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SUPER GT第3戦鈴鹿、GT500は日産が表彰台独占の中23号車 GT-Rが鈴鹿3連勝、GT300は244号車 GR Supraが優勝

2021年8月21日~22日 開催

GT500クラスは23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)が優勝

 8月21日~8月22日の2日間に渡り鈴鹿サーキットにてSUPER GT 第3戦「2021 AUTOBACS SUPER GT Round3 FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」が開催された。

 GT500クラスは予選3位からスタートした23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)が優勝し、2位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正組、MI)、3位は24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)となり、日産勢が1-2-3フィニッシュを果たして表彰台を独占した。また、4位に1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)が入り、他のランキング上位勢がポイントを取りこぼす中で着実にポイントを獲得し、ポイントランキングでトップに立った。

GT500クラス表彰式の模様

 GT300クラスは244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)が優勝し、2位は88号車 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)、3位は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)となった。

GT300クラス表彰式の模様

GT500クラスは今シーズン苦労していた日産GT-Rが表彰台独占。1号車 NSX-GTは4位に入りランキングトップへ

 昨日までの不安定な天気とは大きく変わり、太陽も出ているよい天気となり、やや気温なども上がり気味の中でレースはスタートしていった。GT500のスタートはとても静かなスタートで、ポールポジションからスタートした64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組、DL)がホールショットを奪った。それに続くのは2位からスタートした16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組、DL)で、この2台が徐々に3位以下を引き離す展開になっていった。

ホールショットを奪った64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組、DL)
序盤から後続を引き離しにかかる64号車 Modulo NSX-GTと16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組、DL)

 ところが、好事魔多し。5周目のシケインで、そのトップを走っていた64号車 Modulo NSX-GTがシケインの入り口で止まりきれず、そのままシケインのアウト側にクラッシュしてタイヤバリアにめり込んでしまった。それにより、タイヤバリアに引火して煙が出る状況に。ただし、ドライバーの伊沢拓也選手は無事車両から脱出することができたのは不幸中の幸いだったと言える。この事故により当初はFCY(フルコースイエロー)が出され、その後SC(セーフティカー)に切り替えられた。

 12周目にレースが再開されると、トップは16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT、2位には23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)が続く展開。だが、16号車のタイムは上がらない。その結果1位から8位の17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)まで8台が5秒以内に入る接戦となった。その後レースの1/3を経過した18周目あたりからルーティンのピットストップが始まった。

GT500クラス2位の3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正組、MI)
GT500クラス3位に入った24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)

 全車がピットストップを行なうと1位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正組、MI)、2位12号車 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治組、BS)、3位が23号車 MOTUL AUTECH GT-R、4位が24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)という順になっており、今シーズン苦労してきた日産勢が1-2-3-4フォーメーションを構成した(ただしその後12号車は徐々に順位を下げることになり、最終的に6位となった)。

 レース終盤はトップを走る3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rと23号車 MOTUL AUTECH GT-Rの日産+ミシュランタイヤという2台によるトップバトルになった。だが、そのトップ争いも41周目のヘアピンで23号車が3号車をオーバーテイクし、勝負あった。

4位に入りポイントを積み重ねたことで今シーズンのポイントランキングトップに立った1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)
最後まで1号車 STANLEY NSX-GTと激しいバトルを繰り広げ5位となった36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔組、BS)

 結局優勝は23号車 MOTUL AUTECH GT-R、昨年鈴鹿での2戦を2連勝した23号車は今回も優勝したことで鈴鹿3連勝を実現した。また、日産 GT-Rとしては今シーズン初優勝となった。2位は同じミシュランタイヤを履くGT-Rの3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R、3位はGT-Rだがヨコハマタイヤを履いている24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R。4位は徐々に順位を上げていった1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)。これにより1号車はポイントを42に伸ばし、他のランキング上位勢がポイントを獲得できなかったり、1ポイントしか取れなかったりしたため、ポイントリーダーとなった。5位はその1号車を最後まで追いかけた36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔組、BS)、6位は終盤の激しい争いを制した12号車 カルソニック IMPUL GT-Rが入った。

鈴鹿3連勝を果たした23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)

GT500クラス レース結果(暫定)

順位カーナンバー車両ドライバータイヤサクセスウェイト周回数
123MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリMI452
23CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平/千代勝正MI2652
324リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星明誠/佐々木大樹YH-52
41STANLEY NSX-GT山本尚貴/牧野任祐BS6452
536au TOM'S GR Supra関口雄飛/坪井翔BS5252
612カルソニック IMPUL GT-R平峰一貴/松下信治BS652
717Astemo NSX-GT塚越広大/ベルトラン・バゲットBS5252
838ZENT CERUMO GR Supra立川祐路/石浦宏明BS1652
916Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT笹原右京/大湯都史樹DL1652
1037KeePer TOM'S GR Supra平川亮/阪口晴南BS5452
118ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺BS2652
1214ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也/山下健太BS7052
1319WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/宮田莉朋YH4052
1439DENSO KOBELCO SARD GR Supraヘイキ・コバライネン/中山雄一BS2852
R64Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹DL24

GT500クラス ドライバーズポイントランキング

順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4Total次戦サクセスウェイト
11山本尚貴388214080
21牧野任祐88213780
314大嶋和也/山下健太20153570
436関口雄飛/坪井翔156113264
517塚越広大/ベルトラン・バゲット62043060
63平手晃平/千代勝正261552856
737平川亮/阪口晴南1211142856
823松田次生/ロニー・クインタレッリ2022244
919国本雄資/宮田莉朋5152040
1039ヘイキ・コバライネン/中山雄一8511428
118野尻智紀/福住仁嶺4361326
1224高星明誠/佐々木大樹111122
1338立川祐路/石浦宏明5331122
1416笹原右京/大湯都史樹281020
1512平峰一貴/松下信治125816
161武藤英紀3380
1764伊沢拓也/大津弘樹1124

