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スズキ、「アルト」「ハスラー」など計111万2909台リコール 燃料タンクと前照灯に不具合

2020年11月19日 発表

 スズキは11月19日、燃料装置(燃料タンク)と灯火装置(前照灯)に不具合があるとして、「アルト」「ハスラー」など計111万2909台のリコールを国土交通省に届け出た。

計76万9032台で燃料装置(燃料タンク)の不具合でエンストの恐れ

 燃料装置(燃料タンク)の不具合では、樹脂製燃料タンクにおいて、燃料蒸発ガスホースの材料及び圧力調整弁の表面粗さが不適切なため、圧力調整弁が固着するものがある。そのため、そのまま使用を続けると、燃料タンクが負圧になり変形することで、燃料レベルゲージが傾き、燃料計が実際の燃料残量より多く指示するため、燃料残量警告灯が点灯することなく予期せぬ燃料切れとなり、エンストするおそれがある。

 改善措置として、全車両の燃料蒸発ガスホースと通気配管を対策品に交換する。

 不具合件数は58件で、事故は発生していない。対象となるのは、「アルト」「アルト ラパン」「ワゴンR」「スペーシア」とマツダの「キャロル」「フレア」「フレア ワゴン」で2014年12月2日~2019年4月4日に製作された、計76万9032台。

計34万3877台に灯火装置(前照灯)の不具合

 灯火装置(前照灯)の不具合では、ディスチャージ(HID)ヘッドランプにおいて、製造管理が不適切なため、ヘッドランプソケット内のパッキンに揮発性のシリコン化合物が残留しているものがある。そのため、当該残留物がランプの点灯熱で揮発し、HIDバルブとソケットの接点に付着して、接点で発生するアーク放電熱によって絶縁体の酸化シリコンが生成され、導通不良となり、ヘッドランプが点灯できなくなるおそれがある。

 改善措置として全車両のヘッドランプソケットを良品に交換するとともに、HIDバルブを新品に交換する。

 不具合件数は406件、事故は発生していない。対象となるのは、「ハスラー」「アルト ラパン」、マツダの「フレアクロスオーバー」で、2013年12月13日~2018年8月30日に製作された計34万3877台。