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アルピナ、新しくなった「BMW ALPINA B5」「BMW ALPINA D5 S」
日本でも予約受け付けを開始。導入時期は2021年上旬
2020年6月11日 17:03
- 2020年6月10日 発表
- 1358万円~2018万9000円
BMW車をベースにしたハイエンドモデルを生み出すアルピナは6月10日、マイナーチェンジが発表された5シリーズをベースにした「BMW ALPINA B5」「BMW ALPINA D5 S」を発表。アルピナ日本総代理店であるニコル・オートモビルズでは同日より予約受け付けを開始した。日本への導入時期は2021年上旬を予定している。価格は1358万円~2018万9000円。
これまでLuxuryをベースとした外装だった5シリーズのアルピナだが、新しいモデルではM Sportをべースとして選択。B5は「リムジン」「ツーリング」のそれぞれ右ハンドル、左ハンドルを導入。D5 Sについては右ハンドルのリムジンのみを導入する。
モデル | ステアリング位置 | 価格 |
---|---|---|
BMW ALPINA B5 Limousine | 左 | 18,980,000円 |
右 | 19,390,000円 | |
BMW ALPINA B5 Touring | 左 | 19,779,000円 |
右 | 20,189,000円 | |
BMW ALPINA D5 S Limousine | 右 | 13,580,000円 |
B5にはV8ツインターボエンジンを搭載
B5はパワーユニットに2基のツインスクロールターボチャージャーを搭載したV型8気筒 4.4リッターガソリンエンジンを搭載。最高出力457kW(621PS)/5500-6500rpm、最大トルク800Nm(81.6kgfm)/2000-5000rpmを発生する。リムジンは0-100km/h加速3.4秒(ツーリングは3.6秒)で、巡航最高速は330km/h(ツーリングは322km/h)。
54mm径のタービンを組み合わせた2基のツインスクロールターボチャージャーは、低回転域においても瞬時に最大トルクを発生。サブウォータークーラーを3基増設し、トランスミッションオイルクーラーも拡大。アルピナ仕様のインタークーラーを備えた間接式低温クーリングシステムを採用し、高負荷時においても熱力学的な安定性が保たれるという。
2組のツインテールパイプを持つステンレススチール製アルピナスポーツエキゾーストシステムを搭載。コンフォート・モードとスポーツ・モードを切り替えることでアクティブエキゾーストフラップを制御でき、エキゾーストノートをコンフォート・モードでは控え目に、スポーツ・モードではエモーショナルなサウンドに切り替えられる。
ガソリンパーティキュレートフィルターを使用した最新の排出ガス後処理技術によってCO2排出量を削減。これにより、WLTPモード燃費は8.3km/L、CO2排出量は272g/kmとなる。
D5 Sにはディーゼル+マイルドハイブリッドを搭載
D5 Sは、ツインターボを搭載した直列6気筒 3.0リッターエンジンを搭載。最高出力255kW(347PS)/4000-4200rpm、最大トルク730Nm(74.4kgfm)/1750-2750rpmを発生。0-100km/h加速は4.8秒、0-200km/h加速は19.9秒、巡航最高速は275km/hを誇る。
48Vマイルドハイブリッドの組み合わせにより、エンジン効率向上だけでなく、ダイナミック・レスポンスも向上。最大8kW(11PS)の回生電力を瞬時に活用できることから、低回転域においても高いレスポンスを実現する。定速走行時においては、エンジンへの負荷を最適化するように作用し、効率の改善に寄与する。また、48Vスターター・ジェネレーターはスタート・ストップ機能にも作用し、エンジン始動と停止時に発生する振動を低減する。
低圧ステージと高圧ステージのタービンには、可変タービン・ジオメトリーを採用することで、自然なブーストとスロットル・レスポンスを実現。アルピナ製インタークーラーと、大容量クーラー、トランスミッションオイルクーラーに加え、アルピナ高性能クーリングシステムを組み合わせることで、高負荷時においてもエンジンの熱的安定性は維持されるという。
エンジン付近に配される酸化触媒とSCR触媒をコーティングしたDPFによるSCRシステム、AdBlueインジェクターを備えた2つのSCR触媒(コンバーター)により、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減。WLTPモード燃費は13.5km/L、CO2排出量は192g/kmとなっている。
最新の8速スポーツATを採用。LSDもオプションで設定
B5とD5 Sともに、トランスミッションには最新世代のアルピナ・スウィッチ・トロニック付き8速スポーツATを採用。スポーツ・モード選択時には、シフトタイミングはよりダイナミックな設定へと変化し、シフトチェンジは大幅に速く明確になる。スポーツ・プラス・モード選択時においては、シフトアップは自動で行なわれず、マニュアル操作が必要となる。コンフォートおよびコンフォート・プラス・モードでは、高速巡航時においてもエンジン回転数を低く維持し、リラックスしたクルージングを実現。ステアリングホイールの裏に配置されている、アルピナ独自のスウィッチ・トロニック・ボタンを使用して、マニュアルでシフトチェンジも可能。
