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三菱ふそう、新型「ファイター」を発売 衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」標準装備

2021年3月23日 発表

 三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は3月23日、中型トラック「ファイター」の新型モデルを3月より順次販売開始すると発表した。新型ファイターでは先進安全装備の強化などを実施し、4気筒と6気筒エンジンを選べる車種をラインアップした。東京地区販売価格は6気筒エンジン搭載モデルで833万1400円など。

 新型ファイターに全車標準搭載された衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5(ABA5)」は、前方認識カメラと高精度ミリ波レーダーで前方の交通状況を検知し、走行・静止車両や歩行者などに対して衝突の危険性がある場合にブザーとモニター表示で警報し、さらに必要に応じてブレーキを作動させて衝突回避をサポートする。

 ABA5の搭載によってさらに高精度な検知が可能になり、高速道路走行時に前走車が停止している場合や、移動中の歩行者との衝突回避も新たに可能とした。これまでの、運転の注意力低下を監視し警告する「アテンション・アシスト」、車両を安定させ横転を抑制する「ESP(車両安定性制御装置)」、左折巻き込み事故を抑制する「アクティブ・サイドガード・アシスト」に加えて、新たにABA5を新規搭載することで、一段と高度な安全輸送をサポートするとしている。

アテンション・アシスト作動イメージ
車両安定性制御装置(ESP:Electronic Stability Program)制御イメージ
アクティブ・ブレーキ・アシスト5(ABA5: Active Brake Assist5)
アクティブ・サイドガード・アシスト(ASA: Active Sideguard Assist)※オプション設定

 また、各種法規にも対応して「後部突入防止装置(Rear Underrun Protection Device)」「前部潜り込み防止装置(Front Underrun Protection Device)」を搭載し、車両の突入防止性能を強化。

「前部潜り込み防止装置(Front Underrun Protection Device)」を搭載

 乗員を守るために備えて衝撃緩和構造を採用したほか、燃料漏れ防止基準に対応させた燃料タンクを装備し、万一の事故時に燃料漏れ防止と車両火災防止を図る。

 デザイン面では、新型ファイターではフロントグリルまわりをブラックに統一して新たな外観に進化。ファイターは「エコ」「プロ」「プレミアム」の3つのグレードを展開し、インテリアでは高いホールド性を持ち快適で疲労を軽減する運転席シートや、大型アシストグリップの採用によりドライバーに優しい乗降性も提供する。

 また、手元でスイッチを快適に操作できるステアリングスイッチや、Bluetooth対応でハンズフリー通話なども可能なAM/FMラジオも全車標準搭載し、運転疲労の軽減と共により快適な運転操作を提供するとしている。

 テレマティクス機能「Truckonnect(トラックコネクト)」では、前モデルよりトラックコネクト用の通信端末を全車標準装備し、稼働中の車両の位置情報、安全スコア、運行稼働率、燃費や遠隔診断を通じた故障の検知などをインターネット経由にてリアルタイムで確認できる。デジタルタコグラフとの連動も可能で、より高精度な運行記録を遠隔でPCからデータ入手でき、トラックの稼働状況の可視化によって輸送サービスの効率性向上もサポートする。