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ソフトバンクG、Armの全株式を最大4.2兆円でNVIDIAに売却 NVIDIAの株式を取得するも約6.7〜8.1%にとどまる
2020年9月14日 11:00
- 2020年9月14日 発表
9月14日、ソフトバンクグループ株式会社は同社の100%子会社である SoftBank Group Capital Limited)およびソフトバンク・ビジョン・ファンドが保有する同社100%⼦会社Arm Limitedの全株式を⽶国の半導体メーカーである NVIDIA Corporationに売却すると発表した。最⼤400億ドル(約 4.2 兆円)の取引額で売却することで契約を締結している。
Armは数多くの車載プロセッサにCPUなどのIP(Intellectual Property、知的財産)ライセンスを開発・提供する会社で、Armのアーキテクチャは電力効率に優れることから数多くの半導体製品に組み込まれている。とくにiPHoneに代表されるスマートフォンなどの高機能製品においては高いシェアをほこり、最近ではAppleのノートPCにおいてもArmのアーキテクチャが今後採用されていくことが話題となっていた。
NVIDIAはAI関連の半導体で知られる会社だが、NVIDIA製のSoC(System on a Chip)であり世界初の自動運転車用プロセッサとして知られる「DRIVE Xavier(エグゼビア)」のCPU部分にはArmの64bit Carmel ARMv8.2が組み込まれるなど、Arm関連製品の利用も多い。
また、NVIDIAの創業者でありCEOであるジェンスン・フアン氏は、世界最高のCEOとして取り上げられることもあるほどで、カンファレンス時などに革ジャンで登場することから革ジャンCEOとしても知られている。
自動車とディープラーニングの未来が見える「GTC 2016」で注目したいフアンCEOの革ジャン
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/751125.html
ソフトバンクグループの発表によると、「当初計画していたArm単独での再上場とNVIDIAとの組み合わせについて検討した結果、後者のほうがArmの潜在的な可能性をより実現でき、当社の株主価値の向上に資すると判断しました」という。取引は現金およびNVIDIAの普通株式で行なわれ、本取引完了後、ソフトバンクグループおよびソフトバンク・ビジョン・ファンドは合計でNVIDIAの発⾏済み株式(自己株式を除く)の約6.7〜8.1%を保有することになると見込んでいる。ただし、この取引の終了後もNVIDIAはソフトバンクグループの子会社や関連会社には該当しないとしている。