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GTマシンのウィンドウに光る文字は何? SUPER GT、新設ポジションディスプレイの表示をテスト

Twitterでファンの意見を募集中

2020年3月14日~15日 開催

SUPER GT岡山テストで表示方法が試されていたフロントウィンドウのポジションディスプレイ。「H_M」と表示されていることから、武藤選手がドライバーだと分かる

 SUPER GTを運営するGTアソシエイション(以下、GTA)は、岡山国際サーキット(岡山県美作市)で3月14日~15日の2日間にわたって開催している走行テストにおいて、2020年シーズンのGTマシンに新設したポジションディスプレイの表示テストを行なっている。

 これまでGTマシンでは、フロントウィンド内に設置された識別灯の色によって第1ドライバーと第2ドライバーのどちらがマシンをドライブしているか分かるように、第1ドライバーが赤に、第2ドライバーが青に光といった工夫を行なってきた。

 2020年シーズンは、識別灯を使った色によるドライバー表示から、LED点灯によるポジションディスプレイ表示へと変更された。このポジションディスプレイは3桁の英数字表示が可能で、GT500クラス、GT300クラスの全車に搭載。一定のタイミングで総合順位を表示するほか、ドライバーのイニシャルを表示するものとなっている。

 現在、GTAはこのドライバー表示をテスト中で、セッション1とセッション2では異なる表示を行なっていた。例えば、2019年のGT500クラスチャンピオンである大嶋和也選手の場合、第1セッションは「K_O」と表示されていたのに対し、第2セッションでは「KO 」と表示されるよう調整された。

第1セッションを走る大嶋選手。表示がアンダーバー付きとなっている

 GTAによると、これは3桁の表示の見え方をテストしており、どのような方法が分かりやすいか確認しているとのことだ。使える色は白と青の2色で、チームによって青に光らせたり、白に光らせたりしていた。

第2セッションのイニシャル表示
一定間隔で総合順位表示になる
こちらは青く光るポジションディスプレイ。高輝度発光を前提としているためか、青と白の色の差が小さいかも
ディスプレイを表示させずに走っているマシンもあった。さまざまなテストを繰り返しているようだ

 すでにSUPER GTのオフィシャルTwitterには、この新しいポジションディスプレイに関しての投稿が行なわれている。ここにはファンの意見がRTで書き込まれており、SUPER GTを運営するGTAとしても、このファンの意見を参考にして実際のレースの表示に活かしていきたいとのこと。テスト映像を見て、何か思いついたことがあったら積極的に投稿してみていただきたい。

 無観客イベントとなった岡山のGTテストだが、J SPORTSオンデマンドでは、「SUPER GT 2020 公式テスト 岡山国際サーキット」をライブ配信しており、ここから走行映像を確認することができる。


J SPORTSオンデマンド「SUPER GT 2020 公式テスト 岡山国際サーキット」

https://www.jsports.co.jp/motor/supergt/

 なお、このポジションディスプレイを撮影した高橋学カメラマンによると、ポジションディスプレイの表示は高速なシャッター速度(1/1000程度)でもきちんと撮影することができたという。首都圏の電車などのLED行先表示器は、フリッカーの関係でシャッター速度を遅くしないときちんと文字を写すことが難しいが、テレビ放送などを前提としたポジションディスプレイはフリッカー対策も行なわれているのかもしれない。