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パイオニア、3D-LiDAR「SSL-M01」量産開始 120mまでの車両を検出可能な中距離タイプ

セキュリティ/モニタリング用途や自動運転/ADAS向け車載用途で提案

2021年1月20日 発表

3D-LiDAR「1st Model」の中距離タイプ「SSL-M01」

 パイオニアは1月20日、同社連結子会社パイオニアスマートセンシングイノベーションズ(以下、PSSI)が3D-LiDAR「1st Model」の中距離タイプ「SSL-M01」を、2021年1月中旬より量産開始したと発表した。

 パイオニア製の3D-LiDAR「1st Model」は、MEMSミラーと同軸光学系方式を採用したソリッドステートタイプとなり、高速スキャニングによる高精細な点群データの取得が可能で、障害物などを高い精度で検知することができるとしている。

 今回量産を開始する中距離タイプ「SSL-M01」のサイズは129.5×205.2×88.6mm(幅×奥行き×高さ)、検出距離は人物で80mまで、車両で120mまで。すでに発売されている近距離タイプ「SSL-S01」に対して約2倍の検出距離を実現させた。

 120m先の対象物まで検出できるため、路側の固定設備などへ設置することで、より遠方の障害物や異物、侵入者を検出するモニタリング、セキュリティ用途などでの活用が可能。

 また、車載においては、前方かつ遠方の障害物検知に加え、すでに発売されている「1st Model」近距離タイプ「SSL-S01」と組み合わせることで車両周囲の検知も可能になるなど、多様なニーズに合わせて活用できるとしている。

 さらに、ハードウェアとともに開発している「ノイズ除去」「物体検知・認識・トラッキング」などのソフトウェアと組み合わせ、「物体検知・認識・トラッキング」「3次元データ生成・変化点抽出」ソリューションとしての提供も可能。

 開発・生産体制については、埼玉県の川越事業所において同機の生産、品質管理を一貫して行ない、車載向けの厳しい品質要件をクリアすることで、日本製ならではの高品質と安定した商品供給や商品サポートを実現するという。

 PSSIでは、3D-LiDARのラインアップを充実させるとともに、ソフトウェアと組み合わせたソリューションを提案することで、より安全・安心な社会の実現に貢献していくとしている。

交差点でのモニタリング事例
高速道路でのモニタリング事例
車両周囲を検知(右左折、直進時の危険回避用)するための近距離タイプ(Short Range)との組み合わせ例:Medium Range×1、Short Range×2
Medium Range×1の点群データ