったスペシャル・トークショーレポート

CB1000Rはガチャピンに似ている? 新CBの発表も示唆

2019年6月16日 開催

ホンダが「CB」誕生60周年記念イベントを開催

 本田技研工業は6月16日、同社のオートバイ「CB」シリーズの生誕60周年を記念するイベントを、Hondaウエルカムプラザ青山で開催した。歴代のCBや著名人が乗るマシンを展示したほか、元プロレーサーでMotoGPの解説などでおなじみの宮城光氏や、CBの写真を30年間撮り続けてきた写真家の原富治雄氏らを招いた「スペシャル・トークショー」を実施し、CBシリーズの初代から最新世代まで順番に振り返った。

CBはその時代の基準となる「クリエイティブベンチマーク」

4人がCBについて熱く語った

 トークショーのモデレーターを務めた宮城氏は、これまでに「CBと名のつくものを10台買った」というほどのCBフリーク。CB50に始まり、CB750、CB750Fなど、プライベートやレース目的で数々のCBを購入している。トークショーの冒頭では16歳の時に手に入れ、bimotaの外装を装着したCB400 FOURと、同氏が米国でレース活動していた25年ほど前に購入し、日本に帰国するときに持ち帰ってレストアした車体を写真で紹介した。

宮城氏が所有しているCBの一部。右がbimotaの外装を装着したCB400 FOUR

 トークショーのゲストは、F1をはじめモータースポーツ界で活躍するフォトグラファーの原富治雄氏と、元SKE48でCB400 SUPER FOURに乗るタレントの梅本まどかさん、そして最近のCBシリーズなどの企画責任者を務める本田技研工業 二輪事業本部 坂本順一氏の3人。

 原氏はバイク雑誌「ライダースクラブ」の連載で、第1号から30年間、延べ400台のCBシリーズを撮影してきた。バイクを写真に撮ることについて、「4輪は光が面に当たるが、2輪は3次元的。向こう側から(隙間を通じて)光が透き通ってくるので、その光の使い方が面白いところ」と話し、晴れていなくても、曇りや雨でも「沈み感」があるのが撮っていて楽しいと語った。

フォトグラファーの原富治雄氏
「ライダースクラブ」で30年間、延べ400台のCBを撮影してきた

 原氏が最近印象に残ったマシンはCB650RとCB1000R。とりわけCB1000Rはエンジンまわりの造形や、全体的なデザインの近未来的な雰囲気が気に入ったという。一方で梅本さんは、そのCB1000Rについて「私からするとデザインがかわいい。エンジンのところがガチャピンみたいな顔になっていて」とコメント。会場をざわつかせた。

CB1000R(上段)とCB650R(下段)
CB1000Rのエンジンのデザインが「ガチャピンに見える」と話すタレントの梅本まどかさん

 梅本さんが乗るCB400 SUPER FOURは初めて購入したバイクであり、イベント当日は会場にも展示されていた。免許取得から3~4年経過するも、ペーパードライバーだったこともあり、最初は250ccのバイクを購入するつもりだったがお店でひとめぼれ。安心感もあって選んだというエピソードを披露した。

梅本さん所有のCB400 SUPER FOUR

 伝統的に、社内の先輩から「CBはクリエイティブベンチマーク」であり、「その時代、その時代の基準のバイクであるべき」という考え方を受け継いできたと話す坂本氏も、プライベートで以前からCBに縁のあった1人。かつて同氏の父親がDREAM CB750 FOURなどに乗っており、ホンダのバイクを身近に感じていたことから、小学5年生の時点ですでに「ホンダに入社したい」という意志を持っていたという。学生時代はCB400でレースに参戦、父親と耐久レースに出場したこともあり、「オートバイが家族とのコミュニケーションツールだった」と振り返った。

小学5年生のときに「ホンダに入社したい」と思っていたという本田技研工業株式会社 二輪事業本部 坂本順一氏

宮城氏、この1年半に2台のCBを購入する

 それぞれに強い思い入れのあるそんなCBシリーズについて、4人は1959年に発売された初代CB「BENLY CB92 SUPER SPORT」から最新の「CB650R」まで、1台ずつ写真を見ながら振り返った。

歴代のCB1台1台について、宮城氏の口からマニアックな情報がポンポン飛び出てくる

 “鯨タンク”とも称されたユニークなデザインのタンクを採用する「DREAM CB450」は、2気筒450ccながら「今乗っても性能がいい」と宮城氏。「世界中のオートバイメーカーが作り方を見直さざるを得なかった」と宮城氏が明かす高い完成度を誇った「DREAM CB750 FOUR」や、50ccで6馬力を発揮することから「1000cc換算にするとリッター120馬力エンジン」になるとした「BENLY CB50」も紹介した。

