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国内タイヤメーカーに新型コロナ以降の生産状況の変化や対策を聞いた【ブリヂストン編】
2020年7月7日 10:45
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が、5月25日に解除されて約1か月。新型コロナウイルスの長期化を前提にした新しい生活様式“Withコロナ”という考え方も定着しつつある。
この“Withコロナ”時代において、移動中に第三者との接触が避けられるという意味で改めてクルマへの注目が集まっているという見方がある一方で、世界的には新車需要の低迷を受けて生産調整を行なっているとも聞く。その影響は国内タイヤメーカーの生産体制どのようにあったのか。緊急事態宣言後の生産状況や新型コロナウイルス対策などの取り組みについて、ブリヂストン 広報部に聞いた。
なお、ブリヂストンでは国内のマスク不足に素早く反応して、4月16日の段階で国内グループ会社の従業員向けに簡易マスクの生産を開始。さらに4月24日には医療現場への支援として、防塵マスク(DS2)や感染対策マスク(N95)、雨合羽などの提供を医療機関や自治体に行なったり、海外でも米国で自社生産したフェイスシールドの医療・介護施設への提供、スペインで医療従事者向けの無料車両整備サービスを提供したりするなど、国内外で支援活動を積極的に行なっている。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要減少や、先行き不透明な市場環境の状況において、同社は4月~6月の一部の日程で一時的な稼働停止を行なったが、現時点で納期に大きな影響が出ているタイヤはないとのこと。現在は在庫を気にすることなくブリヂストンタイヤを購入できる状況にあると言えそうだ。
──国内各工場について、緊急事態宣言が出された4月や5月と比べて現在の工場稼働はどのような状況でしょうか?
ブリヂストン 広報部:詳細についてはお答えできませんが、一般消費者さまの需要や自動車メーカーさまの生産状況などを踏まえてタイヤを生産し、皆様の生活を足下から支えてまいります。
──納期にもっとも影響が出ているタイヤで期間はどのくらいでしょうか。
ブリヂストン 広報部:現時点では納期に大きな影響が出ているタイヤはございません。これからも、一般消費者さまの需要や自動車メーカーさまの生産状況などを注視しながら、できるだけタイムリーにタイヤを供給して、皆さまの生活を足下から支えてまいります。
──海外の拠点は現在どのような状況でしょうか。
ブリヂストン 広報部:6月30日時点では一部を除いてほぼ全工場で稼働しております。
──緊急事態宣言は解除されましたが、コロナ禍において各工場で取り組んでいる感染防止対策(出社の手順、従業員の出社人数、拠点での移動方法、休憩や食事の方法、訪問者や請負業者との接触方法など)はありますでしょうか。
ブリヂストン 広報部:地域の皆さまやお客さま、従業員の安全・健康、健康を守ることを最優先に、以下の対策に取り組んでおります。
・換気の徹底(30分に1回程度)、休憩中における閉鎖的空間の使用禁止(ドア開放)
・対面での会議、点呼・申し送り時の一定距離の確保及びマスク着用
・15分以上の会議禁止
・食堂での食事の時間を分散させ、対面式にならずに一定距離を保てるようにレイアウトを変更
・消毒液の設置
実際の工場の様子は弊社サイトをご覧くださいませ。
──マスクやフェイスシールドの生産など医療従事者へのサポートといった動きも見られます。そうした新たな取り組みについて、改めて教えてください。
ブリヂストン 広報部:日本では、簡易マスクや防護服を製作して自治体や医療機関などにご提供しております。詳細は弊社サイトをご覧くださいませ。
海外では、医療関係者や中小運送事業者の方々の車両への無償サービスの提供や、医療用フェイスマスクの製造・提供などを行なっております。詳細は弊社サイトをご覧くださいませ。
──タイヤが届くのを楽しみにしている人も多くいるかと思います。ひと言メッセージをお願いします。
ブリヂストン 広報部:新型コロナウイルスの感染拡大により、大変な時を過ごされている方も多いかと存じます。ブリヂストンは、地域の皆様やお客さま、従業員の安全・健康、健康を守ることを最優先に、事業活動を通じて皆さまの生活を支え、少しでもお役に立てるように頑張ります。