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横浜ゴム、2020年第1四半期連結決算。売上収益は前期比13.6%減の1291億円、営業利益は同90.4%減の12億円

2020年5月22日 発表

 横浜ゴムは5月22日、2020年第1四半期(2020年1月1日~2020年3月31日)の累計連結決算を発表した。売上収益が前期比13.6%減の1291億円、事業利益が同68.8%減の18億円、営業利益が同90.4%減の12億円、親会社の所有者に帰属する四半期損失は3億円(前期は91億円の利益)となった。

各事業の業績

 タイヤ事業では、売上収益が前期を下回り、事業利益は販売数量の減少に加えて、生産量減少に伴う製造原価の悪化および北米におけるリコールに関連した在庫整理費用を計上したことなどにより減益。

 新車用タイヤは、国内では新型コロナウイルス感染症の影響による需要減少から販売が低調だったほか、海外においても各国で自動車メーカーの工場が操業停止になるなど生産調整が発生したため、国内および海外ともに売上収益は前期を下回った。市販用タイヤは、国内では年初の暖冬の影響により冬用タイヤの販売が低調だったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による消費活動の停滞から需要が減少したほか、海外においても総じて販売が鈍化しており、市販用タイヤ全体として売上収益は前期を下回った。

 MB(マルチプル・ビジネス)は、売上収益、事業利益ともに前期を下回った。各事業において新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、ホース配管事業は、国内外で建機需要が減少したことに加え、海外でも自動車メーカーの操業停止などにより自動車向けが低調で売上収益は前期を下回った。工業資材事業は、各市況の悪化からコンベヤベルトをはじめ、土木、海洋商品の販売が低調で売上収益は前期を下回った。ハマタイト事業は、国内では大都市圏の再開発工事の中断などが発生したほか、国内外で自動車生産が減少したことから売上収益は前期を下回った。航空部品事業は官需向けの販売時期がずれたことにより、売上収益は前期を下回った。

 ATG(アライアンスタイヤグループ)では、農業機械用・産業車両用タイヤを始めとするオフハイウェイタイヤが、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響により需要が減少し、売上収益、事業利益ともに前期を下回った。

2020年度の業績予想

 2020年度の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、事業環境に多大な変化が生じていることから、2020年2月の公表予想から修正する。ただし、現時点では新型コロナウイルス感染症の影響を見通すことが困難であることから、今期の業績予想および配当については未定となり、合理的な業績予想の算定が可能となった時点で速やかに公表するとしている。

 なお、横浜ゴムは新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、機動的な資金調達による手元流動性の積み増し、設備投資計画および経費計画の見直しによるキャッシュアウトの削減を行なうほか、役員・理事の月額報酬および管理職の給与の減額など各種対策を進めていくと結んでいる。