初代「BENLY CB92 SUPER SPORT」
「DREAM CB450」
「DREAM CB750 FOUR」
「BENLY CB50」

 原氏が「日本のオートバイのなかで一番美しい」と絶賛したのは「DREAM CB500 FOUR」。宮城氏いわく、DREAM CB400 FOURは高校生時代、卒業してクルマに乗り換えた先輩から譲ってもらうのが慣例のようになっていたという。また、「DREAM CB750 FOUR-II」は、従来のスポークホイールと単純なアルミホイールのいいとこ取りというアルミコムスターホイールを採用したと熱弁。CB750のオートマ版という1977年発売の「EARA」については、坂本氏が「このときのチャレンジがあったから今のDCTがあるのではないか」とコメントした。

「DREAM CB500 FOUR」
「DREAM CB400 FOUR」
「DREAM CB750 FOUR-II」
「EARA」

 このほか、原氏にとってはフレディ・スペンサーが乗っていたときの印象が強いという「CB750F」、宮城氏が2か月前に購入したという空冷6気筒エンジンの「CBX」と、同じく1年半前に購入したという400ccながら60馬力近いパワフルなエンジンを持つ「CB-1」、梅本さんが生まれた1992年に誕生した、教習所の大型バイクとして導入されていることが多い「CB750」、坂本氏が1991年の東京モーターショーで「タンクの幅のインパクトを未だに覚えている」という「CB1000 SUPER FOUR」を次々に紹介。

「CB750F」
「CBX」
「CB-1」
「CB750」
「CB1000 SUPER FOUR」
「CB400 SUPER FOUR」

 さらに坂本氏いわく「当時出したX4よりさらに威風堂々感を出した」という「CB1300 SUPER FOUR」。現在の同氏の現在の愛車であるという2003年発売の「CB1300 SUPER FOUR」。ハーフカウル付きで長距離ツアラーとしても使い勝手がよくなった「CB1300 SUPER BOL D’OR」。社内で坂本氏の目の前に座っていた人が担当し、空冷エンジンをどうしても出したいという強いこだわりのもと開発されたという「CB1100 <Type I>」。お客さまがいかにかっこいいスタイルで乗れるか、という新たなコンセプトのもと開発された「CB1000R」。そして、最新の「CB125R」「CB250R」「CB650R」を紹介した。

「CB1300 SUPER FOUR」
坂本氏の愛車である2003年モデルの「CB1300 SUPER FOUR」
「CB1300 SUPER BOL D’OR」
「CB1100 <Type I>」
「CB1000R」
「CB250R」(左)と「CB125R」(右)
「CB650R」

 トークショーの最後に、原氏は「これからCBがどれだけ進化していくか、毎年楽しみにしている」とコメント。梅本さんは「進化しているCBを見て、この先のバイクがすごく気になった。これから私はどんなバイクに乗っていくんだろう、バイクが未来的になっていったらどうなるんだろう」と話し、CBに「もっと触れていきたい」と目を輝かせていた。

 坂本氏は「レースとともに進化し、欧米メーカーに挑戦して強くなってきたが、情緒的な部分では欧米メーカーが強く、品質・コストではインドや中国の成長も著しい」と厳しい戦いになっていることを明かした。しかしながら、「守るべきところのよさは変えてはいけない」としつつ、CBというブランドで情緒的な部分も含め改めてチャレンジしていきたいと語り、近いうちに「これからのCBを担うコンセプトなど発信したい」と、CBシリーズの新型の登場を示唆した。

 おしまいに宮城氏は来場者に向けて、「古いバイクを大切にしながら、最新のテクノロジーも体感してほしい。それができるのはわれわれの時代の特権。長く、安全運転で、100歳までバイク乗っていただきたいと思います」と話し、締めくくった。

白バイ、教習車、郵便バイクなどの業務用CB
年代ごとの代表的なCBを展示
BENLY CB92 SUPER SPORT
DREAM CB450
DREAM CB750 FOUR
CB750F
CB1000 SUPER FOUR
比較的新しいCB1100、CB1300 SF SUPER FOURなども展示
梅本さんによれば「ガチャピンっぽい」というCB1000R
CBシリーズのなかでは最も新しいものの1台、CB650R
CB125R
CB250R
俳優の浅野忠信さんが所有しているCB1100
コミック「ワイルド7」とコラボしたCB750 FOUR
CB750Fのプラモデルをはじめ、模型も多数展示
関連雑誌も読むことができた