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ホンダ、2019年度第1四半期決算。N-VAN、N-BOX好調も売上収益0.7%減
インド市場の2輪車販売減少が大きく
2019年8月2日 22:14
- 2019年8月2日開催
本田技研工業は8月2日、2019年度第1四半期(2019年4月1日~6月30日)決算を発表し、同社本社で決算説明会を開催した。第1四半期の連結売上収益は3兆9962億円で前年同期比0.7%の減収、営業利益は2524億円で同15.7%減、税引前利益は2898億円で同19.1%減、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1723億円と同29.5%の減少となった。
販売台数や第1四半期の総括は、同社 代表取締役副社長 倉石誠司氏が説明、2輪はインドなどでの減少が大きく、前年同期比43万1000台減少の492万1000台、4輪は米国やインドなどの減少があったものの、中国と日本で増加して前年同期比1万6000台増加の132万1000台となった。また、2輪4輪以外のパワープロダクツなどを含むライフクリエーション事業では、6万1000台減少の128万台となったと説明した。
主要市場の状況については、日本市場の4輪では「『N-VAN』『N-BOX』の好調な販売などにより、市場の伸びを上回る販売台数を記録した。2019年の全体市場は消費増税の影響もあり、前年度をわずかに下回ると見込んでおりホンダもやや下回る見通しだが、新型『N-WGN』や下期に投入予定の新型車などにより、増税影響の抑制を図っていく」とした。
また、好調だった中国市場については「全体市場がすべてのセグメントで落ち込むなか、ホンダは『CR-V』『アコード』『インスパイア』の増加や、新型車『Envix』の投入効果などにより、前年同期を上回る販売台数を記録した」とし、米中貿易摩擦の影響等があるものの過去最高の販売台数を目指すとした。
2輪事業については、インドでの市場減速の影響を受けて販売減少するものの「前回見通しどおりの進捗」と評価、アジア全体ではベトナムでの販売状況が好調なことから、2019年度の予想を上方修正している。
倉石氏は総括として「米国やインドでの4輪車販売台数の減少などにより、営業利益は減益であったものの、為替影響や一過性影響を除くと、前年同期に比べ108億円の増益となった」と説明した。
また、決算および見通しの詳細について説明した専務取締役 竹内弘平氏は「4輪事業の販売台数の減少はあるものの、2輪事業での販売台数の増加や金融サービス事業における増益に加え、さらなる事業体質の向上を図り、営業利益7700億円を計画している」とし、2019年度の営業利益の見込みは当初発表と変わらないことを強調した。
なお、質疑応答で日韓関係の影響について問われた倉石氏は「それほど大きな影響が出ておらず、部品についても大きな問題はない。ただし、来客数は落ちているのは間違いない」と説明、「今日の閣議決定を受けて、韓国側がどのようなことをやるかで、影響が出るかもしれない。注視しながら対応を考えたい」と述べた。