また、純粋なドライビング・プレジャーを追求する愛好家に向けて、モータースポーツグレードのトルク感応型機械式LSDをオプションで設定。後輪駆動を重視したダイナミックなコーナリングを得意とするB5とD5 Sでは、動力伝達とトラクションの向上により、コーナー出口における立ち上がりで、よりダイナミックな加速を味わうことが可能となる。
モードによって走りと乗り心地が選べるサスペンションシステム
アルピナ・スポーツ・サスペンションは、電子制御式のダンパーコントロールによって、走行によって生じるリバウンドとコンプレッションの減衰力を細かく設定でき、走行状況に応じて減衰特性を調整可能。ダイナミックな走りを演出するスポーツ・プラス・モードや、高速走行時における静粛でスムーズな走行に重点が置かれたコンフォート・プラス・モードなど、ドライバーはさまざまなモードを選択することができる。
B5に装備された短くタイトなスプリングは、低重心化とエアロダイナミクスの向上に効果をもたらし、ツーリングのリアアクスルにはエアサスペンションを採用。積載重量増加時のバランス調整や、スポーツ・プラス・モード選択時には車高を10mm下げることができる。アクティブ・スタビライザーの制御は、20インチのアルピナ・クラシック・ホイールと専用タイヤの足まわりに対して最適化されるよう調整され、ダイナミックなコーナリングシーンなどにおいて、効果的にロールを抑える。
また、B5のインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングは、卓越したフィードバックを備えたダイレクトなステアリングレスポンスを提供。アルピナの味付けとの相乗効果で、あらゆる状況下において優れたハンドリングと、正確なコーナリングを提供する。機械式リア・アクスル・ステアリングを通して後輪を最大2.3度左右に操舵することが可能で、低速域では後輪が前輪と反対方向に操舵され、これによって取り回しのよさと俊敏性が向上する。一方、高速域では後輪と前輪が同じ方向に操舵されるため、直進安定性が最大化される。
B5、D5 Sともに4WDシステムはBMW xDriveシステムをベースとして開発されており、トルクを前後輪に連続的かつ完全に可変配分。トルク配分に関してもアルピナは手を加えており、そのスポーティなキャラクターに合わせて後輪重視の設定としている。
伝統の20スポーク・デザイン鍛造アルミホイールが足下を引き締める
アルピナ伝統の20スポーク・デザインを採用する20インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイールは、鋳造ホイールと比較してバネ下重量を約25%削減。B5とD5 S向けとしてハイグロス・ブラック・フィニッシュとアンソラジット・フィニッシュのアルピナ・クラシック・ホイールがオプション装備として設定される予定。
タイヤは「ALP」文字付きの超高性能ピレリ「P Zero」を採用。フロントは255/35ZR20、リアは295/30ZR20(B5 ツーリングは285/30ZR20)のサイズをそれぞれ装着する。
ブレーキはフロントはブレンボ製の4ピストン固定キャリパーと395mm径のブレーキディスク、リアにはフローティングキャリパーと398mm径のブレーキディスクを組み合わせる。ブレーキキャリパーはアルピナ・ブルーに塗装されており、ホワイトの「ALPINA」のロゴが入り、オプション設定として軽量ドリルドローターと耐熱性能の高いブレーキパッドの組み合わせも選択できる。
専用の内外装装備も充実
B5、D5 Sともにボディサイズは4978×1868×1466mm(全長×全幅×全高)。外装デザインでは、エアインテークを約40%拡大して冷却性能を向上させるととともに、フロントビューをよりダイナミックな印象を与えるものへと変更。オプションのBMWレーザー・ライトを装備することで一段と明るさが増し、ブルーのアクセント・ストリップととに、ダイナミックなフロントマスクを強調するアクセントとなるとした。
アルピナ・ブルーとアルピナ・グリーンはBMW ALPINAモデルだけに用意されている限定ボディカラーで、このほかにも、BMWから豊富なボディカラーとIndividualボディカラーが提供される。
内装においては、コンフォート・シートやHiFiスピーカー・システムなど幅広い快適装備を標準装着。BMW ALPINAには、すべての車両に対してモデル固有の製造番号が記載された専用のプロダクション・プレートが装着され、アルピナのレザー・ワークショップは、ユーザーの個性を反映したインテリアを作り上げることができるよう、基本的にインテリアのカスタマイズに制限を設けていないという。
フルカラー・デジタル・メーター・ディスプレイは、アルピナ・デザインに変更。コクピットは、タッチ・スクリーン、ダイレクト・セレクション・ボタン、iDriveコントローラー、音声入力やジェスチャー・コントロールなどを通じて直感的な操作を可能とした。BMWの主要装備であるナビゲーションやインフォテイメントシステムは、パーキング・アシストとともに標準装備。オプションとして、ステアリング&レーン・コントロール・アシストを備えた高度な安全性と快適性を実現するドライビング・アシスト・プラスが用意される。