GT300クラスは244号車 GR Supraがルーティンのストップ後に逆転してトップに立ちそのまま優勝

GT300クラスは244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)が優勝

 GT300はウォームアップで18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組、YH)が130Rでクラッシュするという波乱が発生した。18号車は車両がひっくり返るほどのクラッシュで、結局そのままスタートすることができず、DNS(Did Not Start)となってしまった。

 スタートではポールポジションを獲得した61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)がホールショット奪いトップを維持。ところが、GT500車両のクラッシュでセーフティカーが導入され、それが明けると61号車はタイヤがすぐには温まらないのか、順位をずるずると下げていく結果になった。結局新型BRZはその後も順位を下げ、最終的に10位でゴールした。

ポールポジションから綺麗なスタートダッシュを決めた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)

 レースの1/3を過ぎたあたりからルーティンのピット作業が始まり、全車の作業が終わるとトップに立っていたのは5号車 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也/平木玲次組、YH)、2位は244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)、3位に88号車 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)が上がってきて3台はほぼテールトゥーノーズで走っており、激しいトップ争いが行なわれた。その後、244号車と88号車が相次いで5号車をオーバーテイクし、1位と2位に上がると、それぞれ3台が同じような間隔で走ることになる。

 レース後半を盛り上げたのは、その5号車に追い付いた4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)だ。1秒差の激しいレースを展開したが、レース終盤に5号車がデグナーでスピンしてコースオフをしたことで順位が入れ替わり、4号車が3位にあがり、久々の表彰台圏内に上がってきた。

GT300クラス2位の88号車 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)
後半に追い上げた4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)はGT300クラス3位を獲得
最後の最後に5号車をオーバーテイクして4位に食い込んだ9号車 PACIFIC NAC CARGUY Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝組、YH)

 優勝は244号車 たかのこの湯 GR Supra GT、2位は88号車 JLOC ランボルギーニ GT3、3位は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG、4位は最後の最後で5号車をオーバーテイクした9号車 PACIFIC NAC CARGUY Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝組、YH)が入り、5位は5号車 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号、6位は30号車 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学組、YH)となった。

GT300クラス初優勝の244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)

GT300クラス レース結果(暫定)

順位カーナンバー車両ドライバータイヤサクセスウェイト周回数
1244たかのこの湯 GR Supra GT三宅淳詞/堤優威YH4249
288JLOC ランボルギーニ GT3小暮卓史/元嶋佑弥YH2149
34グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也YH2749
49PACIFIC NAC CARGUY Ferrariケイ・コッツォリーノ/横溝直輝YH1249
55マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号平木湧也/平木玲次YH-49
630TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT永井宏明/織戸学YH949
755ARTA NSX GT3高木真一/佐藤蓮BS3349
856リアライズ日産自動車大学校 GT-R藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラYH7249
92muta Racing Lotus MC加藤寛規/阪口良平BS6349
1061SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL4849
1110GAINER TANAX with IMPUL GT-R星野一樹/石川京侍DL2149
126Team LeMans Audi R8 LMS本山哲/片山義章YH-49
1334Yogibo NSX GT3道上龍/密山祥吾YH-48
1460SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT吉本大樹/河野駿佑DL6948
1565LEON PYRAMID AMG蒲生尚弥/菅波冬悟BS7548
1687グランシード ランボルギーニ GT3松浦孝亮/坂口夏月YH-48
1796K-tunes RC F GT3新田守男/小高一斗DL1548
1852埼玉トヨペットGB GR Supra GT吉田広樹/番場琢BS6648
1950Arnage AMG GT3加納政樹/柳田真孝YH-48
2035arto RC F GT3ショーン・ウォーキンショー/ジュリアーノ・アレジYH-48
2121Hitotsuyama Audi R8 LMS川端伸太朗/篠原拓朗YH-48
22360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/内田優大YH-48
2325HOPPY Porsche松井孝允/佐藤公哉YH2748
2431TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT嵯峨宏紀/中山友貴BS-48
257Studie PLUS BMW荒聖治/山口智英YH-48
2611GAINER TANAX GT-R平中克幸/安田裕信DL7548
2748植毛ケーズフロンティア GT-R田中優暉/富田竜一郎YH-48
2822アールキューズ AMG GT3和田久/城内政樹YH-47
DNS18UPGARAGE NSX GT3小林崇志/名取鉄平YH9-

GT300クラス ドライバーズポイントランキング

順位カーナンバードライバーRd1Rd2Rd3Rd4Total次戦サクセスウェイト
1244三宅淳詞/堤優威620834102
256藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ20432781
365蒲生尚弥/菅波冬悟15822575
411平中克幸/安田裕信9162575
560吉本大樹/河野駿佑3202369
62加藤寛規/阪口良平12202369
788小暮卓史/元嶋佑弥25152266
852吉田広樹/川合孝汰11112266
94谷口信輝/片岡龍也31162060
1061井口卓人/山内英輝1621854
1155高木真一/佐藤蓮1141545
129ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝841236
1325松井孝允/佐藤公哉45927
1430永井宏明/織戸学53824
1510星野一樹/石川京侍16721
165平木湧也/平木玲次6618
1796新田守男/平良響5515
1818小林崇志/名取鉄平2139