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ホンダ、F1 ドイツGPで1992年以来のダブル表彰台

マックス・フェルスタッペン選手が優勝、ダニール・クビアト選手が3位

2019年7月28日(現地時間)開催

F1 第11戦オーストリアGPでアストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手が優勝、ダニール・クビアト選手が3位

 7月28日(現地時間)に開催された2019年のF1(FIAフォーミュラ・ワン世界選手権)第11戦ドイツGPの決勝で、ホンダのパワーユニット「RA619H」を搭載したアストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手が優勝、レッドブル・トロロッソ・ホンダのダニール・クビアト選手が3位で表彰台入りを果たした。

 トロロッソにとっては2008年以来の表彰台となり、またホンダとしてダブル表彰台は実に1992年以来となる。

 ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は「フェルスタッペン選手が今季2勝目、クビアト選手が3位表彰台獲得と、すばらしいレース結果になりました。レースはウェットとドライが入り混じる難しいコンディションにより大荒れの展開となりました。そんな中、両ドライバーのすばらしいドライビング、非常に的確なチームのストラテジー、それに幾度にも渡ったピット作業を迅速かつ確実に成し遂げたピットクルーの仕事により、見事ダブル表彰台を獲得することができました。両チームのすばらしい仕事に、感謝しています」「トロロッソと昨年ゼロから一緒にプロジェクトをスタートしてきた歴史を思うと、ホンダにとっても本当にうれしい表彰台になりました。スクーデリア・トロロッソのメンバー全員に、心からおめでとうの言葉を送ります。今日はこの特別な1日を、両チームと一緒に祝おうと思います。そして明日からはまた、来週末にやってくるハンガリーGPに向けた準備を進めます」と述べている。

ホンダとして1992年以来となるダブル表彰台を獲得した

 今季2勝目を上げたフェルスタッペン選手は、「このようなレースで優勝できて最高ですし、ホンダとともに今季2勝目を挙げられたのもすばらしいことです。スタートで何が起きたのか自分でもよく分かっていませんが、右側のグリッドにいたマシンはみんなグリップが低かったように思います。クラッチをつないだときにはひどいスタートになっていましたが、冷静にメルセデスの後ろにつけました。気流が乱れ、路面が乾いてタイヤにも厳しくなっていたので、パスするのは大変でした。そこからは、戦略の判断がすべて当たりました。スリックタイヤに変えたときには360度回るスピンを喫してしまいましたが、幸いにも走行を続けることができました。再びインターミディエイトを履いてからはレースをリードしてペースをコントロールすることができましたし、マシンのペースを十二分に発揮しました。先頭に立ってからはなるべくリスクを避けたのですが、全体的な感触もよくなっていました。とても難しいコンディションで、サバイバルレースになりましたし、変化する状況への対処は簡単ではありませんでした。チームの判断はすべて正しく、他チームの状況やセクタータイムを注視しながら適切な情報を与えてくれました。最高のチームですし、みんなが連携していい仕事をしてくれました。僕にとってはこれまでで最も難しいレースの1つで、そこでトップに立てたのは最高の気分です。ウェットでのドライビングを楽しみましたが、それはマシンがよかったからこそだと思います。自分の腕とマシンの両方が力を発揮できてのこの結果に、とても満足しています。(母国オランダのカラーである)オレンジを身につけたファンがたくさん来てくれましたし、首位に立ってその光景を目にするのはすばらしかったです。チームのみんなに感謝しています。大変だったけど、最高の決勝日になりました」とコメント。

今季2勝目を獲得
アストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手

 また、2008年以来の表彰台をトロロッソにもたらしたクビアト選手は、「F1での2度目のチャンスとなる今シーズン、こうして表彰台にまた戻って来ることができて最高の気分です。再び表彰台に上ることは難しいのではないのかと思っていたので、信じられないぐらいうれしいです。今はいろいろな感情が高ぶって、少し落ち着く時間が必要かもしれないですね。トロロッソにとってベッテル選手がモンツァ(2008年イタリアGP)で優勝して以来の表彰台という、すばらしい結果になりました。そんな記念すべき日に貢献することができ、とても幸せです。チームのみんな、1人ひとりのおかげです、本当にありがとう。ここのところ、自分のキャリアの中で最もよい状態だと感じていました。今シーズンは自分自身でも成長し、冷静に考えることを覚え、上位争いができる準備は整っていると感じていたので、今日のこの結果で自分自身に、そして周りの支えてくれた人たちに証明することができました。この結果を1度とは言わず、また何度も繰り返せるようにしていきたいです。今日のようなレースは簡単なものではなく、あのタイミングでのピットインの判断はとても難しいものでした。チームと僕にとって共に勝つも負けるも半々の確率でしたが、今日は共に表彰台を勝ち取ることができたすばらしい結果になりました」とコメントしている。

2008年以来の表彰台をトロロッソにもたらしたダニール・クビアト選手