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ホンダ、Nシリーズ10周年記念イベント&N-BOXマイチェン発表会レポート ネーミングに使われる「N」とは

2021年12月16日 実施

N-BOXのマイチェンと同時に発表された特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」とN-BOX開発責任者の本田技研工業 四輪事業本部 ものづくりセンターのN-BOX開発責任者 宮本渉氏

発表会が実施された12月16日はN-BOXの誕生日

 本田技研工業は12月17日に、マイナーチェンジした軽自動車「N-BOX(エヌボックス)」を発売するが、今回のマイチェンでは新たに「N STYLE+(エヌスタイルプラス)」を設定し、同時にその第1弾となる特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」が発売される。そこで前日の16日に、メディア向けの「Nシリーズ10周年記念イベント&N-BOX マイナーモデルチェンジ発表会」が実施された。

 今回のマイチェンでは、日常の安心や快適さを向上させることを目的としてオートブレーキホールド付き電子制御パーキングブレーキを全車に標準装備。また、Honda SENSING内の機能であるACC(アダプティブクルーズコントロール)が渋滞追尾機能付きACCとなり、街中や高速道路における渋滞時。前走車と適切な車間距離を取りながら追従できるようになった。

 さらに、 SENSINGの機能についてはほかにも「衝突被害軽減ブレーキ(CMBS)」、不注意による急発進を防止する「誤発進抑制機能」、人とクルマが近づきすぎることを知らせる「歩行者事故低減ステアリング」、車線を検知してはみ出さないよう支援する「路外逸脱抑制機能」、車線内の走行を維持するよう支援する「車線維持支援システム(LKAS)」そして「先行車発進お知らせ機能」「標識認識機能」「後方誤発進抑制機能」「オートハイビーム」がある。

ホンダ、「N-BOX」一部改良 電動パーキングブレーキ&渋滞追従機能付ACC採用

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1374241.html

N-BOXは2011年12月16日に初代が誕生しているので、この日はN-BOXの誕生日でもある。そして2017年に第2世代に切り替わり現在に至るが、2021年5月末の時点でシリーズの累計販売台数が200万台を突破したホンダを代表するクルマだ。画像は特別仕様車「N-BOX Custom L・STYLE+ BLACK」
新たに採用されたオートブレーキホールド/電子制御パーキングブレーキ
HondaSENSINGのACCは渋滞追尾機能付きACCとなった
街中や高速道路における渋滞時。前走車と適切な車間距離を取りながら追従できる
現在、多くの車種で新車の納期が遅れているが、マイチェンしたN-BOXは当初より生産計画があり、そのうえで必要な部品は用意してあるとのこと。そのため現在であれば2~3か月の納期ということだった

Nシリーズの「N」は乗り物の「N」

登壇者は本田技研工業 四輪事業本部 ものづくりセンターのN-BOX開発責任者 宮本渉氏

 N-BOX開発責任者の宮本氏によるプレゼンテーションが行なわれた。宮本氏はまず、ホンダは1948年の創業以来「技術は人のために」という考え方を続け、技術やアイデアで社会の課題の解決や、よりよい社会の創造を目指してきたと紹介。

 そしてその精神から生まれたクルマとして「N360」の名前を挙げた。このクルマは「人が乗るところは十二分に、エンジンはコンパクトに」と言う考え方のもと作られたもので、当時のクルマ作りでは異例とも言える室内空間の広さ、快適さを実現したと言うことだった。

 また、当時付けられた「N360」のネーミングに使われる「N」とは「乗り物(NORIMONO)のNである」「単なる機械ではなくて人が乗るものとして、人々の生活を豊かにしたい」ことから付けられたものということが語られた。

ホンダが掲げる新しいテーマが「Hondaハート」。Hondaジェットからホンダの農機具までの製品が登場するTVCMもはじまっている
1967年に登場したN360。Nシリーズの元祖である。このクルマに付けられた「N」とはのりもの(NORIMONO)のNであり、このクルマが単なる機械ではなくて人が乗るものとして、人々の生活を豊かにしたいということから付けられたものだったという

