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SEMA SHOW 2019のトヨタブースはまるで“スープラ祭り”。スープラの本格的なチューンドカーも展示

11月5日~8日(現地時間) 開催

さまざまなスープラのカスタマイズカーが展示されたSEMA SHOW 2019

 日本国内では3月から予約受注を開始し、5月17日に販売がスタートした新型「スープラ」(A90)。

 新型スープラはトヨタ自動車が展開するGRブランド初となるグローバルモデルで、アメリカでも同時期から発売された。スポーツカー文化が根付いているアメリカはA90の最大の市場と予想されて、GRブランドのなじみは薄いが、好調なセールスとなっているようだ。アメリカでは直列6気筒モデルのみの展開となっていて、現状では「3.0」「3.0 Premium」「Launch Edition」のグレードを用意。ベースプライスとなる3.0は4万9990ドルで、この価格にドライバーアシストなどのオプションを追加していくことになっている。

 さて、2019年のSEMA SHOWの主役は誰が見てもA90だった。北米トヨタブースには「GR SUPRA 3000GT CONCEPT」を筆頭に、多くのカスタマイズカーが展示されていた。80スープラをオマージュしたモデルやタービンを交換してハイパフォーマンス化されたモデルなど、早くもスープラのカスタマイズシーンが盛り上がっている。

 ここではトヨタブースに展示されていたスープラを中心に紹介していきたい。どのモデルもエアロパーツで外装を仕立て、過給器をチューニングしているクルマも多い。細かく見ていくと個性が溢れているので、詳細をチェックしてもらいたい。

GR SUPRA HYPERBOOST EDITION

「GR SUPRA HYPERBOOST EDITION」は、ツインスクロール式のシングルターボを装着し、吸排気系はBoost Logicをセット。最高出力は750HPを誇っている。このデモカーはSEMAショーのプレスカンファレンスでMCを務めたRutledge Wood氏がプロデュースしていて、LL17 Motorsportsが製作を担当した。外装は剛性と軽量を求めてカーボンファイバーを使用。すべてのパーツを合わせると20点のキットとなっている。足まわりはKW製の車高調にブレンボのブレーキキットを装着。ホイールはLitespeed Racing Custom製の20インチ(フロント20×10.0J、リア20×12.0J)を履いている。

GR SUPRA HYPERBOOST EDITION
GR SUPRA HYPERBOOST EDITIONは、カーボンファイバー製のパーツを装着。ツインスクロール式のシングルターボとBoost Logicの吸排気系の採用により、最高出力は750HPを誇る。ホイールはLitespeed Racing Custom製の20インチ(フロント20×10.0J、リア20×12.0J)

GR SUPRA HERITAGE EDITION

「GR SUPRA HERITAGE EDITION」は、その名の通り先代の80スープラを想起させるエクステリアに仕上げている。ヘッドライトとテールランプは、80スープラの特徴でもあった丸型に変更。外装色も「Re-entry Red」と呼ばれる80スープラを意識したカラーリングとなっている。ボディメイクは、オーバーフェンダーにフロント、サイド、リアディフューザーをセット。リアウイングは80スープラの形状を模している。エンジンまわりは吸排気にタービンをチューニングし、最高出力は500HP以上を発生する

GR SUPRA HERITAGE EDITION
丸形のヘッドライトとテールランプや、「Re-entry Red」というボディカラーなど、先代の80スープラを想起させるエクステリア

GR SUPRA WASABI CONCEPT

「GR SUPRA WASABI CONCEPT」は、トヨタ車のチューニングで人気を得ているFive Axisが担当した。外装はライムグリーンにカラーリングされ、その外装色に合わせて“WASABIコンセプト”というネーミングが用いられた。足まわりは20インチのホイールにオーリンズの車高調をセット。ブレーキはブレンボ製のキャリパーでフロントが6ピストン、リアが4ピストンで、ローターサイズはフロントが405mm、リアが380mmとなっている。

GR SUPRA WASABI CONCEPT
ワサビのような鮮やかなグリーンのボディカラーを採用し、20インチのホイールやオーリンズの車高調、ブレンボ製ブレーキなどで辛さを利かせたコンセプトモデル

GR SUPRA PERFORMANCE LINE CONCEPT

「GR SUPRA PERFORMANCE LINE CONCEPT」は、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントが製作したコンセプトカー。外装はすでにTRDブランドからリリースされているパーツをセット。フロントスポイラー、サイドスカート、サイドドアガーニッシュ、リアサイドスポイラー、トランクスポイラー、19インチホイールがTRD製品となる。排気パーツはHKS、サスペンションはTEIN、シートはBRIDEと国内メーカーの用品で仕上げているのが特徴。

日本メーカーのパーツで仕上げられたGR SUPRA PERFORMANCE LINE CONCEPT

レーシングモデルなど

来シーズンにはアメリカや欧州などで実戦導入される「GR Supra GT4」のコンセプトモデル。GT4マシンの車両価格は17万5000ユーロで、今後のレースシーンではメインのカテゴリーになっていくことが予想される
NASCARシリーズでペースカーとして使われているスープラ。19インチのホイールにProject μのブレーキパッド、TEINのサスペンションなどでライトチューンが施されている。
NASCARシリーズを戦っているスープラ。GRブランド訴求のため、2019年シーズンからカムリに代わってスープラが使われている

 トヨタブースの外側には、チューナーや個人オーナーが仕立てたスープラが展示されていた。純正のデザインを損なわないエアロパーツによって、個性とスポーティさをアピール。どのモデルも吸排気チューンは施されていて、早くも多くのスープラ用パーツがリリースされていることが見て取れた。

スープラはアメリカでもGRブランドから展開されるが、カムリはTRDブランドの用品が用意されている。ミドルサイズセダンのカムリは、アメリカでは人気のカスタムベースとなっている