ニュース

出光興産、再生可能エネルギーで走行する超小型EV「ジャイアン」を導入

2021年4月12日 発表

出光タジマEVが提供する超小型EV「ジャイアン」

 出光興産は4月12日、北海道製油所構内で使用する構内車両として、タジマモーターコーポレーションが開発し、関連会社の出光タジマEVが提供する超小型EV「ジャイアン」計2台を導入したと発表した。

 ジャイアンを充電するカーポートの屋根には、子会社のソーラーフロンティアが開発したCIS太陽電池を設置して、製油所構内を再生可能エネルギーで走行する仕組みとなっている。

 また、ジャイアンは構内車両として業務に使用されるだけではなく、冬季には-10℃を下まわる北海道苫小牧市の気候下で、寒冷地における超小型EVの有効性や課題を検証するフィールド試験の実施にも活用される。

 このフィールド試験では、寒冷地における超小型EVの始動性・航続距離・バッテリーへの影響、災害時における蓄電池としての有効性などを検証し、出光タジマEVにおける今後の次世代モビリティ開発へ応用するとしている。

CIS太陽電池で発電された電気をジャイアンへワイヤレスで給電する

 フィールド試験が行なわれる北海道製油所は、道内唯一の製油所として石油製品の供給を通じ、地域のエネルギーセキュリティに貢献。一方、環境対応にも早期から取り組み、省エネルギーを推進するための高効率機器類の導入や緑化事業にも取り組んでいるという。

 2019年9月には公益財団法人都市緑化機構が実施している「緑の認定制度SEGES」にて、道内の工場施設としては唯一、認定ラベルの最上位ステージ「Superlative Stage」の認定を受けている。

 出光興産は、環境負荷低減を見据えた次世代事業の創出と、石油精製などの収益基盤事業の構造改革を重要な経営課題と位置付け、石油精製を主力事業とする北海道製油所において、地域に根差した低炭素化の取り組みを加速させることで、持続可能なエネルギーセキュリティへの貢献と、新たなモビリティ社会の実現を目指すとしている。