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トヨタとデンソー、車載半導体開発で新会社「ミライズ テクノロジーズ」2020年4月1日設立

ハイブリッドカーなどの半導体の内製化を目指す

2019年12月10日 発表

新会社「MIRISE Technologies(ミライズ テクノロジーズ:MIRISE)」の社長就任を予定する現デンソーの加藤良文氏

 トヨタ自動車とデンソーは、2020年4月を目標に設立準備を進めている次世代の車載半導体の研究、先行開発を行なう合弁会社の名称を「MIRISE Technologies(ミライズ テクノロジーズ:MIRISE)」に決定したと発表した。

 MIRISE Technologiesの社名は、Mobility Innovative Research Institute for SEmiconductor Technologiesの頭文字を組み合わせて使ったもの。さらに「未来」と「RISE(上昇)」を組み合わせた意味も持たせて、“世界のモビリティに革新を与える半導体開発を行ない、未来をもっと進化・向上させていきたい”という意気込みも込められている。

 2020年4月1日に設立を予定するMIRISEの代表取締役社長には現デンソーの加藤良文氏が就任。以下の「2030年の目指す姿」と「2024年中期方針」も公表された。

MIRISEの「2030年の目指す姿」

豊かな環境、安全と心地よさを合わせ持つモビリティ社会が実現され、そのコアをMIRISE Technologiesの半導体エレクトロニクスが担っている。

MIRISEの「2024年中期方針」

MIRISEは、トヨタの持つモビリティ視点、ならびにデンソーが培ってきた車載視点での知見を掛け合わせることで、クルマ軸と部品軸の両輪で、電動車両や自動運転車両の技術革新の鍵となる次世代の車載半導体を、より早期に開発していく。

 MIRISEでは「パワーエレクトロニクス」「センシング」「SoC(System-on-a-Chip)」の3つの技術開発領域に取り組み、パワーエレクトロニクス領域ではトヨタとデンソーの両社がこれまでハイブリッドカーを中心とした電動化技術で蓄積してきた半導体の材料、製造、設計技術を強みとして、主に内製化(委託製造を含む)を目指した研究開発を行なう。センシング領域で内製化に加え、共同開発先との協業なども想定した開発を実施。SoC領域では将来のモビリティに最適なSoCの仕様を明確化する機能を強化する。

 これらの取り組みをスピーディかつ競争力のある体制で実現するため、大学や研究機関、スタートアップ企業、半導体関連企業などとの連携協議も開始する。また、半導体技術者の採用を強化していくという。

MIRISE Technologiesの会社概要

社名 MIRISE Technologies(ミライズ テクノロジーズ)
本社所在地 愛知県日進市米野木町南山500-1(デンソー 先端技術研究所内)
社長名 加藤良文(現デンソー 経営役員)
設立年月日 2020年4月1日(予定)
資本金 5000万円
出資比率 デンソー51%、トヨタ49%
従業員数 約500名(会社設立時)
事業内容 車載半導体の研究・先行開発および半導体を用いた電子部品の開発