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ヤマハ、「MT-07 ABS」をマイナーチェンジ 日本で2021年春以降発売予定

次世代MTシリーズのスタイリングに刷新

2020年11月4日 発表

 ヤマハ発動機は11月4日、ロードスポーツ「MT-07 ABS」をマイナーチェンジして、欧州向けに発売すると発表した。日本では2021年春以降に発売予定。

 マイナーチェンジしたMT-07 ABSは、最高出力54kW(73.4PS)/8750rpm、最大トルク67Nm(6.8kgfm)/6500rpmを発生する水冷4ストロークの2気筒DOHC4バルブ 689cm 3 エンジンを搭載するロードスポーツモデル。

 慣性トルクが少なく、燃焼室のみで生み出される燃焼トルクだけを効率よく引き出す設計思想「クロスプレーン・コンセプト」に基づき開発したエンジンの特性を継承しながら、「Accessible MT with a Fitter Body」をコンセプトに新しいデザインを採用するとともに、総合的なパフォーマンスを向上させたという。

EU5適合CP2エンジン

 エンジンはEU5適合化を図りながらエアダクト、排気系仕様変更(新型の「2into1エキパイ・マフラー一体型」)、ECU仕様変更、FIセッティング最適化などを織り込むことで、スロットル微開の低速域でのリニアなレスポンス特性に磨きをかけたほか、耐摩耗性に優れたバルブシート採用(排気側)、ミッションのドッグ角変更で再加速時のダイレクト感向上(2速・3速)、触媒位置変更、O2センサー位置変更などを行なった。

 これらによって従来モデル比でトルクの出力特性は滑らかになり、優れた加速特性を実現させたとしている。

快適でアップライトなライディングポジション

 デザインは、燃料タンクカバーまわりのデザインを一新。燃料タンクカバーまわりを構成するパーツを従来の9個から8個へ減らし、フレームカバーをアルミダイキャストから樹脂製に変更。ニーグリップ部の形状と立体感は、スポーツ走行時のホールド感に貢献するという。

 また、新たにアルミ製テーパーハンドルを採用。左右幅を32mm広く、ハンドル高を12mm高く設定し、幅広い体格のライダーにフィットし、ゆったりとした乗車姿勢を確保した。

バイファンクションLEDヘッドライト(Hi-Lo一体)とLEDポジションランプ、フラッシャーランプ

 ヘッドライトは、ロービームとハイビームを一体型としたバイファンクションLEDヘッドライトを採用。ロービームは、照射エリアとエリア外の境界の明暗差が少なく穏やかなので、境界付近での良好な視認性を得られるとしている。

 このヘッドライトはコントロールユニットをタンデムシート下に設置しており、よりコンパクトなフロントフェイスに貢献。また、フラッシャーランプとポジションランプには、MT-07初のLEDを採用。ポジションランプは左右に独立しており、コンパクトなヘッドライトプまわりによって、ひと目でMT-07と分かるデザインに仕上げた。

次世代MTシリーズへ進化したスタイリング

 第3世代のMTシリーズとしてスタイリングも進化させ、ヘッドライトなど新しいデザインのコンポーネントを織り込みながら、最低限の構造体を魅力的な造形でまとめつつ、ヘッドライト周辺の各パーツ類をエンジン中心方向に大胆に寄せ、MTらしい引き締まった“塊”のイメージを再現。加えて、LEDポジションランプにイニシャル「Y」モチーフを取り込み第3世代MTシリーズの象徴とした。

 また、サイドビューでは、MTシリーズのトルク&パワー感を視覚的に強く訴えかけるために、エアフローの動きを取り込んだスタイリングとした。一方、トップビューでは、空気を取り込み張り出したイメージのタンクカバーとライダーの自由な動きをサポートするスリムなシートエリアの対比で大きな抑揚を作り、前に突き進むパワーを表現している。