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【CEATEC JAPAN 2018】村田製作所、自動運転向けの「ジャイロコンボセンサー」や「全固体薄膜電池」など展示

2018年10月16日~19日10時~17時 開催

村田製作所ブースで展示されたADAS関連のセンサー

 幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で、ITとエレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN 2018」(シーテック ジャパン 2018)が10月16日~19日に開催されている。Webから事前登録した人、案内状持参で当日登録した人は入場無料、当日登録は一般1000円、学生500円。学生20名以上の団体、または小学生以下は入場無料。

 国際展示場 ホール5 H071にある村田製作所のブースでは、ADAS(先進運転支援システム)やV2X(車車間通信や路車間通信など)の技術を支える各種センサー類、小型機器を対象とした「全固体薄膜電池」などを展示している。

「V2X社会を支えるムラタの高信頼性部品」と銘打って展示が行なわれるセンサー類では、3軸加速度センサーとジャイロセンサーを組み合わせたジャイロコンボセンサーの「SCC2000」シリーズ、車両の傾きを検出する加速度センサーの「SCA3300」シリーズを展示。SCC2000シリーズは車両の向いている方向や動きなどを検出して車体制御の指針となるほか、将来的な自動運転の実現に向けても重要なセンサーとなる。

 SCA3300シリーズは耐振動性に優れ、高精度、低ノイズを実現して過酷な環境でも車両を制御可能にする新製品。ACC(アダプティブクルーズコントロール)などで利用されているミリ波レーダーの角度補正、ヘッドライトの自動光軸調整などに活用されている。

ジャイロコンボセンサー「SCC2000」シリーズ
加速度センサー「SCA3300」シリーズ
ブース中央にあるステージ左脇の目立つ位置に設定された車載センサー類などの展示スペース。取材を行なったタイミングでは、車車間通信や路車間通信などのV2Xで使用される通信モジュールはブースに届いていなかったが、開幕初日となる10月16日には間に合って展示が行なわれるとのこと
製品化に向けて開発中となっている「全固体薄膜電池」の技術展示

 充電が短時間で済み、経年変化による劣化が起きにくく、安全性が高いことなどのメリットから次世代電池として注目を集めている全固体電池に、村田製作所では樹脂フィルム上の形成する薄膜仕様というスタイルでアプローチ。コンタクトレンズを使って情報表示を行なう「スマートコンタクトレンズ」や、ウエアラブルデバイスとして生体情報などを検知するネイルなどの電源として活用することを視野に入れて開発を進めているという。

 ブースで行なわれていたデモンストレーションでは、曲面に描かれたイラストの「村田製作所チアリーディング部」が乗っているボール部分に全固体薄膜電池を設定して、手に持ったポンポンのLEDライトが光る展示と、「E Ink」を側面に設定した「IoTタンブラー」の電源として使用され、しなやかさや薄さ、耐熱性などをアピールしている。

全固体薄膜電池の製品デモ。半円状に曲げられた全固体薄膜電池からの電力で、「村田製作所チアリーディング部」が持つポンポンのLEDライトが点滅している
「IoTタンブラー」では表示を行なう「E Ink」の背面に全固体薄膜電池が収められている
全固体薄膜電池のメリットと目指している応用例の紹介パネル