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BMW Motorrad、新型EVスクーター「CE 04」発表 都市型モビリティ戦略モデル
2021年7月8日 09:54
- 2021年7月7日(現地時間) 発表
最高出力31kW(42HP)モーターで0~50km/hはわずか2.6秒
BMW AGのバイク部門であるBMW Motorradは7月7日(現地時間)、都市部でのエレクトロモビリティ戦略の一環でもある新型EVスクーター「CE 04」を発表した。
新型CE 04は、2017年に発表した「Concept Link」と2020年に発表した「Definition CE 04」の完成版となるモデル。EV、先進的なデザイン、革新的なコネクティビティソリューションを備えつつ、輸送機能とコミュニケーション機能を融合させ、都市環境での新しいモビリティを実現するとしている。
BMW AGのCEOであるオリバー・ツィプセ氏は「BMW CE 04は、私たちの新しい都市のための電動スターです。e-driveにエモーションとモーターサイクルの楽しさを融合させました。最新のテクノロジーとBMW iXにも搭載されている最高のバッテリセルを採用しています。将来のニューBMW Motorradのアーバン・モビリティー向けモデルはすべて、CE 04のような純粋なEVモデルとなります」と述べている。
新型CE 04は、最高出力31kW(42HP)のパワフルなモーターを搭載し、卓越したライディングプレジャーを実現。「トラフィック・ライト・スタート」機能を搭載し、0~50km/hはわずか2.6秒。出力を抑えたバージョンでも23kW(31HP)を発揮するという。最高速度はどちらのバージョンも120km/hで、市街地だけでなく幹線道路や高速道路区間でもスピード感あふれる走りを可能としている。
バッテリ容量は60.6Ah(8.9kWh)で、航続距離は約130km(出力を抑えたバージョンは100km)に達することで、都市部での日常的なエミッションフリーライディングや、仕事帰りや週末の小規模なファンツアーを安心して楽しめる仕様とした。
また、「225xe アクティブツアラー」など、BMW車に採用されている永久磁石式電気モーターをバッテリと後輪の間のフレームに搭載。広範囲におよぶライディングテストを実施し、各ライディングモードに応じて適切なサポートを行ない、ライダーに高い利便性を提供。これにより道路上のあらゆる状況において、最適なパフォーマンスとライディング特性を得られるという。
走行モードは日常的な使用に適した3つのライディングモード「ECO」「Rain」「Road」を標準装備とし、さらに走りの楽しさを高める「ダイナミック」が工場出荷時のオプションとして設定されている。
搭載しているリチウムイオンバッテリの充電は、家庭用コンセント、ウォールボックス、公共の充電ステーションで行なえ、CE 04には2.3kWの充電ケーブルが標準装備されている。バッテリが完全に放電している状態からの充電時間は4時間20分だが、最大出力6.9kWの急速充電器を使えば1時間40分まで短縮できるという。
最先端の制御で走行性能、安全性、利便性を追求
新型CE 04には、スリップを制御することで走行安定性を向上させてくれるASC(オートマチック・スタビリティ・コントロール)が標準装備される。また、DTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)は工場出荷時オプションとして設定されている。
メインフレームはチューブラースチール構造で、前輪はスライダーチューブ径35mmのテレスコピックフォークを採用し、後輪は片持ちスイングアームを採用。タイヤはフロント120/70 R15 67H、リア160/60 R15 56Hを装着する。
ブレーキは、フロントに確実な減速を可能にするツインディスクを、リアにはシングルディスクを採用。また、高いレベルのアクティブセーフティを実現するABSも搭載。さらに、オプション設定のABS Proは、より高度な制御を可能とし、バンクセンサーによってコーナリング中でもブレーキ制御を行なうという。
ライティングユニットには、最先端のLEDテクノロジーが採用され、ヘッドライトはハイビームとロービームを別々に装備。また、LEDを採用したテールランプに加えて、LEDウィンカーも装備。さらに、コーナリング時の路面照度を向上させるアダプティブ・ターニング・ライトを搭載した「ヘッドライト・プロ」を標準装備。夜間走行の安全性を高めてくれる。
新たな都市型モビリティの未来型デザインを具現化
デザインに関しても、都市型二輪モビリティの新しい未来形を具現化。印象的なライトやホワイトを基調としたモダンな表面仕上げに、フロントとサイドのマットブラックの部分、そして「フローティングシート」を組み合わせたことで、一目で分かる革新的なスタイルを実現している。
また、ディスクホイールのようなデザインのホイール(ソリッドホイール)や、デザインスタイリングに組み込まれたサイドスタンドなどトレンドを先取り。アバンギャルドスタイル(ワークスオプションを除く)では、現代のアーバンモビリティを色鮮やかに表現し、マゼラングレーメタリックに加えて、ブラック/オレンジのシート、オレンジのウインドディフレクターなど、さまざまなグラフィックが採用されている。