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スペースを拡張した東京 三鷹のSTIギャラリー公開。企画展示と長居できる空間に
9月21日オープン。STI黎明期をテーマにWRC優勝のレガシィRSなど展示
2019年9月21日 13:24
- 2019年9月21日 オープン
STI(スバルテクニカインターナショナル)は9月21日、東京都三鷹市にある「STIギャラリー」をリニューアルしてオープンした。すでに2019年1月にリニューアルを施しているが、今回は前回リニューアルしたスペースを活かしたままスペースを拡張。企画展示の実施にも対応し、STIにまつわる書籍やアイテムを展示するスペースを用意して内容を充実させた。9月20日には一般公開を前に報道関係者に内部が公開された。
コミュニケーションの場となることを目指す
STIギャラリーは東京スバル三鷹店の2階にあり、2009年に開設。開設10周年を迎え2019年1月に行なわれたリニューアル第1弾では、「絆」をテーマにSTIのモータースポーツ参戦車両の展示やトロフィーなどを展示したほか、来場者がメッセージを書き込める「絆の柱」や、ユーザーから寄贈されたミニカーで年表を完成させていく「Looking for ミニカー探しています」のコーナーなどを設置した。
さらにリニューアル第2弾ではスペースを拡張し、特別な体験をしたり思い出を作ったりできるよう、STIにまつわる物品や書籍を展示。企画展示やイベントができるスペースを設け、来場者が書籍を閲覧して楽しむこともできるようにした。
ギャラリーは土曜日と日曜日も営業日とし、これまで平日はSTIの社員が対応してきたが、土日はSTIの歴史や商品に詳しい「STIアンバサダースタッフ」が対応するなど、STIファンとコミュニケーションできる場として活用する。
企画展示の第1弾は「STIを知る その1 黎明期1988年~1998年」と題し、当時のSTIの活動として、WRCに参戦した「レガシィ RS」の実車展示や、STIの活動の最初期となる初代レガシィのFIA公認10万km世界速度記録への挑戦のパネル展示などを行なう。合わせて、STI初代社長の久世隆一郎氏のSTIでの活躍も紹介する。
「何時間もいていただける場所に」
リニューアル完成に際して、スバルテクニカインターナショナル 代表取締役社長の平岡泰雄氏はリニューアル第2弾について「さらに特別な体験や思い出を作っていただくために貴重な物品や書籍などを展示する」とし、さらに「STIの聖地として世界中のファンの皆さまとスバル、STIがコミュニケーションする場として活用する」とした。合わせてSNSで使える撮影ポイントを設けたことを説明した。
また、SUBARU 広報部 上級担当部長 兼 経営企画本部 上級担当部長の岡田貴浩氏は、STIギャラリーには海外からの来場者も増えているとし、展示している「インプレッサ 22B」を見るために来日したと言っていた外国人がいたことも明らかにした。その上で、これまではくつろぐスペースがなく、拡張で座る場所などを設けたことで「何時間もいていただける、そういう場所にしました」と説明した。
スバルテクニカインターナショナルからは、営業部次長の篠田淳氏がSTIギャラリーのチームを紹介。展示の詳細説明を担当した営業部の大澤崇人氏は「ちょっと来にくい場所に来ていただいたからこそ、ここでしか体験できないことを提供できたら」とリニューアルの方針を説明。前回のリニューアル後にたくさんの来場者があったことから、「もっと強いつながりを作りたいということで、今回のリニューアルをした」と経緯が語られた。
企画展示ではレガシィ RSと久世隆一郎氏の半生を展示
展示は「手を触れないように」などの禁止を少なくする方向にした。そのため、展示車両にはスタッフの案内で乗り込みも可能。さらに、STIのウェアやヘルメットも用意してあり、ドライバーになった気分でコクピットに収まって写真撮影が可能だ。
また、WRCなどのトロフィーはスバルやSTIが獲得したものではなく、応援するファンも一緒に獲得したものとしてとらえ、スタッフに声をかけてトロフィーを持って写真撮影できるなどの“ここでしかできない特別な体験”ができることもSTIギャリーの特徴となっている。
拡張したスペースには企画展示のパネルを見やすく展示するために行灯を設置したほか、「キューブ」と呼ぶスペースにも展示が行なわれる。「STIを知る その1 黎明期1988年~1998年」では、キューブ#Aに久世隆一郎氏の逸話を紹介し、久世氏が使った資料も現物が展示された。
キューブ#BはSTIのロゴの変遷を解説。当初はSTIのIは小文字のiで、当時、インジェクション付きの高性能なクルマのグレードには「i」の字が付いていたため、それに沿って小文字にしたという。その後は大文字のIになり、若干デザインも変更された。
キューブ#Cには久世氏がWRCの現地に赴いた際に愛用したかばんとその中身を展示し、生前の同氏の活躍を偲ぶことができる。
そのほか、「インプレッサ 22B STiバージョン」も拡張されたスペースに展示。こちらもスタッフに声をかけると車内への乗り込みが可能という。
今回のリニューアルに際して、STIギャラリーの来場者が思い出を持ち帰ることができるよう、グッズ等の販売を検討している。STIでは、STIギャラリー用というわけではないが、現在発売準備中というSTIのオリジナルウォッチがあり、STIギャリーでの販売を検討しているという。
また、既存のスペースでは引き続きモータースポーツで活躍した車両を展示しているほか、寄贈を受けたミニカーで年表を完成させていく「Looking for ミニカー探しています」のコーナーもそのまま。こちらは2028年まで展示スペースを確保し、今後のモータースポーツでの活躍やSTIの市販車が並べられる見込みだ。