ニュース

村田製作所、部品専有面積50%を実現したノイズ対策部品「BLM18SP_SH1」

多数の車載部品に安定した電源供給を行なうことで高度な安全性を実現

2020年6月9日 発表

インピーダンス値30Ωで定格電流値6Aから、インピーダンス値1kΩで定格電流値1.2Aの製品として世界最小サイズとなる(村田製作所調べ。2020年6月8日時点)

 村田製作所は6月9日、車載電源ライン向けに、世界最小サイズのノイズ対策部品チップフェライトビーズの「BLM18SP_SH1シリーズ」を商品化し、同月から量産を開始したと発表した。

 近年は自動車の電装化が進み、ADAS(Advanced Driving Assistance System=先進運転支援システム)をはじめとする自動運転技術の確立に向けて、多数のカメラ、レーダー、LiDAR(Light Detection and Ranging=レーザー光を照射することにより車両周辺の障害物を検出するシステム)、Electronic Control Unit(自動車の電子制御装置)などが搭載されている。そのため、この多数の車載部品を正しく機能させ、高度な安全性を実現するためには電源ラインのノイズ対策を行ない、各部品に安定した電源供給を行なうことが重要となる。また、車載部品の点数増加により、ノイズ対策部品には、ノイズ対策機能の向上とともに小型化も求められる。

 BLM18SP_SH1シリーズは、内部電極形成技術を活用した新構造の設計により、インピーダンスの取得効率化と大電流化につながる低抵抗を実現。また、1608サイズ(1.6×0.8mm)での商品化を実現したことで、従来の主流製品である2012サイズ(2.0×1.25mm)と比べ、部品占有面積の50%省スペース化に成功。これにより、車載機器の電源ライン設計の自由度向上や、車載機器のさらなる小型化により自動運転システムの高度化に貢献する。

 村田製作所は、車載電源向けの本製品のほか、車載インフォテイメント向け「BLM18SP_SZ1シリーズ」、民生品向け「BLM18SP_SN1シリーズ」も、1608サイズで製品化していて、今後も市場ニーズに対応した製品の開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していくとしてる。