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日産、バンダイナムコと新しいクルマの情報提示音を開発 新型「ノート」などへ搭載

2021年6月7日 発表

新型ノートでは、運転席前のダッシュボードに情報提示音専用のスピーカーが設置された

 日産自動車は6月7日、バンダイナムコとのコラボレーションで生まれたクルマの新しい情報提示音について紹介するコンテンツを同社公式Webサイトで公開した。

 同コンテンツと合わせて、日産の公式YouTubeチャンネルでは「バンダイナムコとのコラボレーションで生まれたクルマの新しい情報提示音」と題して、シートベルトの締め忘れ、ライトの消し忘れ、キーの車外持ち出しなど、従来の警告音と、新しく開発された音を比較できるコンテンツを公開している。

バンダイナムコとのコラボレーションで生まれたクルマの新しい情報提示音

 これまで、シートベルトの締め忘れなど警告音によってドライバーに情報が提供されてきたが、車内の情報提示音を開発する日産の内外装技術開発部 情報提示サウンドデザイン担当の鈴木広行氏は「車内の情報提示音を、より聞きやすく、エモーショナルなものとする。その上で、日産ブランドを感じられる音にすることを目指しました」と、ゲームメーカーであるバンダイナムコのサウンドクリエイターの協力を得ながら新しい「音」の開発を目指した。

 バンダイナムコは「パックマン」や「太鼓の達人」など数々の名作を生み出しているゲームメーカーで、ゲームの世界での音づくりに幅広い知見を持っている。そのバンダイナムコの協力を得ることで、ピッチ、テンポ、トーンを駆使して情報を伝える、高品質なクルマの音を開発することを目指したという。

 バンダイナムコ研究所 サウンドディレクターの高橋みなも氏は「ゲームのサウンドデザインには大きく分けて2つあるかと思います。ストーリーを演出するための演出的なサウンド。もう1つは機能的な側面を持ったサウンド。クルマという演出された空間の中で実際に運転操作とか危険予知とか、機能としてお知らせする音を世界観に合わせてつくるというところで、ゲームの特に機能的なサウンドの開発の経験が活かされたと思っています。クルマの情報提示音は実際にクルマをお乗りになる方の安全や安心を預かる、ある意味担保するサウンドデザインでなければいけないというところが、決定的にゲームとは違うところ」などと話している。

 音の開発だけでなくハード面では、従来のモノトーンのブザーに代わって、情報提示音専用に新しいスピーカーも開発された。重要な警告音をオーディオスピーカーからの音と区別できるようにするため、運転席前のダッシュボードに情報提示音専用のスピーカーが収められている。

 この新しい音は、日本の新型「ノート」、米国の新型「ローグ」「パスファインダー」、欧州の新型「キャシュカイ」に搭載されており、今後も日産の新型車に搭載されていく予定としている。

左から日産のサウンドエンジニア 鈴木広行氏、車両システム設計エンジニアの羽藤洋志氏、人間工学実験エンジニアの中村美和氏