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災害時に電源やWi-Fiなどを提供する「特務機関NERV災害対策車両」。三菱自動車、ゲヒルン、スカパーJSATが共同製作

東京で「初号機」、札幌で「弐号機」2020年2月1日運用開始予定

2019年12月23日 発表

特務機関NERV《ネルフ》制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)

 三菱自動車工業、ゲヒルン、スカパーJSATは12月23日、3社が共同製作した災害対策車「特務機関NERV 制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)」を公開。2020年2月1日に東京エリアで「初号機」、札幌エリアで「弐号機」を運用開始予定としている。

 三菱自動車「アウトランダーPHEV」をベースにした特務機関NERV 制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)は、災害による長期停電や通信網の途絶に備えるため、防災情報配信サービスの継続と近隣自治体への支援を目的とした災害対策車。

 災害対策本部や避難所などに同車両を派遣した場合、アウトランダーPHEVの持つ給電機能による電源供給・充電サービス、スカパーJSATの衛星インターネット回線を経由したWi-Fiサービスを提供。

 また、内閣府宇宙開発戦略推進事務局準天頂衛星システム戦略室から準天頂衛星「みちびき」を利用した衛星安否確認サービス「Q-ANPI」の端末の貸与を受けて、みちびきを利用した災害用通信も確保する。

 3社が共同開発した災害対策車に採用された「特務機関NERV」の名称やロゴマークは、「エヴァンゲリオン」シリーズの著作権者であるカラーと、同作の権利を管理するグラウンドワークスの許諾に基づき使用しているもので、特務機関NERV防災アプリなどを通じて防災情報を配信しているゲヒルンの計画に、三菱自動車がアウトランダーPHEVを2台提供、スカパーJSATが平面アンテナ端末と通信サービスを提供、内閣府準天頂衛星システム戦略室がQ-ANPI端末を貸与することで実現した。

 アウトランダーPHEVには「平面型衛星アンテナ KYMETA u7」「衛星安否確認サービスQ-ANPI端末」「自動体外式除細動器(AED)成人・小児両対応」といった装備を搭載。災害対策車を計画して運用するゲヒルンでは「多くの自治体や企業が電源や通信を独自に確保して、BCP(事業継続計画)を強化していくためのモデルにしていただきたい」とコメントしている。

特務機関NERV 制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)