ニュース
マクラーレン、最新パワートレーンの活用に向けて継続的な軽量化にコミット
2020年4月28日 12:58
- 2020年4月27日(現地時間) 発表
マクラーレン・オートモーティブは4月27日(現地時間)、スーパーカーのパフォーマンスと効率性をさらに向上させるため、マクラーレンのエンジニア哲学だという「軽量化」を引き続き追求することに改めてコミットしたと発表。継続的な軽量化により、ハイブリッドや電動化といったパワートレーンを活用するための最善な状況を整えられるとした。
軽量化を突き詰めた同社の新型スーパーカー「765LT」は、乾燥重量1229kgを達成。発売された2017年に重量の新たなベンチマークを打ち立てた「720S」から80kgの軽量化を果たした。
マクラーレンは1981年にFomua 1で最初にカーボンファイバー製シャシーを導入して以来カーボンファイバー技術を磨き、765TLではカーボンファイバー製のモノケージIIストラクチャーをマシンの中核に搭載することに加え、エクステリアのボディパネルから車内のシートやセンタートンネルにおよぶまで、多くのカーボンファイバー製アイテムを採用。
そのほかにも、サイドウィンドウ、モータースポーツ・スタイルのマシン後方のポリカーボネート製透明パネル、Fomua 1マシンと同等のトランスミッション素材などを用いて765LTを軽量化。総チタン製のエグゾーストシステムは、同等のスチール製システムに対して40%もの大幅な軽量化を実現した。
また、765LTのサスペンションはモータースポーツに由来するヘルパー・スプリングの採用によりデュアルレート・スプリングが不要となり、超軽量化ホイール、ビスポークのピレリ製「P Zero トロフェオ R」タイヤ、チタン製ホイールボルトによって計22kgの重量を削減。バネ下を軽量化することによりパフォーマンスの向上も果たしている。
マクラーレン・オートモーティブ CEOのマイク・フルーウィット氏は「『軽量化』こそ次世代マクラーレン・スーパーカーの中心的戦略です。私たちはすでにクラスをリードしていますが、2025年までに導入するハイブリッドモデルの効率性とパフォーマンスを最大化するベストな状況を整えるため、さらなる軽量化に取り組む決意です」。
「従来の内燃式エンジンであれ、完全なエレクトリック・パワートレーンであれ、車両重量がパフォーマンスの敵であることに変わりはありません。したがって軽量化レースでの勝利は、私たちにとって絶対的な最優先事項なのです。マクラーレン・オートモーティブが、イギリスにおける複合素材の開発・製造の自社施設であるマクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センターに対し、大きな投資を行なってきた理由の1つもそこにあります」と述べている。
なお、これらの軽量化技術を採用した765LTは765台の台数限定で発売されており、日本での価格は4450万円から。最高出力563kW(765PS)/7500rpm、最大トルク800Nm/5500rpmを発生するV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンを搭載し、トランスミッションには7速SSGを採用する2WD(MR)モデル。乾燥重量でのパワー・ウェイト・レシオは622PS/tを達成し、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/hは加速7.2秒、最高速は330km/hを実現する。