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トヨタ子会社ウーブン・プラネット、米Lyftの自動運転部門「Level 5」を約5億5000万米ドルで買収

2021年4月27日 発表

 トヨタ自動車の子会社ウーブン・プラネット・ホールディングスは4月27日、米国の配車サービス会社リフト(Lyft, Inc.)の自動運転部門であるレベル5(Level 5)を約5億5000万米ドルで買収することに合意したと発表した。

 また、ウーブン・プラネットとリフトは、今回の買収による人材、テクノロジー、グローバル展開の強化に加えて、リフトのシステムと車両データを活用して、ウーブン・プラネットの開発する自動運転技術の安全性と商用化を加速させる協業にも合意した。

 買収により、ウーブン・プラネットは、共に開発を進めるTRI(Toyota Research Institute, Inc.)とレベル5を含めて、約1200人の研究者とソフトウェアエンジニアを抱えて自動運転技術に取り組むことになる。

 今後、ウーブン・プラネットは協業と資産の譲渡も含め、約5億5000万米ドルの買収金額の内、調整後、約2億米ドルを先ず支払い、残りの3億5000万米ドルを5年間で支払う予定。

 ウーブン・プラネット 代表取締役CEO ジェームス・カフナー氏は「今回のパートナーシップは、最も安全なモビリティを世界に広く届けるという私たちのミッションを更に前に進めるものです。ウーブン・プラネットは、TRIの研究チームと共に、トヨタのソフトウェア開発の中核としての役割を果たしています。今回、更にレベル5の世界トップクラスのエンジニアや専門家、技術のリソースが集結することで、よりアジャイルでスピード感のある事業活動を幅広く進めることが可能になると考えています。私たちは、技術によって世界を変革し、世界中の人々がより安全で幸せに暮らす未来を創造していきたいと考えています。本件が、人、リソース、インフラを結びつける鍵となり、この達成を強く後押しすると信じています」と述べた。

 リフト CEO ローガン・グリーン氏は「今回のパートナーシップは、私たちのミッションを実現するための旅の新たなフェーズのはじまりです。リフトはこの9年間、自動運転車による移動ネットワークを構築してきました。今回の契約が結びつけるビジョン、人材、リソースと想いを共有することにより、クリーンな自動運転モビリティを世界規模で展開していきます」とコメント。

 リフト 自動運転分野エグゼクティブ・バイス・プレジデント ルーク・ヴィンセント氏は「ウーブン・プラネットとレベル5はともに、テクノロジーによるモビリティの価値向上により、世界中の人々によりよい未来を創造することを常に考えています。今回、自動運転車を市場にお届けするという長年のミッションの実現が今まで以上に可能になることを楽しみに思っています。ウーブン・プラネットに加わることにより、スタートアップ企業が持つエネルギーとスピードを持ちながら、優れた自動運転開発の知見と豊かなリソースを活用することが可能になります。新しい挑戦の一翼を担い、ミッションを共有し、未来のモビリティとスマートシティを支える基盤技術を構築することを楽しみにしています」とコメントしている。

ウーブン・プラネットのオフィス