TOYO TIRE、欧州初の現地R＆Dセンターをドイツに設立。今秋に稼働予定

　TOYO TIREは8月8日、ドイツ ノルドラインベストファーレン州 ヴィリッヒ市に、欧州初の技術開発拠点「欧州R＆Dセンター」を設立すると発表した。稼働開始は今秋の予定。

　TOYO TIREではセルビア インジア市に最新鋭のスマート工場となる「セルビア工場」の稼働を予定しており、2020年5月に建設着工、2022年1月からタイヤ生産を開始予定としている。欧州R＆Dセンターはセルビア工場に先駆けて同じ欧州に開設され、さまざまな素材調査をはじめ、最新技術や次世代モビリティに関わる情報収集、材料評価などを実施していく。

　欧州R＆Dセンターでは欧州における強固な技術基盤の構築、商品開発力の強化、次世代モビリティを見据えた対応技術の確立などを目的としており、この稼働開始によってTOYO TIREは米国、日本、欧州のそれぞれに技術開発拠点を擁することになる。今後はこの「R＆Dグローバル三極体制」により、技術・商品情報をR＆Dセンター間で共有するとともに、開発速度のスピードアップを実現する。

　欧州は大手自動車メーカーをはじめ、自動車関連企業が多数集積。車両や市場の動きに関わる最新情報をタイムリーに入手できる利点があるとする。欧州R＆Dセンターはマテリアルリサーチ、技術開発を融合し、現地に新設するセルビア工場での付加価値の高い高性能なタイヤの開発・生産を担保する役割を果たしていく。さらにセルビア工場の本格稼働に合わせ、配合開発や工法開発、評価・シミュレーションといった各種技術基盤を強化して戦略商品の開発を進めるため、欧州R＆Dセンターだけでなく欧州域内でR＆D機能の拡張も検討していく予定とのこと。