N-BOXの歴史を振り返る

 続いては10年前に登場した新しいNであるN-BOXの話に移る。宮本氏が10年前の始まりから、第2世代となった現在までのN-BOXの説明を行なったので、発表会で使用されたスライドで紹介していく。

N-BOXの歴史
Nの開発思想について
第2世代のNについて
N-BOXのパッケージについて
Nシリーズの安全性能について
本田技研工業 日本本部 商品ブランド部の矢野達也氏からはNシリーズ10年の振り返りとユーザーからのメッセージが発表された。こちらも現地で使用されたスライド画像で紹介しよう
Nシリーズの販売データ、ブランドイメージなど
Nシリーズに乗るユーザーからのメッセージを紹介
N-ONEユーザーが行っていたルーフテント仕様を再現したN-ONE オリジナルを展示
とはいえ、このスタイルはとてもいい雰囲気。N-ONEでルーフテント仕様を行うというセンスも素敵だ
使用しているキャリアはホンダ純正アクサリーだがルーフテントはアフターパーツだ。この組み合わせに関してホンダへ確認したところ、今回はユーザーのスタイルを再現することを目的としていて、ホンダとしてN-ONEへのこの使い方を推奨するものではないとのこと。ルーフテントがNシリーズに使用可能かはテントの販売元へ問い合わせて欲しい

特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」

 では、車両の紹介に移ろう。発表会場に置かれていたのはN-BOXのマイチェンと同時に発表されたN-BOX Customの特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」だ。

 この車両は、N-BOX誕生10周年を機に立ち上がった新ブランド「STYLE+」における第1弾のクルマで、N-BOX Customの精悍な内外装デザインにブラックのアクセントを追加したものとなっている。グレードは2種類あり、ターボエンジン搭載の「L・ターボ STYLE+ BLACK」とNAエンジン搭載の「L・STYLE+ BLACK」で、ともにミッションはCVT。駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意されている。

N-BOX Customの特別仕様車「N-BOX Custom L・STYLE+ BLACK」
N-BOX Customの特別仕様車「N-BOX Custom L・STYLE+ BLACK」
ベルリナブラック仕上げとなったフロントグリル。グリルまわりはダーククロームメッキ
リヤライセンスガーニッシュもベルリナブラック仕上げ。エンブレムもブラック仕上げとなっている
ドアミラーはクリスタルブラック・パール塗装
ドアハンドルはすべてクリスタルブラック・パール塗装
ターボエンジン搭載のL・ターボ STYLE+ BLACKにはブラック塗装の専用15インチアルミホイール。NAエンジンのL STYLE+ BLACKはブラック塗装の専用14インチアルミホイールとなる
インテリアも特別仕様になっている。助手席インパネガーニッシュ、ドアオーナメントパネルがメタルスモーク偏光塗装となる
本革巻きステアリング(グレーステッチ)。ステアリングロアガーニッシュはメタルスモーク偏光塗装
本革巻きシフトノブ(グレーステッチ)
シフトノブとステアリングの間にオートブレーキホールド付き電子制御パーキングブレーキのスイッチが付く
シートはN-BOX CustomのLターボモデルに標準装備のもの。STYLE+ BLACKではNAエンジン搭載車にも採用している
STYLE+シリーズは今後、ほかのNシリーズにも展開していくとのこと

 今回の発表会では、Nシリーズ販売10周年を記念した特別企画展「N Marche」の開催も告知された。日程は2022年1月15日~2月7日。会場はHonda ウエルカムプラザ青山とのこと。この展示会ではNシリーズユーザーの声をもとに「Nのある豊かな生活」の世界観をマルシェ(市場)に並んだ商品を見て回るように体感できるものになるという。

2022年1月15日から2月7日にNシリーズ販売10周年を記念した特別企画展「N Marche」をHonda ウエルカムプラザ青山で開催