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TomTom、地図/ソフトウェア/サービスを統合したクラウド標準のインダッシュ型フルスタックナビ

音声操作が可能なほか、EVで目的地に到達できない場合に充電スタンドを探すようアラート

2021年3月25日(現地時間)発表

クラウド標準のインダッシュ型フルスタックナビ「トムトムナビゲーションフォーオートモーティブ」

 オランダのTomTom Inrternationalは3月25日(現地時間)、自動車業界向けに開発した地図、ソフトウェア、サービスを統合したクラウド標準のインダッシュ型フルスタックナビゲーション「TomTom Navigation for Automotive(トムトムナビゲーションフォーオートモーティブ)」を発表した。TomTom Navigation for Automotiveは世界の主要自動車メーカーの車種に導入される予定としている。

 今回発表されたTomTom Navigation for Automotiveはクラウドネイティブなナビゲーションで、超高速での最新のルート検索、鮮度の高い地図の提供を実現するとともに、オフライン時も機能。データ接続ができない場合はシステムが車載ソフトウェアと地図に切り替わるなど、あらゆる状況下で利用することができるという。

 TomTom Navigation for Automotiveはセンタースタック、クラスタースクリーン、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、パッセンジャースクリーンにさまざまなサイズと比率で表示することが可能。これにより、ターンバイターンナビゲーションや車線単位のナビゲーション、交通警告や危険警告などの重要な情報を車両内のHUDやクラスタースクリーンに表示させることができ、ドライバーの安全性と快適性を高める。また、Amazon Alexa、Cerence、Houndifyといった音声アシスタントを搭載し、ドライバーによるナビゲーションの音声操作を可能にした。

 また、車載センサーと接続することで先進運転支援システムと連携して給油や充電の必要性といった情報を表示させることも可能。ダイナミックレンジマッピング機能では、特にEV(電気自動車)に欠かせない車両の航続距離を可視化。予測された航続距離が目的地までの距離に満たない場合は、ドライバーに充電スタンドを探すようアラートを発し、経路上にあり、かつ航続距離内にある利用可能な充電ポイントの料金比較情報を提供する。選択された充電スタンドは経由地として追加されるという。

 TomTom Navigation for Automotiveは、自動車メーカーに最短かつコスト効率の高いルートを提供することで、業界最高峰のナビゲーション体験を提供するとのこと。このソリューションはあらゆる車載インフォテインメントシステムに簡単に統合することができ、世界中の地域で自動車メーカー、車格、車種を問わず利用できるとしている。

 今回の発表について、トムトムオートモーティブ部門のマネージングディレクターであるアントワン・ソシエ氏は「新しいTomTom Navigation for Automotiveでは、クラウド配信を中心に、インダッシュシステムの安全性と快適性、そしてスマートフォンアプリによる常に最新で超高速な体験を融合させました。トムトムは、より安全で、より簡単、そして排気ガスの少ないよりクリーンな運転体験に向けて尽力しています。トムトムのこの新しいフルスタックインダッシュナビゲーションは、未来の自動運転車や電気自動車の活用に貢献します」と述べている。